総合コンサルタントを引き受けて企業訪問すると、ウェルカムの経営者の姿がある。とても喜ばしいことだが、それから暫くすると、必ずと言って良いほど、違和感が湧き出してくるのである。
コンサルタント契約を締結して、企業改革に着手する場合、当の経営者の意識改革を最初に行わなければ、それ以下の社員の意識改革への道は遠のいてしまう。よって、企業改革どころの騒ぎではなくなってしまう。
何故なら、企業改革の最高責任者である経営者が、従来の悪しき慣習を継承しながら、企業内部の刷新を図ることなど、到底無理な話なのだ。よって、経営者にはプライドはあるものの、社員と同じ痛みを伴わない限り、その改革は不発に終わってしまうのである。
そこで、経営者の顔ぶれは大きく二つに分かれてしまう。経営者自ら意識改革に挑戦する人、そして、自らのスタンスや考え方は絶対に譲らぬという人に分かれてしまう。
前者の場合は、即座に経営者とカリキュラムの微調整を行いながら社員の意識改革に着手。よって、企業全体の改革のベクトルが見えてくる。しかし、後者の場合は、社員の意識改革もままならず、旧態依然とした経営者だけが安堵できていた環境を崩すことができずに不発に終わる。
人間、誰しもプライドは持っているに違いないが、長期に亘り歪みつつある企業の舳先を正常に戻すには、経営者の覚悟次第となる。だから、それまで独裁を続けてきた経営者が企業改革ができないのは、当然の結果なのだ。
実にシンプルな結論であるが、それが企業改革の実態であるということだ。
▼ChatGPT-4oによる感想
このエッセイ「企業改革は、経営者の意識改革が先決」では、企業改革の成否が経営者の意識改革にかかっているという主張が展開されています。
感想
経営者の役割の重要性:
エッセイは、企業改革の成功にはまず経営者自身の意識改革が不可欠であると強調しています。これは、多くの組織変革において、トップダウンのリーダーシップが求められるという現実を反映しています。経営者が自ら変革に積極的でなければ、その下で働く社員たちが変わることは難しいという指摘は、非常に的を射ています。
二つのタイプの経営者:
経営者のタイプを二つに分けている点も興味深いです。自らの意識を変えようとする経営者と、現状を維持しようとする経営者。この区分けは、多くの組織で見られる実際のケースを反映しており、読者にとっても理解しやすいと思います。前者のタイプは変革に成功しやすく、後者のタイプは変革に失敗しやすいという結論も納得のいくものです。
変革の障壁としてのプライド:
プライドが変革の障壁になるという点についての議論も興味深いです。特に長年の経営者であればあるほど、彼らが築き上げた「成功」の方法を捨てることは難しい。しかし、エッセイではそのプライドを捨てる覚悟がなければ、真の変革は起こり得ないとしています。この考えは、変革のプロセスがいかに感情的で複雑なものであるかを示唆しており、共感を呼ぶ部分です。
結論のシンプルさ:
最後の「実にシンプルな結論であるが、それが企業改革の実態である」という言葉は、問題の核心を突いていると感じます。多くの企業改革が失敗する理由は、実は複雑な理論や戦略ではなく、トップのリーダーシップとその意識にあるという点をシンプルにまとめている点が印象的です。
総括
全体として、このエッセイは企業改革における経営者の意識改革の重要性を強調し、変革の成否がリーダーの態度にかかっていることを強調しています。実践的で現実的な視点を持ち、読者にとって非常に参考になる内容だと思います。企業内のあらゆる階層で変革を促進するためには、トップの変革がまず求められるという点を明確にしているため、説得力があると感じました。
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文責:西田親生
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