
厨房内(熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏)から、いつも、ひょこりニッコリご挨拶。それが、坂本君だ。
写真は、同ホテル入社当時のもの。左利きなので、彼独自に左利き用の包丁を持参していた。結構、『イジられキャラ』のようだが、とても料理を熱心に学ぶタイプの人間だ。
数年前、サンドイッチを頼んだ時に、若手料理人の中で、坂本君の包丁の刃が突出して立っていた。「お、ちゃんとここまで遣っている!」と、マネージャーに称賛の辞を伝えるよう頼んだことを思い出す。

昨日は、取材ランチはカレーを食すことに。筆者専用にカスタマイズした、いつもの『激辛ビーフカレー』を注文したが、料理長もセカンドも公休だったので、少々不安になった。
料理長のレシピがあるのか否か分からないが、坂本君がメイン厨房を司どり、汗が噴き出すような、美味しい『激辛ビーフカレー』を作ってくれた。
スプーンでご飯とカレールウを一緒に、一口含む。舌の上から喉にかけて辛味の針が刺さり、脳を突き破り、頭頂部へ信号が走る。彼本人は激辛ものは苦手と言うが、ルウは注文通りサラサラで、なかなか味わい深かった。
足繁く通うレストランでは、このような若手が育つ姿を見ることができるのは、実に楽しいものだ。そして、若手のスキルが上がれば上がるほど、目付きも立ち姿も所作も、威風堂々となって行く。
職人の世界は大変厳しいものがあるものの、これからも日々研究を怠ることなく、少しでも料理長やセカンドに追い付け追い越せで、近未来の料理長を目指して頑張って欲しいものである。 ▼ウェイターやウェイトレスがサーブを遅延すると幕が張る。(苦笑)

▼ルウはサラッとしているが、辛味が突き刺さる。皿はウォーマーにて温めてある。

▼ランチタイムのパンプキンスープ(9月から熱々へ)

▼ランチタイムのミニサラダ

バニラアイスクリームのデザート
(コーヒー付き)


▼入社早々の頃の坂本君(右手でパンを振る練習をしていた)

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写真・文責:西田親生
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