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創業家のオーナーや家業に勤しむ店主ならば何も問題はないが、企業(株式会社)の雇われの身分であるにも関わらず、旧態依然とした年功上列であったり、棚ぼたであったりで職位を得た人間の中には、目の色を変えて企業の「私物化」に走り、哀れな「無恥族」に豹変する輩も少なくはない。
それも、上層部の仲間入りをした者の中には、何を勘違い、履き違えしているのか分からないが、創業以来、全社員が厳守してきた「内規」をも無視し、己の「私利私欲」へと舵を切り、「裏内規」という「ダラダラ慣習」を次から次へと作り出し、企業の顔に泥を重ね塗りして行くのである。
大抵の場合、これらの「無恥族」は、去り際がすこぶる悪い。いつまでもコバンザメのように会社に吸い付き、生き血を吸う「吸血獣」として居座っている。「職権乱用」は日常茶飯事、「恐怖政治」にてパワハラ、セクハラを堂々と執行する。更に、内部告発を阻止するために、「サイレント・マジョリティ」へも圧力を掛け潰しまくるのだ。
最近、企業に必要不可欠なものとして叫ばれるようになったのが、「コーポレート・ガバナンス」である。日本語では「企業統治」と訳されており、企業の健全経営を確保するには、その整備は不可欠なものとなる。例えば、社外取締役の割合を高め、経営陣に対する監視態勢を強化すると言うのも、一つの管理監督の手段となる。
よって、「コーポレート・ガバナンス」は、企業の「命綱」として、欧米諸国に遅ればせながら法的に義務付けられることになり、企業としての透明性、信頼性、中立公正さを高めることにより企業が健全化され、株主の利益を最大限に実現すべき重責を果たすという道筋が見えてくる。
されど、上述の「無恥族」は、この「コーポレート・ガバナンス」にも無頓着、無視。聴こうとも、理解しようともしないまま、従来の「ダラダラ慣習」をこよなく愛し、少しでも、企業健全化の動きを阻止、遅延させる事で、「無恥族」の延命作戦に没頭しているというのが実情のようだ。
法的整備が加速化する中で、特に田舎の中小企業では、多くの「無恥族」が暗躍しているけれども、それは時間の問題にて、社会が法的整備強化の流れの中で、自然淘汰されるのは必至となる。更に、企業健全化のために、昔ながらの朽ちたピラミッド構造も解体されるに違いない。
本来ならば、職位を得たものは、先輩として、且つ、人格者として「私利私欲」などに走らず、在任中に若手をしっかりと育て上げ、自らの「去り際の美学」を披露すべきではなかろうかと。それが、後世に語り継がれる大人物の「勇退」となるのだが・・・。
▼写真は八景水谷公園に遊ぶ野鳥たち



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