
何十年ぶりだろうか、熊本県山鹿市にある「蒲生の池公園(かもうのいけこうえん)」に足を運んだ。
同溜池は、幕末である1855年、山鹿郡中村に赴任してきた肥後藩の代官 遠山彌二兵衛と村民が、官民一体となり造り上げたもので、壮絶な自然(干ばつ)との闘いの歴史が秘められている。また、遠山彌二兵衛の遺言(明治41年)により、その神社(毎年4月4日は恒例祭)に遠山夫妻の遺骨が祀られた神社が現存する。

昔、山鹿市へ「トライアスロン in 山鹿」を筆者が企画提案をしたことがあった。当時、長崎県上五島で「トライアスロン in 奈良尾」の企画を立ち上げ、大会開催(町村合併まで二十年間続く)に至ったので、その勢いのまま、同溜池を水泳の会場に、そこから不動岩を通り、山鹿市スポーツセンターまでバイクコースを設定し、それからマラソンコースを検討しつつあったのだ。
山鹿市側(当時の企画課長)は同溜池の大腸菌や水温調査を行い、前向きに検討しつつあったが、タイミング悪く、同警察官によるひき逃げ事件があり、山鹿警察署長にまで検察の捜査が入り、結局、「トライアスロン in 山鹿」の計画は頓挫したのだった。
ただ、水面温度が高くても、水深1.5mほどから急に冷たくなるので、ネットを張るか否かの具体策までは検討せざるを得なかったが、同トライアスロン大会とブランド水着のファッションショーをコラボして、一つの大きな祭(イベント)になることを企画していた小生にとっては、この頓挫は、思いの外残念極まりなかった。
蛇足だが、当時の山鹿市の企画課長は実兄であり、警察署長室へ事情聴取に来ていた検察官は実父であった。今だから言える話だが、同警察署に、我が親子が三人首を並べていたことが、何とも皮肉であり、滑稽に思えたのだった。
▼蒲生の池から不動岩へ続く山道を走る車中より真上を撮影
▼遠山彌二兵衛(水神)を祀る遠山神社

▼取材風景

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