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殺人事件のテレビ報道は、被害者側の名誉を毀損する。

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 殺人事件が毎日のように発生しているが、尊い人の命を奪って、加害者はのうのうと生きている。しかし、殆どの場合、加害者の人権を擁護するばかりで、被害者については顔写真から履歴詳細を公開し続ける報道番組。

 加害者の人物像は霧の向こうにて、人権擁護の立場にて顔写真さえも出されることなく、被害者情報収集に傾注している点に、違和感を持つのは筆者だけであろうか。

 週刊誌化してしまったテレビ報道番組。被害者側の立場にあらず、事件へのメスの入れどころが完全にズレている。もし、報道番組の関係者の家族が被害者になったら、どのような対応をするのであろうか。

 怖いもの見たさの野次馬に受けるようなシナリオにて、ナレーションが延々と不要なる被害者のプライバシー情報を、鬼の首でも取ったかのように
語り続ける。BGMや効果音を使い、映像をそれなりに誇張編集し、無価値なる紙芝居を披露しているに過ぎない。

 捜査機関が逮捕し、後は検察、裁判所と司法に委ねれば良いものを、行き過ぎた憶測ばかりがシナリオの根幹となり、それに、検察や警察OBのコメントを挿入し、事件の全容を国民へ伝えるといった具合である。

 被害者の命は戻らない。毎日のように命を奪われた子供の写真やプライバシー情報が全国へ流され、コメンテーターの要らぬコメントが流れる。ご遺族の悲痛なる気持ちを察すれば、それらコメンテーターの出演もコメントも不要である。ジャーナリストであれば、事実関係を正確に伝えて終われば、それでいいはずだ。

 下手すると、ネット上で被害者にも非があるかような嫌疑が掛けられ、気づけば、被害者のプライバシーは必要以上に晒されるばかりで、そのご遺族はその地域に住めなくなってしまう。筆者がその立場にあれば、気が狂いそうになる。

 真のジャーナリストであれば、現在のような、怖いもの見たさの視聴者を煽るようなテレビ報道は阻止すべきである。事件の真相を正確に記録したいのであれば、法廷に足を運びメモを取れば良いだけの話だ。勿論、聞き取りを行ったレアなる情報は、ここ一番の時に切り札として出せば良い。

 このような悲惨な事件を、お祭りごとのように取り扱うのは、薄情者しかできない所業である。ここ数日、テレビの報道番組を観ていて、協賛各社がツッコミを入れないのかと、首を傾げるばかり。逆に、協賛各社のイメージダウンになる繋がる可能性も無きにしも非ず。

 この日本という国は、法治国家と雖も、法の下の平等が守られぬ、生ぬるい上級国民のみが擁護されるような差別国家である。数年前に、元上級国家公務員が公道にて母子を轢き殺したという痛ましい死亡事故。

 当時、加害者に対して容疑者という言葉が使われなかった点に、大変違和感を持った筆者であった。誰の差し金か分からないが、あってはならぬ人殺しの加害者に対する最優遇措置であった。

 最後に一言物申し上げたい。

 殺人事件の被害者情報を追うより、不正を働く政治家や国家転覆を狙うような宗教団体を徹底的に追うのが、ジャーナリストではなかろうか。海外を真似したパパラッチの存在なんぞ、○○喰らえである。
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文責:西田親生


             

  • posted by Chikao Nishida at 2023/7/4 12:00 am

地道に歩む食事処に優るものはない。

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 本日、久しぶりにご紹介するのは、「日本料理えのきぞの」である。筆者にとっては隠れ家的存在であり、粋な食事処として時折利用させて頂く。

 以前は熊本市内の大江地区にあったが、2018年9月19日に現在の新屋敷へ移転。前身は名の通った料理学校であり、そこで教鞭をとっていた三代目の榎園豊成氏が一念発起して世に出したのが「日本料理えのきぞの」になる。

 祖父は昭和の夜明けに東京上野の精養軒に勤務しており、全国の料理人憧れのハイカラ・レストランにて修行を積んでいた。その百年に及ぶノウハウの蓄積が、二代目、三代目に継承され、四代目も裏方にてしっかりと同店を支えている。

 新屋敷に移転して早々にコロナ禍となり、大変な時期を乗り越え、現在に至っている。その間、根強いファンが定期的に弁当を注文したり、家族連れで記念日を祝ったり、お節を注文したりと、地道に歩む「日本料理えのきぞの」を支えてくれた。

 同氏は、熊本県内では名門私立の進学校に進んでいたが、祖父、父の継承を決意して、日本料理の修行のために関西方面に赴く。寡黙で柔和な性格のプロ中のプロの職人であり、地道に歩む姿勢は頑固なまでに変わらない。

 多くのメディアの取材があろうとも、丁重にお断りをして、自らの遣るべきことをしっかりと遣り通す信念には、圧倒される。同氏と奥様、そして長男が営むこぢんまりとした食事処には、筆舌に尽くし難いほどの「日本料理の原点」を垣間見ることができる。

 最初にお会いした頃に、月心寺の故 村瀬明道尼(NHKドラマ『ほんまもん』の主人公)が創り出す「胡麻豆腐」の話で盛り上がったが、熊本県内にて村瀬明道尼の「胡麻豆腐」を知り得る人は、そう多くはないと推察する次第。

 筆者も若き頃(新聞社の若造/RICOH全国講師を受けていた頃)に、村瀬明道尼健在なる時、月心寺に足を運び入れ、精進料理を満喫したことがあった。豪快な村瀬明道尼であり、「胡麻豆腐」の強烈な印象は脳裏に焼きつき、筆者の精進料理のスタンダードになっている。

※NHKドラマ「ほんまもん」の村瀬明道尼役は野際陽子さんが演じた。

 このように、日本料理の歴史と伝統を受け継ぎ、その貴重な食文化、食育を啓発しているのが、同店のような地道に歩む食事処であると言える。

 決して、ローカルテレビのタレントが食文化を学ぶこともなく、宣伝方々わいわい騒いで紹介するような、軽々なる存在ではない。

 畢竟、地道で平身低頭なる姿勢で、究極の日本料理を可能な限りリーズナブルに提供している食事処に勝るものはないということである。

 兎に角、日本という国は、歴史と伝統を誇る歌舞伎、茶道、華道、邦楽、高級寿司店など、筆者のような一般庶民には縁遠いものではあるが、それぞれの原点を軽視して尖りすぎると、最近の報道でお判りのように、スキャンダラスな事件事故が頻発するのではないかと危惧している次第。

 命を支える「食の原点」とは如何なるものかを振り返り、唯一無二なる日本ならではの「食文化」を啓発している食事処に目を向けられてはと思うばかり。

 きっと、〆となる「土鍋焚き立てご飯」の素晴らしさが、脳裏に焼き付くに違いない。

▼月心寺公式サイト
http://gesshinji.jpLink
▼日本料理えのきぞの公式サイト
https://www.dandl.co.jp/enokizono/Link
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▼ランチ、ディナーの懐石料理サンプル
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▼茶懐石料理サンプル
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▼逸品一筆
https://note.com/chikaonishida/m/m8168b0aad056Link
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写真・文責:西田親生


             

  • posted by Chikao Nishida at 2023/7/3 12:00 am

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