
貪欲者は、損をする!・・・先般取材したアオサギの魚獲りを例に挙げて、お話したいと思う。
或る日のこと、アオサギ(写真上)は、自分の下顎が千切れるほどの獲物を捕まえたが、何度も呑み込もうとしても喉を通らない。それでも諦めず、更に、咥え直して呑み込もうとする。
しかし、獲物はアオサギの口の中に顔を突っ込んだまま、アオサギの喉から胃袋へ入って行かなかった。それでも諦めきれないアオサギは、突然、獲物を咥えたまま木のてっぺんの太い枝へ飛んで行った。それでも、苦しみもがきながら呑み込もうとしている。
結局、アオサギはその獲物を川に落としてしまい、滑稽なお芝居は幕を閉じたのだった。
獲物を落としたアオサギ。再び川に舞い降りて、キョロキョロと物色を繰り返す。元々、魚獲りが下手なアオサギなので、その後、美味しい獲物を得たのかは定かではないが、「こんな人間も、よく見かけるな!」と独り言を呟いてしまった。
自己中でデリカシーがなく、他人のことなど眼中にない、さもしい人間の姿とオーバーラップしてしまう。つまり、「貪欲者は損をする!」の典型である。・・・今まで、そのような人間を見てきたので、アオサギの動きは実に滑稽であった。
身の丈を知り、自分の口のサイズに合った獲物をゆったりと美味しく食せば、何の問題もない。しかしながら、セカセカと辺り構わず土足で踏み込み、貪欲さを曝け出せば、誰からも相手にされず、動いただけ大損をすることになる。
記事を書いている中で、「残り物に福がある」という教えを思い出した。これこそが、懸命な人としての生き方であろうと再認識した次第。


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