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宮本武蔵と五輪書

▼霊巌洞の中
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 剣聖として名高い宮本武蔵は、筆者にとっては憧れの侍の一人である。巌流島における佐々木小次郎との戦いは、あまりに有名な話で、何度も映画化されている。武蔵の五輪書は、雲巌善寺の奥にある霊巌洞で書き綴られたと伝えられが、その時、武蔵は60歳になっていた。剣の道一筋を歩んだ侍の集大成としての著書である。その五輪書は英語版も出版され、剣聖 宮本武蔵(二天一流)の烈伝は、海外へも伝えられ、世界各地でファンも多いと聞く。

 筆者は幼い頃から、剣道一家に育った。10歳の頃だったか、当時の山鹿市代表(5人)と人吉市代表(5人)の剣道親善大会開催が決まり、青井阿蘇神社(国宝)へ連れられて行った。確か、フジカシングル-8の8ミリビデオフィルムに残っていると思うが、山鹿市代表の「垂れ」を見ると、「西田」と書かれた垂れを装着している剣士が3人居た。実は、実父(当時五段教士)、叔父(当時四段錬士)、そして8歳年上の実兄(当時三段剣士/最年少17歳で三段剣士となる)が参加していた。

 ※フジカシングル 8 
  http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/history/ayumi/dai3-06.htmlLink

 勿論、日頃から切磋琢磨していた剣道仲間の親善試合だが、見ている筆者の方が緊張していた事を覚えている。人吉側で印象深かったのは、八木先生(確か、老舗お茶屋の代表者)の二刀流だった。大小の竹刀を両手に持ち、試合に臨んでいたが、宮本武蔵の二天一流に違いないと・・・対戦中の竹刀捌きを見て、すこぶる興奮したのだった。(因みに、人吉球磨地方は剣豪 丸目蔵人が有名である)

 よって、霊巌洞へ足を運ぶと、国体などに寄与していた八木先生のことを思い浮かべたり、剣道をしていた頃に、腎臓を悪くしてドクターストップとなり、とうとう剣道をできなくなった辛い時期を思い出すのである。勿論、1年ほどで腎臓病は完治したが、剣道を辞めてしまった。・・・唯一、新聞社当時(剣道を辞めて十数年後)、三段剣士の或る方(若手の検察官)からお誘いいだだき、熊本北警察署道場にて三本勝負を受け、二本勝ちしたことだけは、最後の試合として鮮明に覚えている。

 個人的な内容となって申し訳ないけれども、腎臓病のために筆者にとって剣道は幻となった訳だが、今でも、早朝からの寒稽古や小学校から戻ってからの稽古など・・・苦しかったけれども、心身を律するための剣道は、その後の人生を歩む上で、とても役立ったのではないかと考える次第。振り返れば、ヤンチャすぎる筆者に対する、祖父母や両親の無言の「躾」だったように思えてならない。

 「気剣体一致」という言葉を、ふと呟くことがある。実践するのはなかなか難しいが、「如水」という言葉と共に、我が人生の永遠のテーマとして、心の中に宝物のように抱えている。


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  • posted by Chikao Nishida at 2017/1/10 12:19 am

暖ったこうて、幸せやなあ!

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 今年は、日頃から足を運んでいた神社と異なり、昨年、梅の花を取材した熊本県護国神社へと足を運び入れた。三人の高齢のご婦人方が、初詣のお参りを済ませて、長椅子に座り込み、甘酒を飲みながら暖をとっていた。冷え切った体を、ここ(写真上)で暖めている。「暖ったこうて、幸せやなあ!」と一人のご婦人が唐突に呟いた。昨年のお札やお守りを感謝の意を込めて焼却する場所は、ご婦人方の暖炉と化していたようだが、すこぶる和やかな構図となった。

 昨年春の大地震に遭遇し、新年の初詣どころの話ではない被災者の方々も沢山いるけれども、人の幸せとい言うものは、モノ・カネではなく、こうような一瞬間の小さな癒しなのだ。野心・野望に満ち溢れ、損得勘定ばかりで動くのが若輩である。高齢のご婦人には失礼な事なのかも知れないが、余命が縮まってくると、普通の人であれば段々と俗欲も薄れ、目の前の細やかな癒しに感銘し、今生きていることへの感謝の意を込めて「・・・幸せやなあ!」と呟くに違いない。

 気づけば、筆者の人生も、既にUターンの復路の人生となっている。若かりし頃の上りの人生は、常に挑戦的であり、無謀で挑発的なところも多々あった。しかし、箱根駅伝ではないが、下りの復路の方が楽に見えるけれども、慎重に自己コントロールを行わねば、例えばの話・・・靭帯を切ったり、筋肉や関節を痛めたり、心に大きな傷を受けたりと、往路よりも復路の収め方が、より一層難しく感じる今日この頃である。

 鳥居の前で一礼し、手水舎で清め、正殿にて二礼二拍一礼。穏やかな午後の熊本県護国神社での初詣を終え、単純勝手に、運気が増したかのように感じた。正殿左側の「不動岩のさざれ石」は、偶然にも筆者の郷里にある不動岩のものだった。そこで宮司さんと立ち話の中で、神風連本陣跡が同神社の中であったことを知り、神道とは何ぞやについて話を聞くことができた。率直なところ、神道とは想定外に宗教色が希薄で、慣れ親しみやすい、日本精神文化論的な存在として受け止めた次第。


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▼境内に咲くヤツデ
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▼不動岩のさざれ石(国歌 君が代参照)
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▼取材風景
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  • posted by Chikao Nishida at 2017/1/5 12:35 am

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