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白鷺のねぐら?発見!

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 仕事の打ち合わせを除いて、この地を歩き回ったのは、43年ぶり(当時はガキだった)であった。

 以前、父の金魚の糞として住んでいた一軒家の官舎はなかったが、あちらこちらに当時の記憶を思い起こさせるものが、点在していた。しかし、距離感や方向が定かではない。その中でも、苦労して辿り着いたのが、小さな美容室。

 当時と全く同じ店構えで、元気でなさっているのならば、80歳近くであろうかと。突然だったが、ドアを開け、ご挨拶に足を踏み入れた。午後4時を過ぎていたが、お客の姿が無かったので、遠慮なく声を掛けた。

 頭の中に浮かんだ店主の映像は、白髪の背中が曲がった弱ったご老人の姿だった。声を掛けた途端、中からしっかりした足取りで店主が出て来た。筆者の顔を見るなり、どこの営業マンだろうといった顔をされたが、直ぐに、「アラーーー!」と、気付いたようだ。

 毎日、300メートルを犬と一緒に走り回り、冬でも裸足で靴下を履かず、膝腰の痛みもなく、背筋も真っ直ぐに、元気いっぱいだと言う。その母親は昨年他界したとの話だったが、それも大往生の105歳。その店主の若く生き生きとした姿に納得したのだった。

 突然の非礼なる訪問だったので、日を改めて立ち寄ることを約束し、その場を立ち去った。

 それから、近くにある博物館へ行き、午後5時前だったので、しばし川岸から野鳥を観察することにした。白鷺、鴨などの姿がたくさん見えた。工場地帯であるが故に、大きな煙突が白煙を吐き、威圧感が漂う。しかし、人工物であるテトラポットと白鷺が何となく融合しているところが面白い。

 日々、自然の中の野鳥たちを撮影しているので、違和感がありながらも、その景色に段々と慣れて来たのだった。数分も経たずして、日没となった。対岸から数羽の白鷺がテトラポットに結集して来たらしい。そこが「ねぐら」なのか分からないが、降り立った白鷺たちは、直ぐに棒立ちとなり、寒さに耐えながら目を瞑っている。

 頭上を黒い鳥の影が通って行った。あまりに近かったので、去り際に距離をおいて撮影したところ、どうやら川鵜らしい。周囲は人工物だらけだが、野鳥たちはその環境を上手く利用して、そこに居座っているように思えてならない。多分に、餌となる魚がたくさん生息しているのだろうと・・・。

 日没から15分。そろそろ帰途につかねば、真っ暗となる。次回来る時の駐車場の位置を確認し、高速道路を通り、約1時間後にオフィスに戻った。行き当たりばったりで訪ねた工業都市、八代市。記憶に残っている映像と今の映像が、うまい具合に重なり、最後の記憶のジグソー1個がハマった気分である。


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  • posted by Chikao Nishida at 2017/12/20 10:31 am

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