
足繁く通う、ホテルレストラン。週替わりで、テーブルフラワーがご挨拶。その花の彩りや香りにて、サーブされてくる料理が、すこぶる引き立つ。写真上のように、リーズナブルでこってりランチでさえも、テーブルフラワーの力で、ぐっとゴージャスさが付加される。
筆者が子供の頃は、棒を振り回し、走り回り、暴れまくりの毎日だったので、カメラに興味があろうとも、まさか、大人になって花々の写真を撮るようになるとは、想定外のことである。夏休みの自主研究の宿題では、「押し花」を作ってくるのは女子に決まっていた。
そんなやんちゃな時代を思い出すと、テーブルフラワーや山野草にレンズを向ける瞬間に、少々恥ずかしさが脳裏を過るのは否めない。ただ、撮影を重ねて行く毎に、花々は四季の移り変わりを、私たちにそっと教えているのだろうと、最近は考えるようになった。
話を戻して・・・テーブルフラワーが飾られている食事処は、花や花器のチョイスにより、品格が無言の中に伝わり、そのオーナーの日頃からの料理への拘りや、美的センスが伺い知れると言うことになる。よって、食事処にとっての花々は、必須アイテムの上位に位置するものとなる。
以前、小笠原流礼法宗家の小笠原忠統氏のご自宅(東京)を訪ねた折に、座敷欄間近くに、早朝に川の塘で摘んだという野草の小さな花についてお尋ねした事があった。小さな花でも、広々とした座敷の空間を一瞬にして変えてしまう力がある。同宗家のお話を拝聴しながら、その花を見て、鳥肌が立ったことを思い出した次第。
※故 小笠原忠統(おがさわらただむね)氏
小笠原惣領家第三十二世(伯爵)
▼熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏のテーブルフラワー



▼熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏の入り口左手の大作

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