
「如水」という言葉に初めて出逢ったのは、若い頃に棋士の中原誠十六世名人(九段)の色紙を頂いた時の事であった。その当時は、「みずのごとし」という読み方を知っただけで、その内容について詳しく調べることもなく、色紙を飾っいたという馬鹿者であった訳だ。
それから十数年が過ぎ、起業した頃(筆者34歳)に、ふと「如水」の色紙を見て、その言葉の深い意味を知る事になり、人としての理想的な生き方を考えるに至った。
起業したのは良いが、果たしてそこまでの人間になれるか否か・・・自問自答を繰り返して来たのであるが、畢竟、水の特性を良く把握し、まるで水のような生き様が人として必要であるという事を思い知ったのだった。
つまり、こういう事だ。
(1)柔軟性=水は器の形により自由自在に形を変える柔軟性を持つ。よって、人も企業も常に如何なる時でも柔軟性を持たねばならない。
(2)謙虚さ=水は高いところから低いところへ流れ込む。人は常々高いところよりも低いところを嫌がるが、敢えて人の嫌がる事をするような謙虚さが必要である。
(3)一気に攻め入る力=いざという時、ここぞという時には、水のように一気にその能力を爆発させる力強さを発揮し、攻め入る事が人生、ビジネスには必要である。
しかし、言うは易し、行うは難し。・・・今も尚、その域に達することが出来ないで居る自分が情けない。

※上の「如水」は筆者の書、写真はNIKON D600+NIKKOR 60mmマクロで撮影(熊本稲荷神社内)したもの。
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