ロゼッタストーンBLOGニュース

The Rosetta Stone Blog

捨て難い、アナログの価値。デジタルカメラでは表現できない、アナログ世界とは!?

newstop


<孔子公園の花々>

  最近、足繁く通うようになった孔子公園。同園のあちこちに、花壇が設けられ、季節の花々が元気に咲き乱れている。

 本日は、陽射しが痛く、すこぶる暑かった。マスクの内側はとんでもない状態である。近頃は予備マスクを五つほど携帯するようにしているが、直ぐに足りなくなってしまう。

 本格的な夏に近づけば、美しく咲く花の種類も激減する。梅雨時期の前後には、睡蓮や紫陽花、そして蓮の花の取材が楽しみとなるが、眩し過ぎる日の撮影は非常に厳しい。

 少しでも陰のある所を選び、欲を言えば、太陽光を遮断する傘でも持参できればと。筆者は、パッと弾けるような明るい写真よりも、暗めのしっとりとしたものを好むので、この時期は大変辛い。

<デジタル一眼レフカメラの動向>

 撮影に使用するデジタル一眼レフカメラは、今ではNikonオンリー。それも、D800シリーズなど旧製品も生きており、何とか、レンズで誤魔化しながら撮影している。

 ところが、急激に人気を博しているのが、小型軽量のミラーレスデジタル一眼レフカメラである。SONY、Canon、Nikonなど、全てのカメラメーカーは、ミラーレスへと突っ走っている。

 これまでのペンタプリズムとミラー付きの一眼レフが、姿を消してしまうような気配。正直なところ、ミラーレスのファインダーは、どんなに進化したと言っても、まだまだ違和感がある。

 しかし、ミラーレスの凄さは、見えるものがそのまま撮影できるので、実に簡単であり、構図や光の拾い方が良ければ、アマチュアでもプロ並み、プロ以上の撮影を可能とする訳だ。

 よって、プロとアマの差は、取材地の格差だったり、モデルのレベルだったりと、ストーリーとマテリアルの質で決まってしまう。

<一億総フォトグラファー時代>

 PhotoshopやIllustratorが世に広まった頃には、「一億総クリエイター時代」と言われたが、今は、「一億総フォトグラファー時代」となりつつある。

 加えて、スマホの進化は目を見張るものがあり、神業のような事が、静止画でも動画でも、簡単にやってくれる。撮影後の加工も、あっという間に出来上がる。

 編集アプリも日々進化しており、トリミングもゴミ消しも一瞬にして完了。それを考えると、最近、左手に持つデジタル一眼レフカメラが、どっしりと重く感じるばかりとなる。

<アナログは捨て難い>

 しかし、ここで、しかしである。撮影時のシャッター音が、ミラーレスやスマホは、軽過ぎて、撮っている感が全くないのである。「パシャッ♪パシャッ♪パシャッ♪」の機械音が、断然、心に響く。

 勿論、撮影の道具は、人それぞれの好みなので、どれが最高とは言えない。ただ、ここで、ただである。筆者は、全てデジタルで動くものより、アナログで動くものの方に心を奪われてしまうのだ。

 デジタルウォッチよりも、アナログ機械式の時計に価値を求め、リューズを回しながら、ゼンマイに命を吹き込む瞬間がたまらない。これもまた、嗜好の問題だが、アナログにはデジタルでは再現できないものが多々存在する。

 最後に、現在5000万画素前後のミラーレスが多く作られているけれども、昔々のフィルムカメラの画素にはほど遠いことを知らない人の方が多いのではないか。デジタルの四角な粒子は、フィルムの丸い粒子を表現できないのである。

 仕事柄、便宜的にデジタル一眼レフカメラを使用しているものの、仕事を考えなければ、フィルムカメラを使い、じっくりと被写体を撮影するのに憧れている次第。撮ったものが、直ぐにプレビューできないドキドキ感が捨て難いのである。


▼孔子公園の花々(6月9日撮影)
kiji20220610-01


iji20220610-02


iji20220610-03


iji20220610-04


iji20220610-05


iji20220610-06


----------
◎西田親生@ICTdocotor「Note」プロフィール
 https://note.com/chikaonishida/n/n6513d8114749Link
◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link
写真・文責:西田親生

                       

  • posted by Chikao Nishida at 2022/6/10 12:39 am

如水(グルメ開眼道)其の三・・・フレンチとの出逢い

josui-3


 以下は、筆者が2011年3月8日に発刊した小冊子「如水(グルメ開眼道)/非売品」から引用したものです。現在、退職された方や独立されたシェフもいらっしゃいますが、「グルメ開眼道」のタイトルの通り、当時のそれぞれの料理の深みや彩をお楽しみいただければと・・・。

----------

<本場パリのレストランにて>

 30年程前に初めて足を運んだフランスの首都パリ。魚介類専門のレストランがあると聞いて、ナポレオン墓地近くにある「ドゥ・ドゥ」でディナーをとることにした。

 パリ在住の方のご紹介の、こじんまりした老舗「ドゥ・ドゥ」。席に着くや否や、早速メニューが出された。すべてフランス語。英語は達者なつもりだが、フランス語はちょいと訳が分からないので、英語で書かれたメニューをお願いした。

 オーダーしたのは、白身魚すり身スープ、エイのムニエル、生牡蛎などなど。これが筆者の本場フレンチのスタートであろうか。随分前なので全ての料理を思い出せないが、生牡蛎がこれで一人前かと驚くほど、ネットからはみ出し気味に盛られている。当時、一人前8000円弱(当時1ドル230円の頃)、食後の腹はタヌキのように膨らみ、石畳のスロープを上るのに往生した。

 翌日は凱旋門近くにあるレストランで、ランチをとることになっている。突然、某大手旅行代理店添乗員が手が離せないと、筆者にマイクロバスで他の日本人客十数人を乗せ、凱旋門近くのレストランへ案内し、更にメニューを予算内でオーダーして貰えないかとの事。不意打ちを喰らって不機嫌になったが、最後の大きな三色アイスクリームを食して、ややご機嫌になった。

▼写真はイメージ:牡蠣

french2022-06



<熊本で一際光るフレンチ>

 熊本県内でフレンチレストランで一際光り輝いているのは、熊本ホテルキャッスル11階にある「トゥール ド シャトー(天守閣の意味)/以前はロワール」である。そこで、松田祐一料理長が日々独創的な料理に挑戦しては、いつも旨いものをサーブしてくれている。

 彼との出逢いは随分前になるが、数年前にイタリア縦断旅行で、たまたま一緒になった。その時、フィレンツェ市街中心部からやや離れた所にあるシェラトンのレストランで、コース料理をご馳走することにしたが、日本人シェフが創る料理の方が、繊細且つ美味であると確信した次第。

▼写真はイメージ:熊本ホテルキャッスル 佐々前総料理長作
french2022-02



<地中海料理との出逢いと別れ>
 
 また、知人の紹介で、熊本市内の小洒落たレストランを知ることになった。ヨーロッパ帰りのシェフで、タイニーなフレンチレストラン。当時熊本では珍しい地中海料理を提供する「ルシャキ・ペッシュ」(フランス語で釣りをする猫)という名のレストランだった。

 最後に足を運んだのは8年半前の2002年8月5日の夜。サーブされた料理はいつも素晴らしかったが、その時だけは、少々違和感を持ってしまったのである。味付けで、やや塩味が強い。また、厨房で何度か物を落とす音が聞こえて来たので、不吉な予感が脳裏を走った。

 どうも胸騒ぎがするので、一度帰宅した後に奥様に電話でその旨を伝えることにした。それから数日後、奥様より慌てた口調で電話が掛かってきた。何と、店主が脳梗塞で突然倒れ、急死したと言う。52歳という若さだったが、ショックを受けて、何一つ言葉が出なかった。

 あの時、現場で本人に違和感をはっきりと伝え、体調異変に気付かせ、翌日にでも病院に行くように言えば良かったと、悔やんでも悔やみきれない気持ちである。もし、彼が今も元気で頑張っているのであれば、もっと熊本市内のフレンチは面白かったに違いない。

 しかし、彼が創りだしたフレンチは、いつまでも筆者の心しっかりと刻まれている。優しい心の籠った地中海料理。彼を思い出す度に、口直しの、ヒンヤリと冷たい小さなグラスに入った黒砂糖シャーベットが目に浮かび上がってくるのである。

▼写真はイメージ:熊本ホテルキャッスル 佐々前総料理長作
french2022-04



<帝国ホテル東京にて>

 フレンチの巨匠(神様)である村上信夫氏(元帝国ホテル総料理長)の書籍やDVDをご覧いただければ、和の世界に自然にフレンチが溶け込んで行ったプロセスを体感する事ができる。リッツに学び、日本国中にフレンチが、それも家庭の台所まで洋食が浸透して行ったという「グルメ・ルネッサンス」は、実に痛烈で素敵な現象であった。

 筆者は東京へ足を運ぶ時は、必ず日本のフレンチの大御所でもある帝国ホテル東京にお世話になる事にしている。特に、地階のラ・ブラスリーではエリザベス女王二世が食されたエビ(2匹)料理やご自慢のローストビーフなど、実にリーズナブルに食すことができ、また、同ホテルで考案された元祖バイキング料理が気軽に楽しめる「ブフェレストラン インペリアルバイキング サール」がある。

▼写真はイメージ:帝国ホテル東京のローストビーフ
french2022-55


▼写真はイメージ:ホテルオークラ福岡のフォアグラ 野原敦料理長作
josui-kaigan-08


▼写真はイメージ:ホテルオークラ福岡のデザート 野原敦料理長作
josui-kaigan-09


----------
◎西田親生@ICTdocotor「Note」プロフィール
 https://note.com/chikaonishida/n/n6513d8114749Link
◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link
写真・文責:西田親生

         

  • posted by Chikao Nishida at 2022/6/8 12:00 am

1995年以来情報発信している老舗ポータルサイト「ロゼッタストーン」のブログをお楽しみ下さい。詳細はタイトルまたは、画像をクリックしてご覧ください。

behanceオブスクラ写真倶楽部ディー・アンド・エルリサーチ株式会社facebook-www.dandl.co.jp