
熊本県立装飾古墳館(熊本県山鹿市鹿央町)近くの紫陽花を撮影しつつ、階段を登り、徐々に高台に到達すると、何故か、茶色の猫のような動物が動いて見えた。超望遠レンズを持参していないので、じわじわと105mmレンズを向けつつ、シャッターを切って行った。
何と野兎である。まん丸と弾けるような可愛い目をした野兎だ。ある程度走っては、そこで暫し立ち止まる野兎。また、レンズを向けたまま、じわじわと近づいて行った。警戒心は耳の傾きを見れば分かるが、ちゃんとこちらに耳をしっかりと向けている。態勢としては、逃げ道方向へ体を向けて、右目でこちらを見ているようだ。
その時、急に左方向へと走り始めた。カメラ自体が連写機能が良くないので、連写している内に、SDカードへの記録に時間が掛かり、シャッターが切れない状態となった。撮影した野兎の走る瞬間の数枚の写真を見ると、どうも、左目を失明しているらしい。更に、左の腹部にも小さな古傷跡が見えた。
野生動物の世界は、想定外に厳しいのだろうと、先を急ぐピーターラビットような可愛い野兎を追うことを止めたのだった。いや、止めたと言うようりも、階段近くを登ろうとした時に、その野兎は野良猫と遭遇し、互いに驚き電気が走り、藪の中へと入り込んでしまった。その瞬間こそが、今日一番のシャッターチャンスだと悔やみつつ、カメラとレンズにゲンコツを!






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