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ホテル文化に学ぶ(4)

▼西田親生が語る「ホテル文化と食文化」
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<ヒューマンウェアの重要性>

 「ヒューマンウェア」という言葉は、ホテリエ幹部育成についてコンサルティングを行う時に、初手から遣う言葉である。それは、「ヒューマンウェア」、「ソフトフェア」、そして「ハードウェア」の三位一体論の中で、最重要課題なるものとして熱弁を奮う。

 一方、地方自治体などが絡んだ地域興しなどでは、プライオリティとしては、先ずはハードウェアありきで、ソフトウェアが後から付いて予算配分が行われ、気付けば尻切れとんぼになるケースが絶えない。それは、ソフトウェアよりハードウェアを優先してるのが要因であると考えられるが、助成金や補助金などは、杓子定規にハードウェア先行と成らざるを得ず、旧態依然とした血税の無駄遣いが続いているものがある。何とも理解しがたい。

 写真群下は、この数年間で撮影した、熊本ホテルキャッスルの各レストランのシェフやスタッフの業務中の姿。これこそ「ヒューマンウェア」を構成する精鋭部隊である。適材適所に配属され、各スタッフも天職としてプライドを持ち、日々厳しい業務に立ち向かっている。いつも各人に会う度に、「歴史と伝統を誇るシティホテルを一人一人が支えている!」と、感服しながら取材をさせて頂いている次第。

 一人一人が育ち、常に情報共有の連携が保たれ、各部署のタスクフローと「ヒューマンパワー」が噛み合ってこそ、初めて円滑に諸業務が完結して行く。どこにでも「先輩面」して、頭ごなしに恫喝する人間もいるが、それは論外であり、「ヒューマンウェア」を構成する一員に含める必要はない。何故なら、そういう人物が癌となり、折角築かれつつある「ヒューマンウェア」の礎が足元から崩れてしまうからだ。

 人を育てるには、その場でミスをしたスタッフを徹底的に叩くのも一つの方法(昭和的蛮行)だったかも知れないが、必ず、逃げ道を与えながらアドバイスしなければならない。又、良いところはしっかりと褒めてあげることが必要だ。それは、多くの部署を抱えるホテルにおいては、必要不可欠な人財育成のための鉄則の一つ「称賛のマネジメント」でもある。

 よって、各部署のリーダーやコマンダーの采配ぶりが重要な鍵となり、全体がバランス良くエキスパンドして行くと、そこには、徐々に、揺るぎのない「ヒューマンウェア」が確立されることになる。


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◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
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文責:西田親生

               

  • posted by Chikao Nishida at 2015/10/15 12:00 am

ホテル文化に学ぶ(3)

▼西田親生が語る「ホテル文化と食文化」
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<礼儀作法と所作>

 今日のお題は、「礼儀作法と所作」。

 写真下をご覧頂ければ、一目瞭然。ホテリエの立ち姿、笑顔、そして指先まで神経が通った所作と表情。私たち素人には、なかなか真似ができるものではない。日々厳しい訓練を積み重ねてきた結果が、これに通じている。

 写真1枚目は、熊本ホテルキャッスル(62年の歴史)1階ダイニングキッチン九曜杏のマネージャー(現在、食堂部長)である。学生時代に剣道の経験があるからなのか、立ち姿が実に美しい。常に自然体で臨んでおり、歩く姿も頭の上下動が少なく、革靴の踵の音もせず、さっとお客の動きに合わせて視線を送り、動いている。ウェイターがトレイで運ぶ時も、その背後2メートルほどの距離を保ち、いつでもアシストできる態勢を採っている。

 また、同レストランの魅力は、各スタッフの笑顔は勿論だが、常にお客の話に耳を傾け、暇つぶしをしているお客に対しては退屈させないように心掛けている。時には、要注意人物も居るが、嫌な顔一つせず、笑顔にてレベルの高い接遇をしている。しかし、バイキングや団体客のサーブ時には、目の色を変えて1秒でも早くお客の要望に応えるべく動いてはいるが、端から見ていて気の毒なことも多々ある。

 バイキングシーズンは、あくまでも憶測だが、1日平均で1000枚以上の器を運び、そして片付けまで完璧に行う必要がある。聞くところによると、1日8時間で10km以上歩くと言う。一度、或る女性スタッフの万歩計を見せて貰ったが、間違いなく10kmを超えていた。広いレストランホールにて驚くべき運動量なので、太る暇はなさそうだ。

 話が少々横道に逸れてきたので、ここらで軌道修正をすることに・・・。

 ホテリエの善し悪しは、接遇で決まる。ザ・リッツのクレド、そして帝国ホテルの十則などを拝見すると、紳士淑女のお客に対して、全スタッフが真心を込めて自らも紳士淑女としてお仕えしている。よって、我儘放題のお客が居たとしても、笑顔を絶やさず、しっかりと対応しているホテリエには頭が下がる。

 見ていて気持ちの良い所作というものは、頭の天辺から足の爪先まで、神経がしなやかに通っている。道案内をする時の手先の動きを見ても、全く無駄な動きがない。言葉少なに、すっと自然に予約席まで行き着くのである。そこには、各所に立つスタッフ間の目線が光っている。目力と言っても良いほどの、高度なコミュニケーション能力を備えている訳だ。

 再び、クレドや十則の話に戻るが、ここでお客として、一つ大きな課題を提起されているように思えてならない。それは、「紳士淑女としてのお客」の接遇を受けるのだから、当然の如く、我々も品格を持ち、エチケットを守らなければならない。しかし、金銭を払う方が偉いと思い込み、無理難題を持ち込み騒ぐお客もいるので、そこはホテル利用法をしっかりとお勉強頂いた上で、ホテルを利用願いたい。

 蛇足ながら、最後の写真を見て頂きたい。・・・数人の女性がロビー中央で井戸端会議に入っている。その他のお客やホテルスタッフの通り道を塞ぐ形で、円形になっての長話。これでは、前述の「紳士淑女としての接遇」を受ける資格がないことになる。特に、パーティや披露宴などの終了後に、このような人たちがワンサと集まり、大声を上げて話している。楽しいのは理解ができるけれども、そこは公共の場。酔った勢いで大人げない愚行をせぬよう、呉々もご注意頂きたいもの。


▼同レストランマネージャー
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▼お客様の歩く姿も美しい
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▼ホテルロビー中央で話をする人たち
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文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2015/10/14 12:00 am

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