
人生、何事も「運」。
2016年1月から3月に掛けて、毎日のように熊本城を撮りに行った。三十数年利用させていただく熊本ホテルキャッスルの真向かいに、大天守、小天守、本丸御殿もあり、ちょっと歩けば、十八間櫓や五間櫓など見ることができるからだ。
写真上は、同年1月に撮影したものだが、十八間櫓や五間櫓付近を隈なく歩き回り、聳り立つ石垣に身を寄せながら撮影してた写真である。その威風堂々としている櫓群が、今回の大地震で石垣ごと崩壊してしまった。筆者が寄りかかった岩も、ゴロゴロと芝生の上に転がり、瓦礫と化してしまった。
撮影中に今回のような大地震が発生すれば、命など一瞬の内に失ってしまう。正直なところ、背筋がゾクッとしてしまう。ニュートンが発見した重力(9.8m/s2)は、リンゴの自然落下を見ても、落下速度は思いの外速い。気づく前に、この世に居なくなるのだから、これもまた、運が良かったのだろうと思わざるを得ない。
先般も、温泉プラザ山鹿の裏口から出ようとすると、十数年ぶりにイタリア縦断ツアーでご一緒した、某ホテルの元女将さんと運良く再会したのだった。昨日も、熊本ホテルキャッスルでは、これまた数年ぶりに某国会議員との再会があった。ザ・リッツ・カールトン東京で二人で食事をした時、黒毛和牛のタンのステーキ(2時間叩いて柔らかくした分厚いタンのステーキ)がすこぶる旨かった話で盛り上がった。
自分の人生を振り返れば、すごく運の良い人生であると薄々感じてはいるものの、勿論、妙な人物との遭遇もあり、不運な時期も多々あったけれども、運、不運を比較すれば、圧倒的に運が良い方に軍配があがる。有難い人生であると感謝している次第。
蛇足だが、随分昔の話・・・某パチンコ店のコマーシャルの打ち合わせで足を運んだ時のこと、担当者が「少々社長が遅れるようなので、パチンコでもされて下さい。」と言われ、千円で玉を買ってパチンコを始め、タバコ3カートン分をあっという間に稼いでしまった。これまた、運が良い。帰り際に「お尻から煙が出るほどタバコ吸われますか?」と冷やかされたほどだ。
考えれば、やや不器用な人生なのかもしれないが、真っ直ぐ前に進んでいれば、先ず、大きな事件や事故に遭わずに済むような気がしてならない。欲を出したり、横道に逸れたりしていると、結果的に上手く進んでいることが急に頓挫したりする場合がある。
人生、何事も「運」。・・・幸運な人生を送るために、駆け引きのない真っ直ぐな小道を歩きたいものである。
▼震災後の櫓

▼2016年2月の撮影風景

◎先見塾公式サイト
http://www.senkenjyuku.com/

Comments