▼乙女

八景水谷公園の椿が咲き始めた。乙女(ピンク)、妙蓮寺(赤)、八重姫(赤)、磨墨(白)など、今年の椿の花々は期待できそうである。ただ、刺すように冷たい風が吹いていた中での撮影だったので、花や枝葉の揺れは時折激しく揺れ動き、思ったよりも難儀した。
小さな橋を渡り、小さな森の中へと足を踏み入れる。雨の後であれば、みずみずしい花々が撮れそうだが、そこは問屋が卸してくれなかった。まだまだ咲き始めの段階なので、取材というよりも、ロケハンとして、花芽の視察といったところである。
個人的には、このピンクの椿の花びらを持つ乙女が好みであり、色んな角度で撮影しても、可愛い中にも凛としたところが何とも言えない。小ぶりな花ではあるものの、この小さな森の中で、存在感はすこぶる大きく、今の咲き始めが一番美しい。
椿の花や牡丹の花は、侍の時代であれば、首がポトリと落ちることから、斬首を想像させ、嫌われる事があった。よって、その散り際の侘び寂びを彷彿とさせる椿の花だが、武田信玄も愛用したと言われる「辻ヶ花」の代表的な絵柄にもなっている。



▼妙蓮寺

▼八重姫

▼磨墨(スルスミ)

◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995)
https://www.dandl.co.jp/

文責:西田親生
Comments