◎記事と写真は関係ありません

ふと、幼い頃を想い出してみた。それは、「丸い想い出」。
一つは、一般的に「泥団子」というものだ。隣近所の幼友達が集まり、誰の「泥団子」が一番光り輝き、硬いのかを競うものだった。現地では「鉄びかり」とか「ひかり玉」とか呼んでいたように思える。
年上の子たちが作ってくるものは、大きく、鉄のように光り輝いている。胸の高さから、地面に置いてある我々年下の「泥団子」を目掛けて落とす。自然落下だが、一瞬の内に、年下の子が作った「泥団子」が潰れて割れる。
年上の子の「泥団子」の作り方が知りたくてなまらない。しかし、なかなか教えてくれない。我々は、炭の焼けたあとの灰を少々混ぜてみたり、砂鉄を混ぜたりして新作に挑んだが、それでも、簡単に潰されてしまった。
その繰り返しだったが、今でも、その鉄のように輝き、硬い「泥団子」の作り方を知らぬまま大人になってしまった。とても、損した気分だが、想い起こせば、とても良き時代の日本のようで、当時の歓声が頭の中を駆け巡る。
二つは、父が作った毛糸玉である。父と同職の方が、ゴルフを始めたのだった。自宅の庭にネットを張って、ゴルフ練習するのも良いが、色んなところで練習できる、安全な練習ボールはできないものかと・・・。
ある日、父が古くなったセーターを何着も取り出して、毛糸を解き、何やら作り始めたのである。芯となるところに何を詰めたのか知らないが、最初はぐるぐると毛糸を巻き、本物のゴルフボールの大きさになったら、針を使って、毛糸玉の外側を縫い出した。
半時間ほど経ったろうか、可愛い柄のゴルフ練習ボール(毛糸玉)が完成している。それから、1週間ほどで100球近くの練習ボールができていた。父とその友人は、ピッチングウェッジを持って、誰もいない広場に行き、「パコン♪パコン♪パコン♪」と練習開始。
なるほど、もし窓ガラスに当たっても割れることなく、インパクトのイメージレッスンには最高のものなのだろうと。そこで、筆者も既にゴルフをやっていたので、父に毛糸玉をねだったのである。返って来た言葉は、「自分で作りなさい!」だった。
以上のように、ふと想い出した「丸い想い出」。その頃の日本はすこぶる平穏だったのだろうと・・・。
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