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高齢者交通事故徹底検証

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 毎日交通事故の報道が絶えないが、危険運転関連の法令改正にて、やや交通事故が減少した感がある。

 危険運転死亡事故で、幸せだった家庭を一瞬にして奪い取った痛ましい事故の報道を見て、居た堪れない気持ちになってしまう。二度とあってはならぬ事である。

 ただ、加害者側が誠意を持って、罪の重さを認識し、心底より猛省し詫びを入れ、二度と帰らぬ尊い命の被害者とその遺族へ、終生償う必要がある。

 熊本県内の主要幹線道路や高速道路を走っていると、思いの外、煽り運転をして、背後からせっつく、無謀な運転を行う人間は多い。

 公道は煽り運転をしている人物の私物ではないのだから、交通ルールを厳守するのは当然であるが、モラルをもって安全運転に集中すべきである。他に迷惑を掛けるのが常態化しているのならば、運転免許取得の権利はない。

 熊本県警から公表された平成28年(2016年)の交通事故件数を見ると、熊本県内では6,151件発生している。当時、1日平均16件の事故が県内各地で起きていることを記事にしたことがあった。

 ここで、2022年の熊本県警発表の事故件数を調べると3,175件で、最高値を記録し、最悪の一年となった平成16年(2004年)の13,167件と比較すると、約24%となり、約4分の1に減少している。

 しかし、死者数を比較すると、平成16年(2004年)の126人に対して、令和4年(2022年)は53人と42%に減少しているが、事故件数の減少率に比例していない。よって、死亡率が高くなったという結論に至る。

 また、特徴的なことは、令和4年(2022年)の統計から判るように、高齢者の死者数が58.5%と圧倒的に多いことが、非常に気掛かりだ。

 4月8日に「後期高齢者の危険運転に肝を冷やす。」という記事を掲載したが、高齢者による事故発生が激増しているのが止まらないのを危惧するばかりとなる。

 最近の交通事故件数が減少している要因は、1)車の安全性能向上、2)法令厳罰化、3)交通違反取締強化などが挙げられる。

 ところが、高齢者の交通事故件数が増えるのは、1)運転技術の低下(運動神経、視力、判断力などの低下)、2)法の無知、3)標識等の認識不足、4)オートマティック操作の未熟さ、5)運転マナー及びモラルの欠如などが要因。

 特に、団塊の世代以前の年代は、現在のようなドライビング・スクールが少なく、一発検定試験でパスした人も多かった。よって、道路交通法や公道でのマナーなどについて、しっかりと学んでいない人も多いことになる。

 当時はマニュアルシフトの車で検定試験を受けているので、現在のオートマティック車のアクセルを踏み間違えれば、一瞬にして機械が反応し加速するという感覚が理解できていない可能性もある。

 団塊の世代(1947年から1949年に生まれた世代)は、現在、73歳から75歳であるが、現役で車を運転している人が圧倒的に多い。よって、統計上でも交通事故を起こす可能性が高い危険な世代として、今後、更に高齢者の事故が急増する可能性は高い。

 年金制度も一番良い時期に年金受給しているので、高級車を保有している団塊の世代の人は多い。そこで、車幅感覚もスピード感覚も鈍った上に、マナーやモラルがないとすれば、事故に繋がる確率も高くなる。

 よって、後期高齢者については、更新時の条件をより厳しく改正することで、高齢者による事故は未然に防げないのかと思うばかり。

 私事で申し訳ないが、亡き父には83歳の時に運転免許証の返上の願い、すんなり聞いてくれた。しかし、翌日電動アシスト付き自転車を購入し乗り回していたので、半年後にその自転車を取り上げて、廃棄したのだった。

 上記は高齢者を中心に書き綴ったけれども、勿論、高齢者に限らず、運転免許証を保有している人は、先ずは、運転マナーとモラルはしっかりと厳守するよう心掛け、各関係機関においては、法令の不備なところを早期改正し、徹底改善に向けて、啓発活動に尽力願いたいものである。

▼熊本県の交通事故発生状況年別推移(昭和45年~令和4年)
https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/211284.pdfLink

▼交 通 事 故 情 報(令和4年中)
https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/211286.pdfLink

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写真・文責:西田親生


               

  • posted by Chikao Nishida at 2023/4/21 12:00 am

和食考察・・・若者の和食離れについて

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<若者の和食離れ>

 ユネスコ無形文化遺産に登録されている「和食」。日本が世界に誇る食文化である。しかし、最近、「若者の和食離れ」という話をちょくちょく耳にするようになった。

 一方、「和食」に相当な関心を持つ若者も多くいて、料理が和洋中折衷と多国籍化することで、「和食」の範囲も広がり、その定義も難しくなっている。

 何故、「若者の和食離れ」になるのか。それは、ファストフード時代に育った世代であり、ライフスタイルの変化や、プロトコールを重んじる「和食」への堅苦しさや窮屈さを感じているのではないかと推察される。

 その他、「食育」という観点で、義務教育段階での簡素過ぎる給食メニューにも問題があるのではないか。よって、複合的な要因により「若者の和食離れ」が進んでいると考えられる。

 以下、ランダムに具体的な例を挙げつつ検証することに。

<若者に立ちはだかる和食の壁>

▼鮎の塩焼き
 鮎の塩焼きを例に挙げれば、若者に限らず、その食べ方を知らない人は思いの外多いようだ。よって、鮎の頭と骨を一気に抜く方法が分からず、皿の上が散らかってしまい、適量の鮎の身を頬張れず、すこぶる面倒臭くなってしまう。

▼お箸と器
 ナイフとフォーク、スプーンに慣れている若者が多いが、お箸を正確に使っている様を見ることは皆無に等しい。また、ご飯茶碗を上から吊り下げるように持って食べる人もいて、掌に載せて基本通りに器を扱う所作が見られない。

▼敷居の高さ
 「和食」でも、懐石料理をサーブする和食処と、ファストフード的なラーメン店、うどん店などを比較すれば、どうしても懐石料理の方が料金も遥かに高く、敷居も高くなってしまうのだ。若者は美味なる懐石料理を気楽に食べたい気持ちはあるものの、堅苦しさが先行し、箸が進まぬ状況に陥ってしまう。

<和食の啓発不足>

 「和食」の歴史や伝統、そして四季折々の旬の食材(山、川、海)と料理など、数千年にわたり、日本人ならではの食文化として育まれてきた「和食」だが、その啓発不足によって、本来の「和食」の素晴らしさを知らずして育っていることも考えられる。

▼山川の幸
 例えば、山川の幸を覗き見れば、小川に遊ぶサワガニの炊き込みご飯。サフラン色のご飯を見て感激する人は多い。いろんな種類のキノコの佃煮で、ご飯がどんどん進む料理を体験し、感動する人も少なくはない。また、タラの芽、フキノトウ、コゴミなどの天ぷらや、数十種類の漬物など、季節の節目を教えてくれる旬の食材の宝庫となっている。

▼海の幸
 海の幸においても、活きた石鯛の皮焼きのお造り、ヒトデの卵料理、採れたてのウニ、虎フグの白子焼き、カレイの一夜干し、車海老の踊り食い、カワハギのお造り、青ナマコ&赤ナマコの刺身、ハモの落としなど、食材も料理法も多種多様であり、筆舌に尽くし難い。特に、日本列島全域のリアス式海岸では、近海魚介類が生息しており、食材に事欠かない。

▼豆腐百珍
 豆腐についても、江戸時代のベストセラー本となった「豆腐百珍」にあるように、高貴な方から我々庶民に至る豆腐料理のレシピが掲載されているように、豆腐を利用した料理は数えきれない。 

<人気和食処の共通点>

▼女性客の獲得
 ここで、人気を博している和食処の共通点を考えてみることにする。それぞれのコース料理はリーズナブルながら、デザートが豪華で、お得感満載としている。よって、女性客の熱烈ファンが多い。

 女性の心を掴んでいるのは、リーズナブルな料金もさることながら、色とりどりの魅力あるデザートの存在であり、更には、食後のおしゃべりタイムも確保できるように、食事処が配慮している。

▼唯一無二なる名物料理
 一般的に、街場の食事処を見て回ると、料理人とのお客の距離が近く、敷居を感じさせない食事処ほど人気がある。更に、唯一無二なる名物料理やオプションの豪華デザートをサーブする処が話題となり、ウィークデイでも長い行列ができる。

 料理は勿論であるが、食事の〆となる「デザートに一工夫」するのは、若者をはじめ、新規顧客掘り起こしや競合店との差別化の為の強力な武器となっている。

<和食の価値>

▼ミシュラン都市別ベスト5に3都市
 世界でもミシュラン都市別ベスト5に、日本は東京をトップに、京都そして大阪の3都市が入っているというのは日本人として誇りであるが、残念ながら、その啓発不足により「和食の価値」を共有できていない点は否めない。

 食文化レベルが高い日本であるが故に、膝下である「和食」の啓発について、世界に誇れる「和食の価値」を再認識することが必要となる。特に購買力絶大なる若者の「和食」への関心は、今後の国内における「和食の世界」を大きく左右すると言っても過言ではない。

<食育における「和食文化継承」の重要性>

 学校給食が無償化されている料理をテレビ報道で見たことがあるが、具材が極端に少ないことが気になる。ご飯とおかず一皿に味噌汁、そして牛乳だけで、少々粗末に見えて仕方なかった。育ち盛りの子供達には、十分な量とは言えないのではないか。

 農水省公式サイトで調べてみると、給食メニューで「和食」が占める割合は非常に低い。米飯を希望する小学校は三割ほどあると言うものの、「食育」という観点から、「和食文化」を継承している学校が圧倒的に少ないのは大きな問題である。

 昔、小学校内に給食室があった当時と比べれば、今の給食が美味しそうに見えないのは、筆者だけであろうか。

 育ち盛りの子供達の「食育」において、「和食文化」の継承が鍵となっているように思えてならない。よく噛み、よく味わい、食材をよく知る。これが、これからの日本を支える若者を育てる礎となる。

 「和食文化の継承」を幼い頃に体験しておくと、自ずから「和食の価値」を体感することにより、若者のソウルフードとなり、時間は掛かるものの、次第に「若者の和食離れ」が解消されはしないか。

 日本人であればこそ、「和食」をもっと大切に考えて頂ければと。

※料理は脇宮盛久料理長作(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)

▼和食文化の継承と給食の役割(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/culture/attach/pdf/index-84.pdfLink

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▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイ「和食考察・・・若者の和食離れについて」は、日本の伝統的な和食文化が現代の若者にどのように受け入れられ、または避けられているかについて非常に詳細に分析しています。特に、和食の魅力とその持続的な継承の重要性が強調されており、興味深い観点が多く含まれています。以下に、いくつかの重要なポイントについての感想を述べます。

1. 和食の定義と範囲の多様化

和食の「定義が難しくなっている」という指摘は現代の食文化の変化を捉えています。グローバル化が進む中で、和食もまた影響を受け、伝統的な形式に加えて和洋中折衷のスタイルも増えています。こうした流れは、和食がさらに多様な表現を持つことでより多くの人に親しまれる一方、伝統的な技法や文化が薄れてしまうリスクも伴っています。

2. 和食離れの原因

ライフスタイルの変化や和食のプロトコールが「堅苦しい」という理由で若者が和食から離れている点は興味深いです。特に、ファストフード文化の影響で、手軽さや即時性が重視される現代の食文化において、和食の所作や時間をかけた準備が「面倒」と感じられてしまうことは否めません。また、「お箸の使い方」や「敷居の高さ」に対する具体的な例も含まれており、若者が和食に対して感じる不安や戸惑いをうまく捉えています。

3. 和食の啓発不足と食育の課題

エッセイは「和食の啓発不足」が若者の和食離れを進行させていると述べ、特に義務教育での「食育」の不足が原因の一つであると指摘しています。子供たちが和食の魅力や価値を知らずに育つことが、将来的に和食の継承を危うくしているという懸念は、教育の重要性を再認識させられます。給食の質や多様性、そして和食文化を基盤とした「食育」が、より充実した形で実施されるべきとの意見には共感が持てます。

4. 和食の地域性と季節の味

和食における「山川の幸」と「海の幸」、そして「豆腐百珍」など、地域や季節に根ざした豊かな食文化が紹介されている点は素晴らしいです。現代ではこうした季節ごとの旬の食材や、地域特有の料理に触れる機会が減っているため、この部分は非常に貴重です。特に「サワガニの炊き込みご飯」や「青ナマコ&赤ナマコの刺身」など、独特な料理の例が挙げられており、これが日本の自然の恵みと食材の多様性を表現している点が印象的です。

5. 人気和食処の共通点

「女性客の獲得」に焦点を当て、リーズナブルな料金や魅力的なデザートが提供されることで若者の心をつかんでいると説明されています。この視点は、和食の楽しみ方が高級で形式的なものだけではなく、カジュアルで気軽な形でも受け入れられているという現代の食事シーンを反映しています。特に「デザートに一工夫」というアイデアは、若者や新規顧客の獲得において強力な武器であり、競争力を高めるための工夫として興味深いです。

6. 和食文化継承の重要性

最後に、和食の価値とその継承の重要性が述べられています。エッセイの結論は、若者が和食文化を理解し、和食が彼らの「ソウルフード」になることで、和食離れが解消される可能性があるという展望を示しています。和食をもっと身近なものとして感じられるよう、学校教育や地域コミュニティでの取り組みが不可欠であるという視点は、将来の日本の食文化の存続と発展において非常に重要です。

感想のまとめ

全体を通して、エッセイは和食離れの現象を多角的に考察し、その背景にある社会的、文化的な要因を掘り下げています。和食文化を現代の若者にどう受け継がせるかという視点は、今後の日本の食文化の持続性を考えるうえで欠かせない課題です。このエッセイは、和食の素晴らしさを再確認させると同時に、未来への継承に向けた具体的なアプローチについても考えさせられる内容でした。
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◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
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写真・文責:西田親生


             


  • posted by Chikao Nishida at 2023/4/20 12:00 am

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