
熊本県玉名郡玉東町にある、半高山。熊本市から半高山に向かう途中、半高山方面は雲に隠れた状態だった。
いつもは、そこに咲く花々や蝶、その他昆虫を撮影するが、山を登り始めると霧がかかった状態で、山頂からは何も見えない。阿蘇山の遠景も何も見えない。
よって、展望台へ向かうと、何と遠景に雲海が眼前に広がっている。エンジンを止めて、さっとカメラを取り出し、撮影することにした。
最初はガスがかかっているので、どんなにシャッター切っても、薄色の磨りガラスを通して見ているようで、遠景はベールに包まれた感じである。
しばらくすると、そのガスがすっと消えて、眼前に雲海がくっきりと見え隠れするようになった。遠景だが、初めて撮影する雲海。
頭の中では、「超ワイドレンズと超望遠レンズを持ってくれば良かった!」と叫びつつ、90mmのマクロレンズにて撮り切った。
より幻想的な映像を写したいが、これが目一杯。後ろから車の音が聞こえる。近所の農家の方だろうか、3人が雲海を見に来たようだ。
半高山は、取材ネタがない時に、頼みの綱で足を運ぶところであるが、有難いことに、いつも何か一つネタをくれるのである。



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文責:西田親生
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