
起業して25年目の今、思うこと・・・
「人の五歩先、十歩先を歩め。」・・・
マネーフローが生じるような事業と噂が流れると、必ず、後ろから追い掛けてくるところ、表層部だけを真似するだけのところ、横槍を入れるところ・・・色んな人達や企業が動き始める。勿論、資本主義国家に住んでいる以上、自由競争ありき。熾烈な闘いを覚悟しなければならない。
当時、日々肌で感じたものは、「見えざる敵」の存在だ。次から次へと、名乗り出てくるのである。フェアな競争において・・・我が城を護るからには、仮想敵国の追随、攻撃などを、真っ向勝負で粉砕できるほどの企画力、技術力、そして触発するほどの情熱を持たねばならない。
それでも、「見えざる敵」は、大見栄を張った誇大広告、虚偽の営業トーク、あの手この手で攻勢を掛けてくる。例えば、安いレンタルサーバーを誤魔化すために、如何にも高額な自社オリジナルサーバーを保有していると騙したり、WEBのプロもいないのに、全てのIT業務が外注であることをひた隠しして、如何にもITのプロ集団であるかのようなジェスチャーを見せてくる。
公的資金を投じて、第三セクタを構築し、自治体のWEB全体を囲い込む動きがあったり、日々情報更新をすることもなく、諸団体のWEB管理をお友達感覚で依頼したりで、IT業界における正規部隊と怪しい似非部隊との激しいバトルが繰り返されたのだった。
よって、市場はにわかに混沌としてくる。ネット事業を目指す企業経営者たちが、ネットの落とし穴にスポンスポンと落ちて行く音が、次第次第に大きくなった。ネットの黎明期も知らずして、如何にもエキスパートであるかのように見せ掛ける怪しい人達が多かった。読み終えた書籍をそのまま受け売り状態で、セミナーを展開している。最近の、SNS時代の到来時でも、同じような現象があちらこちらで見受けられた。
何とも情けない話だが、小銭稼ぎに目の色を変えて、少額参加費で群れる無知な人々。本来のネット上におけるモラルもセキュリティも放り投げて、どんどん進化して便利になるデバイスを片手に、いつの間にか、自らが「万能人間」になったかのような錯覚に陥り、デジタルに染まっていく時代となってしまった。
「人の五歩先、十歩先を歩め。」において、被害妄想になる必要は全くない。ただ、その頂点を極める為には、想定外の激しい闘いが待っていることだけは、頭に入れておくべきである。がむしゃらに前に前に進めば何かを掴むという、軽々なる夢のような話では、決してないのである。
それが、持っても重さを感じないデジタル時代の心得でもあり、覚悟でもある訳だ。
【ディー・アンド・エルリサーチ株式会社公式サイト】 http://www.dandl.co.jp/dandl/

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