
数ある鷺の仲間(小鷺、中鷺、大鷺、青鷺、五位鷺、飴鷺・・・)の中で、不恰好で不器用な存在は、何と言っても青鷺だろうと思われる。背後から見ると、平家の落人のような頭をしている。
白鷺は魚獲りの舞を披露しては水中へ飛び込み、獲物をゲットする。青鷺は大抵の場合、池の淵に陣取り、何度も首を蛇のように伸ばしたり、縮めたり、それから飛び込み、獲物を取り逃す。時には、蹴つまずいて、転びそうになる青鷺もいる。
特に八景水谷公園の青鷺は人馴れしているのだろうが、5メートル以上を保ちながらついて行くと、そう簡単には逃げない。よって、魚獲りの様子を伺いながら、歩いてついて行くと、実に楽しい撮影となる。
今回の青鷺は、まだ若い。しかし、今まで見てきた青鷺とは違い、魚獲りが思いの外上手いのである。集中して水中の獲物を眺めていると思うと、突然、顔面から水中に突っ込み、結構大きめの魚をゲットしたのだった。
超望遠レンズで撮影したが、青鷺よりも、捕らえられて固まっている魚の眼が気になった。青鷺はくちばしで数回魚を咥え直して、魚の頭からゴクリと呑んでしまう。食物連鎖を眼前して、「自然はよくできたものだ!」と呟いたのだった。



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