
熊本地震後、頓に熊本県北へ足を運ぶようになり、その地域の取材を続けて2年。町村合併により、山鹿市も旧菊鹿町、旧鹿本町、旧鹿北町、旧鹿央町との合併で、エリアもかなり広くなっていた。
ここで気になったのが、合併前に作られた道の駅や物産館の在り方である。現在、かなり老朽化したものが多くなり、行政にとって、その維持管理はかなりの負担増となっているに違いない。
或る物産館においては、某アーケード街と同様に、多くの店舗(会社)が撤退し、空き店舗となっているところも多く、既にゴーストタウン化しているのは否めない。しかし、如何に狭い地域と言えども、合併後の姿をつぶさに観察していると、想定外に「地域格差」が生じている。
それは、歴史的な背景もあり、地域住民の「民度」の違いもあり、様々である。
今回、山鹿市方面の最後の物産館として「鹿央物産館」を訪れることにした。同館はシルバー人材の起用が積極的で、その方々の動きが、マイペースなところもあるものの、すこぶる人柄の良さが伝わって来た。
以前、山鹿周辺の他の物産館や道の駅に取材の打診をしたところ、快くすんなり受けたところは皆無に等しく、取材する場合に「取材依頼書」に記入していただく訳だが、もたもたしている内に、取材の機を逸したところも多々あった。
また、合併前は別々の行政の下に稼働していたものだが、合併後になり「どんぐりの背比べ」的な、仲良しこよしが先行し、差別化戦略など皆無に近い感じを受けた。或る「○○グルメフェア」みたいな、10箇所ほどの食事処が参加している内容を見ると、狭い地域の中でも、料理のレベル格差が露呈する。
このような施設において、コンサルが入っているのか否かは定かではないが、毎年、同じパターンのチラシとポスター、それに、質の悪い写真がウェブサイトを飾っているようで、どのような客層に対する広報戦略なのかも定かではない。よって、インバウンド対策など、どこ吹く風である。
しかし、今回の鹿央物産館は、ハード的には大変厳しいところがありながらも、シルバー人材の活気ある仕事ぶりを見ているだけで、とても心温まるものを感じたのである。特に印象的だったのは、或るパートのご婦人が、「ここに来られて間もないのに、全体の空気感を感じる記事を読ませていただきました。凄いねと、皆で話していたところです。」と。
年の頃は70代半ばだろうか、語弊はあるが、パートのご婦人の言葉としては、的確な言葉と滑舌に驚いてしまった。更に、「ここの蓮は美しいので、是非、早朝に来てください。朝には綺麗な蓮の花が咲きますし、朝食ではお粥がすごく美味しいんですよ!」と。
物産館で朝食とは、意表を突かれてしまった。朝7時半から9時までブレックファストで開店しており、今月23日からは「蓮まつり」が開催されるようなので、その時にでもオリジナル朝粥に挑戦できればと考える次第。
▼今年第1号の蓮の花

▼蓮の葉

▼睡蓮の花

▼紫陽花の花

▼ツチイナゴと紫陽花

▼野兎

▼蓮園を清掃する管理者

▼岩原双子塚古墳「発掘カレー」(鹿央物産館 ふれあい館)

▼黒米うどんセット(鹿央物産館 ふれあい館)

▼あじさい定食のメイン(鹿央物産館 ふれあい館)

◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995)
http://www.dandl.co.jp/

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