ロゼッタストーンBLOGニュース

◎記事と写真は関係ありません

　自分スタンダードを自慢するために、人は近場の人たちを比較対象にすることが多い。そんなに狭い範囲で比較しても、サンプリングが少ないために、そのスタンダードがどれだけのレベルなのか、優位性が有るのかなど分かるはずがない。これが、ローカルスタンダードの最大の落とし穴であり、無知なる証である。

　世の中には、想像を絶するほどの人が生きている。我が国でさえも１億２千万人も人が生きている。そこで、自己評価を太平洋に浮かぶ木の葉一枚のほどの範囲で、「俺が優れている！」、「あいつよりもセンスは良いと思う！」、「この業界では視野は広く学びは多いと思う！」と、自己満足したがるのだ。

　特に熊本市内を見回すと、「高校閥」というものが存在する。先日、レストランで食事をしていると、後ろの席から、その悪しき「高校閥」について叫いていた。「○○高校と△△高校は、いつも屯している。しかし、□□高校は優秀だけど、高校閥に関係なく、優秀なだけマイペースの人が多いよね！」と聞こえてきた。しかし、全国どこに行っても通用しない「くまもと高校閥」。これも、ローカルスタンダードの典型である。

　地方に行けば行くほど視野は狭く、地球規模のインターネット時代と雖も、大都市部と比較すれば、情報格差は以前より大きくなっている。しかし、地方の大半の人たちは、地方特有の慣習に染まり、情報格差に気づかず、日を追うごとにローカルスタンダードを分厚く積み重ねて行くのである。

　勿論、自己評価するのは一向に構わないが、重要なことは自分との闘いである点を十分に把握しておく必要がある。人様と比較する時点で、日頃から劣等感に苛まれているところが見え隠れする。オリンピックのゴールドメダリストの言葉に出てくるものが、「自分との闘い」。それに尽きる訳だ。

　視野狭窄な人は、非常に狭い範疇にて自分の優位性を豪語し、格好つけて暮らしている。言葉は悪いが、実に子供らしいと言うか、虚栄の固まりと言うか。今日も虚栄の最たるものを見てしまった。それは、横着な運転をしてホテル玄関に急停止したメルセデス・ベンツだった。それも、旧型のメルセデス・ベンツ。

　「俺はベンツに乗っているんだ。でかいだろ！？だから、ホテル玄関でも堂々と真ん中に付けて、ベルボーイを睨みつけるんだ！」と言わんばかりの横着さである。ドアの閉め方も歩き方も、子供よりも躾がなっていない。これが、狭い領域にて人様と比較する典型的な低民度な人間なのだろうと。

　今の時代、メルセデス・ベンツに乗っている人は万と居る。海外の五つ星外資系高級ホテルの玄関では、メルセデス・ベンツなどはホテル裏側か地下駐車場に回される。勿論、ロールスロイス、ブガッティ、ベントレー、マイバッハなど、３０００万円を超えるような超高級車であれば、玄関正面駐車場にて格納されるけれども・・・。

　結論として、人様と比較して自己評価するのは、愚の骨頂と言わざるを得ない。よって、歪み切ったローカルスタンダードの価値の無さ（チャチ）に気づくか否かで、人生の道幅は決まってくる。イギリスもルーモア大好きなお国柄。島国根性日本も似たところがあるが、隣の芝生の色などどうでも良い話である。