
先般、浮島(熊本県嘉島町)で野鳥を観察しながら撮影をしていると、老夫婦が話しかけてきた。「あの白か鳥は何ですかね!?カメラは、よか趣味ですなあ!道楽は、よかですなあ!」と。
唐突で配慮のない言葉に一瞬固まったが、にこやかにご挨拶をして、老夫婦の質問に答えたのだった。「あれは、オオバンのアルビノですよ!突然変異で白いのですが、色々調べたところ、ここのアルビノは結構美しいので、随分前から撮影しており、今回が3回目となります。」と。
「ああ、熊日新聞にも1週間前だったか載ってました。」と言っていたが、浮島に来るのは初めてとのこと。会話を終え、さっさと数枚写真を撮って、会釈をして車に戻ったのだが、頭の中には「道楽」という漢字二文字がバブルとなって浮かび上がる。
年金暮らしなのか、自分の現在の生活環境の中での解釈なので、筆者の取材活動が「道楽」に見えてしまうのかも知れない。しかし、目の前の赤の他人に向かって、「道楽」という言葉を遣うのは大変非礼なことであり、これが常々先見塾で唱える「民度」の云々に繋がる訳だ。
今回の場合に限らず、取材先で出逢う方々の大半は、「道楽」、「遊び」、「暇つぶし」、「趣味」と、勝手にそれらの枠に嵌められてしまう。最近は馴れっこになり、極力聞き流すようにしているが、どうしても「道楽」という言葉には逆毛が立つ。
写真で捉える「花鳥風月」。四季折々、繊細な季節の移り変わりを記録することで、微力ながらも、ご当地の観光宣伝にも繋がり、特にグルメありきのツーリングや家族小旅行などに、少しでも役立ちたいという気持ちがあるものの、今後は、誤解を招くことのないように、無言、仏頂面にて取材に臨もうかと。(苦笑)
▼オオバンのアルビノ

▼モズ

▼セキレイ

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