▼中庭で遊ぶヒヨドリ

台風14号は、日本列島を舐めながら、威嚇しているようだ。最終的には尻尾を巻いて去って行くだろうけれども、思い起こせば、9月上旬に九州西方海上を縦断した台風9号、10号には、かなり肝を冷やした。
日本列島において、九州及び沖縄周辺の島々は、最初に台風の打撃を受ける訳だが、最近、中庭や裏庭に遊びに来る野鳥の動きや鳴き声を聴けば、その台風が直撃するのか、遠ざかるのかを、事前に知らせてくれるように思えてならない。
台風9号、10号の時には、庭の小鳥たちの鳴き声は全く聴かれず、鳥肌が立つように奇妙な風の音に包まれる。ところが、今回の台風14号の場合は、庭に立ち寄る小鳥たちの様子が思いの外穏やかで、鳴き声も落ち着いており、楽しい様子を窺うことができた。
暴風の前では、あの獰猛なスズメバチでさえ、低空飛行にて、必死に飛び回っている。カラスの大群も、そそくさと塒へと飛び去って行く。夕焼け雲の穏やかの日と比べ、飛び方も鳴き方も変わる。よって、野生動物たちのアナログセンサーの精度の高さに、毎回驚いてしまう。
今回も庭では危険信号の「ピーーーッ!ピーーーッ!」ではなく、「ピリョ♪ピリョ♪ピリョ♪」と、ヒヨドリたちが「平穏無事だよ!」と合図を送っている。小窓のロールカーテンを静かに上げて、木々の上にいるヒヨドリの姿を見ていると、すこぶる嬉しそうに木の実を突いている。
野生動物たちは、「災害予知能力」があると聞いたことがあるが、彼らは危機探知レーダーを何処に装着しているのだろうか。太古より生き延びてきた動物たちは、「危機管理能力」に長けたものだけが、現在に至っているのだろうと。(企業も同じである)
明日もまた、「平穏無事な日ですよ!」と、ヒヨドリたちが中庭や裏庭にて囀るように願いたいものである。
▼キクイタダキ(八景水谷公園)

▼モズ(八景水谷公園)

▼コゲラ(八景水谷公園)

◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
https://www.dandl.co.jp/

文責:西田親生
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