益城町や阿蘇方面に大きな爪痕を残した大地震から4ヶ月が経つ。一瞬にして県民のライフラインが途絶え、熊本県内の政治経済の混乱を招いた、悪夢のような大地震から、あっという間に4ヶ月が経ったのである。
熊本市内中心部も、想定外に大地震の傷跡が残り、県民のシンボルである熊本城も、憩いの場である水前寺成趣園も、以前のように県内外や海外からの観光客の賑わいはなくなってしまった。しかし、震災後にイリギスから家族全員で熊本城に立ち寄ってくれた人たちと話ができて、すこぶる嬉しかった。名城が崩れていても、名城である所以であるのだが・・・。
筆者は、今回の大地震で、良きにつけ悪しきにつけ、何が印象に残ったかと言えば、「偽善者」の空騒ぎや怪しげな挙動がFacebook上で沢山見られたことだ。大した被害もない人物が、甚大な被害にあったかのような可哀想な被災者を装い、炊き出しの弁当をしっかりと得たり、必要以上に他人の同情を引くかのような虚偽の呟きが横行したことである。
表現を換えれば、大地震により人格が透け透けに見えたのだった。如何に、身勝手で、自分のことばかりを考えている人間が多いのかがよく理解できたのだった。被害状況に関しても、個人的なものを公にすることが、果たして必要だったのだろうかと、何度も首を傾げてしまったのである。人命に関わるような・・・家族を亡くした人でさえも、軽々しく「大地震により家族を亡くしました!」とSNS上で呟いた人は皆無に等しいと思うのである。
絶叫して助けを求めたいほど、危機的状況の被災者ではないから、余裕をもってSNSで呟いているに過ぎないとしか思えない。日々、それを思いながら、静観していると、出るわ出るわで・・・結局、「私は被災者宣言します!」的な、稚拙な方々の、心ない呟きに閉口してしまうばかりであった。
4ヶ月が経ち、あちこちのブルーシートは激減している。しかし、全く手付かずの状態のまま4ヶ月が経過しているところもある。沈痛な面持ちの中で、ヒーローやヒロインは存在しない。そんな軽々しいパフォーマンスをするほどなら、黙って、体だけを動かして、周囲に優しい手を差しのばすことが必要ではなかろうかと・・・。
▼震災から4ヶ月経過した熊本城
▼震災から4ヶ月経過した水前寺成趣園
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