
雲仙普賢岳が、平成二年の大火砕流により、多くの死傷者や行方不明者が出したことは記憶に新しいと思っていたが、既に4分の一世紀以上が経っていることが信じられない。その年の10月1日に、筆者がディー・アンド・エルリサーチ(株)を立ち上げたこともあって、その記憶が鮮やかに蘇るのかも知れない。
今回、熊本市河内町の山手から普賢岳を撮影することにした。準備不足で超望遠レンズ600mmは持参しなかったけれども、70mm-200mmの望遠レンズで、何とかその姿を捉えたのだった。あの火砕流の惨劇の場となった普賢岳とは思えないほど、穏やかな表情で、有明海を挟んでこちらを向いていた。波も静かで、あと2時間半ほどでサンセットを迎える頃である。
薄暮というか、浅いトーンの色合いなり、大きな湖に浮かぶ火山島のようで、雲のかかり具合などを見ていると、ジュラシックパークにでも足を踏み入れたような錯覚に陥った。自然はこの上なく美しい表情を見せるのが常ではあるが、時には、その牙をむくこともある。このように大人しく静かな普賢岳をまじまじと見たのは初めてのこと。
これからも、何事もなく、有明の海を静かに見守ってもらいたいと願うばかりである。台風16号も、18日頃、九州に近づいてくるようだが、どうか、普賢岳が追いやってもらえればと・・・。





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