
昨日、年末にお餅や藁苞納豆などを土産にもらってので、そのお返しに有働サイクルにお邪魔した。
「明けましておめでとうございます!」と、いつもニコニコ顔の店主が玄関近くにやって来た。「あ、今、植木に行っとりますばってん、ちょっと電話ばしてみます。西田さんだったですかな!?・・・あと10分ばかっで帰ってくってだけん、こけ、おんなはらんですか!(熊本弁)」と言ってくれた。
標準語にトランスレートすれば、「あ、今、息子は植木町に行ってますが、ちょっと電話をしてみます。西田さんでしたよね!?・・・息子は、あと10分ほどで帰るとの事なので、ここに居て、お待ちになりませんか!」といった感じだろうか。
店主の言葉通り、数分もしない間に、息子さんが引き戸を開けて、すぐにご挨拶。年末から数日経ったけれども、何となく昨日も会ったかのような感じで、話が弾んだ。餅が旨かった事を伝えると、店主が背後から「また、つきますけん、取りん来なはっとしゃが良かですたい!そんときゃ、電話ばさせますけん!」と。
これまた、トランスレートすると、「再度、餅つきしますので、取りにおいでになると良いですよ!その時は、息子に電話をさせますから!」となる。
すこぶるマイペースな店主。今度はさっと店内作業場に座り込み、お客の自転車に新しいタイヤの装着を開始した。懐かしい自転車油の匂いがする作業場。知人なのか、その方とおしゃべりをしながら、手先は勝手に動き、タイヤが装着されて行く。傍観しているだけで、楽しくなる作業風景だ。
お茶をご馳走になり、時間もあまりなかったので、同店周辺の街並みを軽く撮影することにした。老舗酒蔵 千代の園界隈の細道を辿る途中で痩せ細った野良猫と遭遇し、国道3号線の階段を登り、また、同店へ戻って来てしまった。
僅か十数分間の取材時間だが、通ったことのない路地では、とても面白い発見がある。それらの写真は、次回の記事でご紹介するとして・・・正直なところ、昔ながらの「ものづくりの街」に段々と引き摺り込まれるような気がしてならない。勿論、それはそれは心地よい人間模様を垣間見ることが、一番なのだが・・・。
▼自転車の新しいタイヤ装着作業中の有働サイクル店主

▼山鹿市下町の某店

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