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スタンダードのブレは進化を妨げる・・・

▼記事と写真は関係ありません

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 スタンダードという言葉は、あちらこちらで良く聞く言葉である。例えば、グローバル・スタンダードに対してローカル・スタンダード、老舗企業の長年に亘って築かれたスタンダードなどなど。和訳すれば「標準」、「尺度」、「基準」・・・となる。

 前者のローカル・スタンダードは、特に、地方(田舎)における視野狭窄なり、民度の低さなり、悪しき慣習なりが邪魔をして、世界文化水準や先進諸国衛生基準などの無視が罷り通る実態を揶揄する時に、その言葉が用いられることもある。

 後者については、歴史と伝統を誇る企業が一つ一つ積み重ねてきた中で培われ、辿り着いたものである。それは、企業のカラーやイメージを構築する大きな要因となっているが、時には、企業内部にこびり付く「汚い垢」に化ける可能性もある。

 今回は、後者に照準を当てて、このスタンダードについて検証したい。

 優良企業や地場の名だたる企業においては、其々の品格やスキルの高さを象徴する「スタンダード」が存在している。しかし、如何に歴史と伝統を誇っているとしても、或る日突然、そのスタンダードが足元から崩れ去ることもよくある話である。

 それは、折角築かれてきた高レベルのスタンダードの価値を後輩諸君に継承されず、最悪の場合、唯我独尊的人物が会社代表となった瞬間に、崇高且つ揺るがざるスタンダードが藻屑と化し、日替わりランチのようにブレが生じるようになる。

 特に、キュイジーヌの世界では顕著である。ベテラン料理人が現役を退く時に、後輩シェフたちがどこまでを学びバトンタッチするかで、そのスタンダードの進化に影響を及ぼすのである。下手をすると、振り出しに戻り、歴史と伝統は木っ端微塵となる訳だ。

 日頃のグランドメニューのスタンダードがブレると、どうしようもなくなる。ある外国人が「美味しいところだから足を運ぶんですが、急に不味くなると足が止まります。行かなくなるんですよ。美味しいから足繁く通っているのに・・・」と呟いた。

 更に、その外国人曰く、「料理に興味があって、お客さんの笑顔に包まれ、愛情を込めて作る料理人の料理はブレがなくて、とても美味しいと思いませんか?元々料理嫌いで、イヤイヤながら作られる料理が美味しくなるはずもありませんから。」と。

 更に更に、「以前食したものと全く違うし、美味しくないと指摘すると、ただ嫌われるだけですよね。だから、料理人から嫌われてしまうと、二度と美味しい料理が出てくるはずもないから、残念ですが縁が切れてしまいます。」と語った。

 ただ、ホテルレストランの場合、その料理にブレが生じた時に、料理人ばかりに原因があるのでなく、厨房側とホール側のコミュニケーションの欠落がブレの原因となる場合もある。所謂、職場内コンセンサスの問題だが、これが実に厄介なことになってしまう。

 できるシェフは、お客の食事中の状況を具に観察しており、お客の表情を凝視している。常連客ともなれば、好き嫌いを十分に把握しているので、食材の選定、ソースのイメージ、メインディッシュからデザートまで、全てにその客オンリーの台本ができている。

 だから、その店のスタンダードにはブレがなく、新規顧客がどんどんと群がってくる。ブレがないから、途中から離脱するお客も皆無に等しい。よって、何十年もの長期に亘り人気食事処として、ランチタイムもディナータイムも行列ができることになる。

 高レベルのスタンダードほど、絶対にブレてはならない。前述のように、歴史と伝統を伝承できなければ、その店の終焉を覚悟しなければならない。それほど、スタンダードのブレは、信頼を失墜することに直結している点を、把握しておく必要がある。

 万が一、自社スタンダードにブレが生じた場合は、外野席の苦言、提言にしっかりと耳を傾け、真摯に受け止め、早急に問題解決に当たることが賢明である。それができなければ、負のスパイラルとして、スタンダードのブレ、回復、ブレ、回復が延々と繰り返され、その進化を妨げるどころか、マグネシウムのように一瞬にして燃え尽きてしまうのだ。


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写真・文責:西田親生

         

  • posted by Chikao Nishida at 2021/7/16 12:00 am

熊本市動植物園の淡水魚たち・・・

▼雷魚

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 熊本市動植物園に足を運ぶ。現在、園内あちこちで工事が行われているので、行動範囲が制限されている中、レストラン棟の向かいにある動物資料館の横看板が目に入った。何と、中には麒麟の骨やら淡水魚などを展示しているところである。

 動植物園なので、淡水魚がいても何も問題はないが、昔々の同園の前身である水前寺動物園を思い出した。数十年前のことなので、微かな記憶しか残っていないが、その昔も、確かに小魚が泳いでいる水槽を覗き込んでいたことを思い出す。

 今回、熊本地震後に立ち入り禁止になっている施設が多々あったので、その存在に気づかぬまま、地震後十数回足を運んでいたことになる。とても不思議な空間であり、炎天下を避け、偶然に涼を取るために立ち寄れて幸運であった。

 同施設には、多くの淡水魚が泳いでいるものの、水槽の外から撮影するのは、至難の業。水槽からレンズが離しすぎると外界が映り込んでしまう。かと言って、水槽にベタ付けで撮影すると、ちょろちょろ動く淡水魚へのフォーカスが難しい。

 雷魚、オイカワ、フナなどの小さな眼球に照準を当てるので、オートフォーカスを切り、フォーカスリングを手で回し、動く先を予測しながら撮影して行った。水槽内は思ったほど明るくはないので、ISOを上げて、モノクロームで撮影することにした。

 十数分間の撮影時間であったが、昔々の水前寺動物園を思い出しながら、集中力を使い果たし、マスクの中はサウナ状態で、汗が吹き出し溜まっている。撮影後の冷たい飲み物が欲しくなり、近々に冷え切ったウィルキンソンの炭酸をグビグビと・・・。


▼フナ
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▼オイカワ
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▼ムギック
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▼水面スレスレにじっとしている魚
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  • posted by Chikao Nishida at 2021/7/15 12:00 am

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