
水前寺成趣園や熊本城など、海外からの観光客で多いのは、中国人、韓国人、そして思いの外、イギリス人が多い。
イギリスは日本と同じく島国でもあり、歴史と伝統を重んじるお国柄。また、王族と皇族、騎士道と武士道など、共通点が沢山ある点。更には、海外旅行のターゲットとして安全安心面と美しい自然を重視すれば、日本の人気は当然の如く高いはずだ。
先般お会いした英国のご婦人やその他カップルを見ても、流石にお行儀が良い。アジア系のツアー客のように、祭りのようにワイワイ騒いだり、撮影中の筆者の横や後ろでシャッターを切る人など一人も居なかった。
筆者の場合、観光地では、互いに会釈をして会話を交わすことが多い。しかし、アジア系から話しかけられたことは皆無である。ちょっと歴史などの質問をしてくれれば、いつでもさらっと解説してやろうという気はあるものの、今まで外国人観光客でじっくりと話をしたのは、アメリカ、イギリス、スイス、イタリアの方々だった。
スイスの方からは、筆者がグルメ通と知ってか、帰国後にわざわざスイスのグルメ本を送ってくれたのである。とても嬉しかった。今でも大切にしているが、お会いして既に2年以上が経ったようだ。アメリカから来熊したプロのミュージシャンとは、熊本ホテルキャッスル11階でアカペラで合唱したことも懐かしい想い出となった。
海外からの観光客が増えるのは良いが、観光施設担当者や住民のコミュニケーション能力を高めない限り、彼らは、表層的なものだけの想い出として、日本を去ってしまう。できれば、わずか数日間の滞在だとしても、できる限り、「真の日本」を知ってもらう。それが一番大切なことではなかろうか。
爆買いしたり、レストランにキムチや妙な香辛料などを持ち込むアジア系の人たちにも、「おもてなし」以外に、「旅のモラル」を教えてあげるのも一つのコミュニケーション手段かも知れない。何故なら、「おもてなし」とは何でも有りを容認するものではないのだから。よって、「旅のモラル」を、しっかりとアジア系のエージェントへ周知徹底させる必要があるようだ。
蛇足ではあるが、海外から足を運ぶ観光客も、国内からの観光客も然りで、お客も受け皿側も「お客様神様です!」的な発想は、既に時代錯誤としか言いようがない。





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