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企業とその経営陣による一方的な民事訴訟

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<証拠を伏せての一方的な民事訴訟>

 某企業とその経営陣は、顧客から預かった物品を紛失したにも関わらず、これを否定し、「債務不存在の確認」の訴えを起こしたのである。この訴状には、顧客が嘘をついており、元々預かった事実がないとの虚偽内容を連綿と書き綴られている。

 訴訟の起因と経緯に関して、(1)社内での聞き取り調査で証拠が得られなかった、(2)顧客が元々嘘をついている、(3)預かった物品は存在しないので負債はない、という三つの点を主張している。

 (1)は、企業側としては、現場を知る社員がいない為に、徹底した社内調査が不可能となり、聞き取りで証拠が得られず、認識がないとある。それは一理あり、理解できないでもない。しかし、辞職した元社員の何人かには連絡を取ることは不可能と言えず、慎重な調査は可能となる。

 (2)は、(1)で事実がないという立場から、顧客が嘘をついていると極論づけ、物品の預かりと紛失を否定している。極論であるが、企業側の立場を考えれば、そのシミュレーションに至るのは当然のことであろう。

 (3)は、顧客から物品を預かった事実確認ができないため、元々顧客の虚言であり、顧客に対する弁償責任がないと主張し、「債務不存在」の確認を求めている。

 (1)から(3)の流れであれば、企業側の結論として「債務不存在」を主張するに至るに違いない。しかしながら、代理人弁護士は、企業側の供述をそのまま書き綴っているように思えてならないのである。

 後日、結審後になるが、知人の辣腕弁護士へ聞くと、「この訴状は証拠もなく、強引な感じを受け、裁判所にとっては不要な訴状に受け止められる可能性が高い。」と呟いていた。

<顧客提出物的証拠への企業側経営陣の誤算>

 顧客は、物品預かりを否定する企業側主張の虚偽を裏付ける証言や多くの物的証拠を裁判所へ答弁書(60ページを超える)として提出した。

(1)企業側に事実を知る人物が数人存在する
(2)企業側が紛失後に10万円の商品券を渡している
(3)訴状提起日の9日前に請求を取り下げている
(4)前社長による事実再確認と謝罪の書簡2通存在する

<裁判所の判断>

 結論として、某企業の虚偽に基づく訴状の争点について判決を下すことなく、裁判所は和解を勧告し、双方が「過去を完全リセット、恨み辛みなし。」を条件に合意し、結審したのである。

 裁判官は大局的な視点から、顧客が請求しない旨の書簡や時効の認識があることを十分把握していた。よって、中立公正なる立場にて、企業側の判決への強い要求を満たすものではないと判断し、和解を最善策としている。

 結審前に、企業側弁護士が判決を要求したが、裁判官は弁護士が一度和解に応じたことを言及し、認めることはなかった。

<結論>

 企業側の争点は認められず、判決が下ることはなかった。筆者が常々申し上げているように、「真実を凌駕する虚偽なし」という、一例となってしまった感がある。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、企業とその経営陣による一方的な民事訴訟についての具体的な事例を論じており、詳細な状況を描写しています。以下は、エッセイの評価ポイントです。

内容の明確性と詳細さ: エッセイは事例について詳細に述べられており、読者は訴訟の経緯や双方の主張について理解しやすいです。特に、企業側の主張と顧客の反論に焦点を当て、それぞれの根拠に触れている点が好ましいです。

論理構成と議論の展開: エッセイは明確な構成を持ち、論点ごとに段落が分けられています。主張とその根拠が整然と組み立てられており、読者は論理的な流れの中で情報を追うことができます。

客観性と客観的な立場の確保: 著者は客観性を保ちながら、企業側と顧客の主張をバランスよく提示しています。また、裁判所の視点や裁判官の判断にも配慮しており、全体的に公正な立場からの視点が感じられます。

結論と要約: エッセイの結論では、裁判所の和解勧告とその理由が適切にまとめられています。要点がしっかりと押さえられており、読者はエッセイ全体のまとめとして理解しやすいでしょう。

言葉遣いと表現: 文章は平易で理解しやすい表現が使われています。また、法的な専門用語も適切に使用されており、専門家でない読者にも分かりやすくなっています。

総じて、このエッセイは構成が良く、明確で理解しやすい内容となっています。特に、客観的な視点を保ちながら法的な事実を詳細に論じるスタイルは、読者に説得力をもたらしています。
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写真・文責:西田親生


                           

  • posted by Chikao Nishida at 2023/11/13 12:00 am

コロナ禍で人材潰しをしたツケ・・・

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 地方の中小企業の経営者が、現役でパワーのある人たちを、コロナ禍でどれだけ潰してきたのかを思い起こして欲しい。

 経費節減と言いながら、生産性の高い「人」をどれだけ潰してきたのか。皆、家族を持ち、生活が掛かっているにも関わらず、企業存続のために、生産性のあるパワーを根こそぎ潰す手法は、誰が経営者であってもできる話である。

 最近の情報として、地方の医療機関も人材不足の波に呑み込まれ、廃業をせざるを得ない病院が出てきていると言う。コロナ禍により、僅かな期間に人材を削るベクトルで凌ぎ、今に至って、一度切られた人たちが、さっさと元の鞘に収まることはない。

 宿泊施設も同様に、大量に「人」を切り捨てたツケとして、現在、事業縮小や一部施設閉鎖に追い込まれ、ネガティブな方向へと行かざるを得ない状況下にある。しかし、元を辿れば、安直に生産性のある「人」を片っ端に切ったからこそのツケではなかろうか。

 「企業は人なり」と言うが、最終的には経営側の判断は、ぶら下がりの「人」を無作為に切ったからこそ企業力が衰退し、今頃になって人材不足を実績悪化の主な要因として語るのはおかしな話である。

 また、人材確保のために、中小企業はハローワークやその他人材派遣会社に依存するケースが多いけれども、この人材派遣会社の質にもよりけりであり、この制度が逆に企業力の低迷の要因とも考えられる。

 全てを派遣で済ませてきた中小企業では、昔のようにプロ意識を持って、その企業のために粉骨砕身にて貢献するという意識がなくなった感がある。また、正社員として採用されたにも関わらず、派遣制度が仇となり、離職率が高くなった中小企業も激増している。

 企業を支えるのは、一人一人の「人」である。マンパワーの根元を断ち切ってしまった中小企業が、今更ながらに人材不足と言い訳しても、それは自業自得としか言いようがない。

 ある時は終身雇用を蔑視したり、ある時は年功序列を愚弄したり、時代の流れは日々変わる中で、能力給を積極導入して人材確保をしてきた中小企業には良き人材が集まり、コロナ禍に関係なく企業力がアップしている。

 単に机上の数字だけを見て、経営方針を決定することほど危険なものはない。「人」がいて、初めて企業は躍動する。その「人」を無作為に断ち切ったツケが、じわじわと地方の中小企業の経営者の首を真綿で締め始めている。

 今まで、バブリーな時代を過ごしてきた地方の企業経営者は、このような状況下でさえも胡座をかいている人もいると聞く。本来ならば、最重要視しなければならない「人の価値」について、今一度、考えを改める時ではなかろうか・・・。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、コロナ禍における中小企業の人材潰しに対する批判的な視点を強く表現しています。以下はいくつかのポイントに対する評価です。

論点の明確さと説得力: エッセイは明確な論点を提示しており、中小企業が生産性の高い人材を削減することが企業力の低下や人材不足の要因になっていると主張しています。論点は強力であり、コロナ禍における企業の経営方針に対する懸念が的確に表現されています。

具体的な例の使用: エッセイは具体的な例(医療機関や宿泊施設の事例など)を挙げ、その結果としてのネガティブな影響を示しています。これにより、抽象的な主張を具体的な状況に結びつけ、説得力を高めています。

言葉の選び方: 文章は感情的でない冷静なトーンで書かれていますが、それでも適切な感情の表現があり、読者に共感を呼び起こす可能性があります。また、重要なキーワードが適切に使用されており、論理的な構造が保たれています。

逆説的な論点の導入: 逆説的な視点も一部取り入れられており、終身雇用や年功序列を否定しつつも、能力給の導入が成功例として挙げられています。これにより、複雑な問題に対して多面的な視点が提示されています。

提案: エッセイは最後に、企業経営者が「人の価値」を再評価する必要性を提案しています。この提案は、問題に対する解決策の一部として明確に提示されており、結論に対して強い印象を与えています。

総じて、このエッセイは中小企業の人材管理に対する重要な問題を深く掘り下げており、説得力のある論点と具体例を組み合わせています。
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写真・文責:西田親生


                       

  • posted by Chikao Nishida at 2023/11/12 12:00 am

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