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寂しく辛い時こそ、脇を固めよ。特に、熟年ハニートラップは、恐ろしや。

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 年齢が65歳を過ぎると年金受給者となり、現役を退いている人間が独身、且つ、親戚付き合いもなければ、日々寂しさが募り、孤独感に苛まれる人も少なくはない。

 こうした「寂しさの限界」を感じる人の前に突如現れるのが、熟年ハニートラップである。それも、以前顔見知りではあるが、親交を深めてきた人間でもなく、余生幾許も無いお人好しをターゲットとして、遺族年金目当て、自宅などの財産目当てで近寄る人物が後を絶たない。

 時折、ニュースで流れる凄惨な事件を目にすることがあるが、「後妻業」と豪語し、何人もの男性に毒を飲ませ、殺人を繰り返した鬼畜のような高齢女性を思い出したのだった。熊本県内の事件でも、タイに逃亡していた女性詐欺師の存在もあった。

 或る人が如何に孤独であるにせよ、下手をすれば、今まで平穏無事に生活してきた人に、トラップ爆弾が落ちてくることもある。愛もなければ、互いの意思疎通もない段階で、御伽話のような妄想ばかりが突っ走り、見えざる悪魔の手によって吊り上げられてしまう。

<妻を亡くした68歳男性への塾年ハニートラップ>

 或る男性が68歳で最愛の妻を亡くし、途方に暮れていた時のこと。まだ一周忌の弔いも終わっていない頃に、スッと男性の前に現れた50代の女性。

 その女性には二人の子供がいたが、子供たちは既に社会人となり、一人暮らしであったようだ。ところが、一回り以上の年齢の違いはどうでも良いことだが、突如、求婚してきたと言う。

 この男性は元上級国家公務員であったので、年金は想定外に高額であった。次第に、その男性の自宅へ通い詰める女性。世話をするジェスチャーを繰り返し、日々再婚の話を持ち込み、とうとう1ヶ月も経たぬまに、入籍に漕ぎ着けたのである。

 それから、男性の自宅へは、毎週のように、その女性の子供たちが押しかけ、あたかも自分達の実家のように占有し、男性はその枠から外されてしまった。よって、男性は一室に篭り、余計に孤独感を抱くようになったと言う。  

 或る日、その状況を心配した男性の息子が自宅を訪れ、その女性が作った料理を味見すると、とんでもなく塩気が強く、食べられなかったと言う。栄養士の免許を持っているのであれば、この塩気はなかろうと・・・。

 ここで邪推してしまうのが、男性が高血圧にでもなれば、命は縮まるに違いない。万が一、早死にでもすれば、その女性には遺族年金が支給され、自宅は自分のものになるとの目論みだったのかも知れない。恐ろしや、である。

 しかし、ここで化けの皮が剥がれる。男性と女性二人が買い物へ行く途中、男性が貧血を起こし、バス停のベンチで横たわっていると言う連絡が、男性の息子にあった。救急車も呼ばず、男性をベンチに寝かせる女性。

 この時は、どうにか男性は気を取り戻し、タクシーを呼んで自宅へ帰ったとのこと。どう考えても、急に貧血で体調を悪くしたのであれば、先ずは救急車である。それから、男性の息子へ連絡すれば良い話。それが切っ掛けで、再婚した男性と女性に亀裂が入った。

 入籍から2年ほどで、離婚に至った男性。協議離婚になったようだが、男性は女性に対して、或る程度の金銭を渡し、ケジメをつけたに違いない。しかし、これまでの経緯を振り返ると、腑に落ぬことばかりが頭に浮かぶ。

 これは後日分かったことだが、この女性は、男性が現役時代、それも若い頃に、同じ職場で臨時職員として働いていたと言う。勿論、浮いた話は無かったが、その女性はあちこちの別の男性へ色気を振りまいていたという過去があった。

 突然男性の前に現れたのは、その辺の事情を知り尽くしているからこそであり、男性の余生に爆弾ぶら下げ、楽して遺族年金やら財産やらを合法的に取得する目論みだったと邪推せざるを得なくなってしまう。

 いやはや、熟年ハニートラップの怖さを目の当たりにして、腰を抜かした筆者であった。

<私と子供をセットで守って欲しい!?>

 蛇足ながら、最近の話であるが、これまた50代の女性の話。

 或る日、60代男性に連絡があり、相談事があると言う。その男性は一度は断ったものの、二度目に「では、お会いしてお話をお聞きしましょう!」と・・・。

 相談事を聞こうとするや否や、その女性が唐突に「結婚して下さい?」と開口一番に言ったらしい。男性は豆鉄砲を喰らった気持ちとなり、頭の中は「???」となったと言う。

 その男性は、女性を以前から知ってはいるものの、全くお付き合いしたこともなく、関心の枠の外に属する人物だと明かしてくれた。

 「結婚して下さい!」と言われ、「俺も捨てたもんじゃないな!」と一瞬心地良さを感じたものの、その次の言葉に唖然とした男性。

 「私と子供をセットで守って下さい。その覚悟がおありならば、結婚して下さい!」と言い放つ女性。

 男性は非礼極まりない言葉に戸惑い、「もう一度、仰っていただけますか?良く、聞き取れなかったので!」と。

 それから男性は自宅に戻り、狐に摘まれたような会話内容を検証したと言う。男性は独身でもあり、余生を考えれば、良きパートナーに恵まれるのは理想ではあるものの、「私と子供をセット」と「覚悟」という言葉に、違和感以外何も感じなかったとのこと。当然である。

 早々に、男性は女性へ丁重な断りの連絡をして、絶縁したとのこと。前述のように極超音速入籍とならず良かったが、この話を何度聞いても、ハニートラップとしか言いようがない。失うものがない女性の厚顔無恥なる目論みとは、悍ましさやさもしさしか伝わってこない。

 勿論、女性に限らず、逆の場合も多々あろうけれども、心の隙間を狙いすまして舞い降りるデビルには、一生遭遇したくはないものである。

 何も捨てるものがない人間は、何をしでかすか分からない。自己中心で身勝手なシナリオを作り、第三者の人生の歯車を狂わすようでは、一生涯、幸せを手に入れることは不可能であろうと思うばかり。

 愛のない、策略だらけのハニートラップ。恐ろしや、恐ろしや、である。

※ハニートラップや詐欺行為を平然と遣れる人間は、男女に限らず、極々一部の悪人である。

<追記>
 後者の塾年ハニートラップは、「家賃がゼロになる」、「子供の教育費を出してくれる」、「食費や光熱費がゼロになる」、「死に別れすると高額遺族年金がくる」、「自宅を自分のものにできる」、「車もいただける」と言うようなものばかりが、その女性の頭に充満しているのだろうと。「他人の人生乗っ取り野郎」、「罰あたり野郎」としか言いようがない。


▼美しい薔薇には棘がある
baranitogeari


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写真・文責:西田親生

                       

  • posted by Chikao Nishida at 2022/7/8 12:00 am

料理人の成功事例・・・お客のニーズを肌で感じ、全国行脚で産地直送食材探し!

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 昭和時代の地方におけるグルメブームは、「この料理食ったことあるか!?」と、自慢げにドヤ顔の料理人たちが、豪快に料理をサーブしていた時代である。

 戦後復興後のグルメブームとは異なり、ある程度西洋料理が国内津々浦々に浸透しつつあった1980年代のグルメブームは凄まじかった。

※西洋料理を全国に紹介し、浸透させて行ったのは、当時の帝国ホテル総料理長 村上信夫氏の尽力である。(NHK料理番組/DVDあり)

 1980年代の熊本市内でも、米国の肉市場調査を行い、全国の生産農家や北海道の漁村を訪ね歩き、産地直送システムを構築し、珍しい食材、例えば、タラバガニやハナサキガニ、ケガニなどを仕入れ、常連客に振る舞うレストランがあった。

 そのレストラン店主から「北海道産地直送で3kgのタラバガニが入るので、丸ごと遣りませんか!?」と電話があった。「じゃ、社員全員連れて行くので宜しく!」と一つ返事。

 当時、その大きなタラバガニを完食した社員たち。「こんなに鱈腹、タラバ食ったのは初めてです!」と大満足。テーブルの大皿の上には、タラバガニの剥製が綺麗に出来上がっていた。

 豪快な店主であり、彼が、アルバイト時代に「近い内に独立して店出すので、その時はよろしくお願いします!」と言ってからの付き合いだったので、いつでも、ツー・カーの仲である。また、食材情報は逸早く入手できるので、とても重宝した。

 彼の読みは素晴らしく、その時代のお客のニーズを肌で感じ、一目散に食材探しとそのメニュー開発に情熱を傾けた。「ステーキ専門店は庶民には高くて食えないから、安くて旨い肉料理を作る!」と常々言っていた。

 現在、その店は彼の急死により廃業となっているので、店名は伏せることにするが、当時、ランチタイムで連日行列ができる店を、1店舗、2店舗、3店舗と拡大して行ったのである。

 名物料理は、「ビーフ・ウィズ・ライス」。熊本人であれば、誰しも一度は食したことがあるのではないか。安くて旨い、醤油とバターと米が絶妙に一体化し、こんがり芳ばしく、食欲を唆るメニュー開発に成功したのである。

 それから、彼は東京進出を決める。大手企業と提携し、飛ぶ鳥を落とすが如く、飛躍を遂げた。ただ、輝かしい成功の裏に、人知れず、癌という病が彼の体を蝕んでいた。

 負けん気が強く、豪放磊落な人物だったが故に、癌治療に専念することもなく、最終的には癌に席を譲った。と言うか、自分の人生の目的を果たした充足感と自信が、癌をも受け入れようとしたのかも知れない。他界から数年後、壮絶な最期だったと奥様から聞かされた。

 彼の発想は、「どうしたらお客さんが喜ぶんだろう!?」を何度も呟いていた。これでもかこれでもかと試作を続け、自分が納得し、更に、お客にサーブした時のお客の反応を見て、グランドメニューとしていたようだ。

 兎に角、地味な風貌だが、豪快なことが好きだった。声も野太く、スタッフもピリピリするほど迫力があった。しかし、お客の喜びを見た瞬間の彼の満面の笑みは、比類なきものであり、「してやった感」が漂っていたのである。

 末筆ながら、彼の冥福を心よりお祈り申し上げたい。

▼熊本県装飾古墳館近くの白い紫陽花
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  • posted by Chikao Nishida at 2022/7/7 12:00 am

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