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昭和の地下社員食堂○○○○混入事件

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※食事中の方は、食後暫くしてお読みください。
※写真はあくまでもイメージです。

 昭和の話だが、ある企業の地下に社員食堂があった。メニューが豊富で、当たり外れなくリーズナブルだったので、人気レストランとして社外からの利用客も多かった。

 ある日、部下を連れてその地下社員食堂へ。前回は鰻重を食べたが、今日は底冷えがするので、こってり熱々スープのちゃんぽんを注文することにした。

 社員食堂内は満杯の状態だった。いつものことながら、20分以上は待たねばならない。お冷を飲み干し、ちゃんぽんが運ばれるのを今か今かと待っていた。

 思ったよりも早くサーブされた、大盛りちゃんぽん。割り箸を手に取り、胡椒を振りかけ、熱々スープのちゃんぽん麺を食べようとした矢先、何やら麺の奥に細いトゲトゲの異物を発見した。

 部下は、「あの、僕のちゃんぽんに羽のようなものがあるんですが、何ですかね?もしかしたら、コオロギかゴキブリのような気がするんですが!?」と言った。彼の目は泳いでいた。

 筆者は、「私の麺の奥にも、何やらトゲのある昆虫の足のようなものが埋まっているんだけれども。これは食べちゃいかんよ!」と言った。

 お客さんがたくさんいるので、店のことも配慮し、直接厨房のところへ行き、ちゃんぽん器二つを持ち込み、料理長にその旨を小声で伝えた。

 「料理長、これは何?異物が入ってるんだけど、食べれないよ!」と言うと、意表を突くような言葉が返ってきた。

 料理長は、「あああ、コオロギですかね?ゴキブリですかね?その辺にいたのが入ったのかな?まあ、良い出汁になってますよ!」と、ニコニコしていたが、冗談ではない。

 どんな細菌が混入しているかも分からない状態で、コオロギやゴキブリは食用には完全不適。このような食品に対する管理は、厳格に行ってもらいたいと感じたのだった。

 謝罪や反省の言葉はあったものの、直ちに新しい料理を提供するという態度は見られなかった。料理長は、コントのような笑い話に切り替えてしまっている。

 その後、新しい山盛りちゃんぽんを提供すると言ってくれたが、スープ鍋にコオロギやゴキブリが泳いでいるようなら、当然断ることになる。よって、料金を支払って退店することにした。

 実際、支払う必要はないが、料理長は悪びれた様子もなく「まいど!」と笑顔で見送ってくれたものの、完全な天然ボケ人間に思えて仕方なかった。

 以上のように「地下社員食堂○○○○混入事件」を思い起こすと、衛生面やトレーサビリティの問題など、食品を安心安全に食すためには、食事処の衛生管理は最重要課題となる。

 この事件以来、筆者はその社員食堂に足を運ぶことはなかった。

 現代においても、街の飲食店の衛生面が完璧なところはそう多くはない。そのため、店内の器、トイレ、テーブル、椅子などの清掃状況を確認し、利用するかどうかを判断する筆者がいる。

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写真・文責:西田親生


               

  • posted by Chikao Nishida at 2023/5/9 12:00 am

Kumamoto Hotel Castle (1)古典的フランス料理

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 古典的フランス料理は、素材や調理法、盛り付け、デザインなどを見ると、現代版とはやや異なる。フレンチに限らず、料理は時代の流れの中で流行り廃りがあり、昨年まで人気だったものが、急に目の前から姿を消す事もしばしば。

 近代フレンチの世界では、皆さんがご存知の通り、オーギュスト・エスコフィエ(1846-1935)は突出していた。5000を超える膨大なレシピを持つ神的存在であり、世界のフランス料理人の衆目の的でもあった。

 そのエスコフィエから、秋山徳蔵氏(1888-1974/大正時代〜昭和時代の天皇の料理番)がオテル・リッツ・パリにて学んだものが、少なからずとも日本のフランス料理に影響を与えたことは、史実として残っている。

 戦後のフレンチの匠と言えば、帝国ホテル総料理長となった村上信夫氏を挙げることができる。同氏はNHK料理番組で活躍し、コンテンポラリーなフレンチで、家庭で簡単に作れる洋食調理法(例えば、フォークだけでつくるオムレツ)を全国津々浦々へ広めて行ったのであった。

 前置きが長くなったが、ここで写真下をご覧いただきたい。

 最初の写真であるアパタイザーでは、ウニの上にキャビアと金箔がトッピングされている。底はコンソメジュレが添えられており、小さな赤と緑の点描でデザインが施されているが、これこそ古典的なデザインとなる。

 また、2枚目はフォアグラのダミエ柄(日本では市松模様)も古典的なデザインであり、長芋を海苔で巻いてあり、日本風にカスタマイズしたものであることが分かる。

 デミタスのコンソメスープは、実は、帝国ホテルの伝統的なコンソメのレシピで作られており、蛤とオマール海老の料理も、素材を活かした味付けにて、古典的な盛り付けになっている。

 これら料理は、熊本ホテルキャッスルの元総料理長 佐々良清氏の創作料理であったが、数年前に退職されて、これから先二度と食すことができない貴重なものになってしまった。

 以前、同氏へレシピ集の書籍出版を打診したことがあったが、当時はご本人の自由な時間が取れず、残念ながら、貴重な古典的フランス料理のレシピ集を本にすることができなかった。

 そもそも、シティホテルのレストランの主役はフレンチである。しかし、最近は、特に地方のシティホテルではフレンチが奮わなくなり、フレンチレストランを閉鎖するところも増えてきた。

 何とかフランス料理の素晴らしさを子供や孫たちに伝えることはできないか。高級和食処と同様に、料理を食すマナーや服装、そして雰囲気などが庶民的なものから掛け離れており、それらが障壁になっているに違いない。

 よって、シティホテルのフレンチレストランでは、コンテンポラリーなフランス料理を浸透させるに、我々庶民を惹きつけるものを提供できるような秘策を講じる必要がありはしないか・・・。
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  • posted by Chikao Nishida at 2023/5/8 12:00 am

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