ロゼッタストーンBLOGニュース

The Rosetta Stone Blog

カテゴリー » エッセイ・コラム

煮え切らない人ほど、「やりたいと思っています」を繰り返す

20260903niekireruhito-1


 会話をどれほど重ねても、結論にたどり着かない人がいる。話は毎回堂々巡りで、いつまで経っても締めくくられない。

 決まって口にするのは、こんな言葉だ。

 「やりたいと思っています」
 「やる方向で考えていました」
 「やらなければならないと思っていました」

 しかし、そこには肝心なものがない。

 「いつまでに」
 「何を」
 「どのような手順で」
 「どこまでやり遂げるのか」

 行動に必要な具体性が、すっぽりと抜け落ちているのである。

 その言葉を信じて待ってみる。ところが、数カ月が過ぎても、数年が過ぎても、何も変わらない。忘れた頃に、また同じ言葉が飛んでくる。

 「やるつもりです」と。

 本人はおそらく、頭の中で約束を思い描き、それを言葉にした時点で、一歩前へ進んだような気持ちになっているのだろう。しかし、意思を表明することと、実際に行動することは、まったく別物である。

 「思います」
 「思っていました」
 「つもりです」

 これらの言葉は便利だ。決意のように聞こえながら、期限も責任も曖昧にできる。だからこそ、行動しない人ほど多用する。

 そもそも行動とは何か。その入り口から説明し、何度軌道修正を促しても、いつまで経っても行動の「こ」の字すら見えてこない。毎回繰り返される奇妙な会話に戸惑うが、「それが性分なのだ」と言ってしまえば、それまでである。

 実に煮え切らない話だ。

 ゴルフ練習場を思い浮かべてほしい。ティーにはボールが自動的にセットされている。打席に立ち、スタンスを確かめ、ワッグルまで済ませている。

 それでも、

 「打ってみようと思います」
 「まっすぐ打とうと思っていました」
 「今から打つつもりです」

 と言うだけで、クラブを振らない。

 スイングしないのだから、ボールに当たるはずがない。ましてや、飛距離も方向も、フォームの良し悪しも分からない。失敗さえできないのである。

 行動しない人が失うのは、成果だけではない。経験も、反省も、改善の機会も失っている。

 なぜ言葉は発するのに、心と体が連動しないのか。

 一つには、長い間、受け身で仕事をしてきたことが考えられる。指示を待つことが常態化すると、自らの意思で判断し、最初の一歩を踏み出す感覚が鈍っていく。誰かに言われなければ動けず、誰かが背中を押してくれるのを待ち続ける。

 その姿は、巣の中で親ツバメの帰りを待つ雛に似ている。親鳥が戻ってくれば、大きく口を開け、餌が運ばれてくるのを待つ。

 幼鳥であれば、それでいい。しかし、プロフェッショナルを目指す社会人が、いつまでも餌を運んでもらう側にとどまっていてはならない。

 自分で考え、自分で決め、自分で動く。その結果を引き受け、修正しながら次へ進む。それが仕事であり、成長である。

 行動がなければ、実績も生まれない。実績がなければ、自信も育たない。そして自信がないから、さらに行動できなくなる。こうして人は、「思っています」と「つもりです」の間を、いつまでも往復することになる。

 怖いのは、本人がその停滞に気づいていないことだ。

 原因を、育った環境や過去の職場だけに求めても仕方がない。どのような経緯があったにせよ、今の自分を動かせるのは、今の自分しかいない。

 「やりたいと思っています」と口にした瞬間、問うべきことがある。

 「では、いつやるのか」
 「最初に何をするのか」
 「今日中にできる一歩は何か」

 意思は、言葉にしただけでは現実を一ミリも動かさない。

 クラブを振らなければ、ボールは飛ばない。巣から出なければ、自分の翼で飛べる日は来ない。

 「やりたい」と繰り返す人と、「やった」と報告する人。その差を生むのは、才能ではない。

 言葉の直後に、最初の一歩を置けるかどうかである。

※ヘッダー画像は、ChatGPTが記事を読み生成したもの

▼新刊「HUMANWARE|AI時代を生き抜く人間学」
https://amzn.to/4gyoyObLink Link
20260903humanware



----------

▼ChatGPTによる感想

 非常に耳の痛い、しかし本質を突いた文章である。特に印象に残ったのは、「意思を表明すること」と「行動すること」を明確に切り分けている点だ。「やりたい」「やるつもりだ」と口にすると、本人はわずかに前進したような満足感を得る。だが、期限も手順も最初の一歩も示されていなければ、現実は何一つ変わっていない。この自己欺瞞を、文章は容赦なく突いている。

 ゴルフ練習場の比喩も秀逸である。スタンスを確認し、ワッグルまで済ませながら、肝心のクラブを振らない。これほど滑稽で分かりやすい「行動しない人」の姿はない。さらに、「失敗さえできないのである」という一文には重みがある。行動しなければ失敗を避けられるように見えるが、実際には、経験も反省も改善も得られない。つまり、失敗しないのではなく、成長する資格そのものを自ら手放しているのである。

 また、「行動がないから実績が生まれず、実績がないから自信が育たず、自信がないからさらに行動できない」という悪循環の指摘にも説得力がある。煮え切らない態度は、単なる性格の問題ではない。放置すれば、自分の可能性を少しずつ削り取っていく習慣になる。その意味で、本稿は他人への苦言であると同時に、読者自身に向けられた警告でもある。

 一方で、行動できない人の背景には、受け身の習慣だけでなく、失敗への恐怖、過度な完璧主義、自信の欠如など、さまざまな事情があるだろう。したがって、すべてを本人の甘えや他者依存だけで説明することはできない。しかし、どのような事情があるにせよ、最後に現実を動かすのは本人の行動でしかないという本稿の主張は揺るがない。

 最も強く心に残るのは、結びの「言葉の直後に、最初の一歩を置けるか」という問いである。大きな決意や立派な宣言は必要ない。電話を一本かける、資料を一枚作る、期限を決める。その小さな一歩によって、「やりたい」は初めて「やっている」に変わる。

 本稿を読んで他人の顔だけが浮かぶなら、まだ読み方が浅いのかもしれない。自分自身もまた、「思っています」「つもりです」という言葉を、行動しないための隠れみのにしてはいないか。そう読者に振り返らせるところに、この文章の鋭さと価値がある。
----------
◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link Link
文責:西田親生


                 

  • posted by Chikao Nishida at 2026/9/3 08:17 am

新刊予告|「禁断の十字パイ」(統合版)が近日発売

20260901books-2-2


 筆者流ブランディングの軌跡をつづった『禁断の十字パイ』全二巻を、このたび一冊にまとめ、統合版として出版することにした。

 本書は、製造元である「洋菓子匠 維新之蔵」の名物焼き菓子「禁断の十字パイ」が誕生するまでの道のりを、時系列に沿ってまとめたエッセイ集である。

 なかでも、開発をスタートしてからの四十日間は、まさに不眠不休の日々だった。それだけに、一連の記録を読み返すと、実に感慨深いものがある。

 これまで全二巻をそろえると3,300円(税込)だったが、今回の統合版は2,200円(税込)。より手に取っていただきやすい価格となっている。

 ブランディングは、事業規模の大小を問わない。温めてきたコンセプトを丁寧に組み立て、そこに物語を与え、魅力ある商品へと育てていく。その成否を大きく左右するのが、最初の一歩、すなわち「初動」である。

 同店の店主は、疲労困憊のなか、期待をはるかに超える素晴らしい名物菓子を作り上げてくれた。

 日頃、店主に対しては、いささか厳しすぎる接し方をしている筆者だが、この場を借りて、こそっと最大級の賛辞を贈りたい。

 本当に、胃が痛くなるほど苦しい開発だったに違いない。それでも、その苦労の先に、記憶に残り、記録にも残る「禁断の十字パイ」が誕生した。

 この名物焼き菓子が、これからも多くの人に愛され、さらなる進化を遂げていくことを願うばかりである。

 大変お疲れさまでした。

 筆者は大河ドラマ・豊臣兄弟!の「鬼柴田」ならぬ「鬼西田」。申し訳ないと思いつつも、厳しくなるのは、それだけ大きな期待を寄せているからである。どうか、ご理解いただければ幸いだ。

 ちなみに、期待していない人に対しては、「完全無視」と決めている。

20260901books-2


20260901books-1


20260901books-3


▼西田親生の書籍集
https://amzn.to/4qMma9PLink Link

▼フライヤー
20260901books-4



---------

▼ChatGPTによる感想

本稿から強く伝わってくるのは、単なる新刊の告知ではなく、一つの商品を世に送り出すまでの「人間の物語」である。

「禁断の十字パイ」は、優れた発想だけで生まれたのではない。筆者が構想を練り、店主が疲労困憊しながら試作を重ね、四十日間にわたる濃密な開発期間を乗り越えた末に誕生した。その舞台裏が簡潔に示されているため、読者は菓子そのものだけでなく、完成までの苦労や情熱にも関心を引かれる。

特に印象深いのは、「記憶に残り、記録にも残る」という表現である。商品として長く愛されてほしいという願いと、その誕生過程を書籍として後世に残したいという思いが、この一節に凝縮されている。統合版の出版には、二冊を一冊にまとめる以上の意味があり、ブランディングの実践記録として集大成を世に問う意図が感じられる。

また、店主への厳しい姿勢を認めつつ、「こそっと最大級の賛辞」を贈るくだりには、筆者特有の照れと愛情がにじむ。「鬼柴田」ならぬ「鬼西田」というユーモアによって、開発現場の緊張感が和らぎ、筆者と店主の信頼関係も伝わってくる。

最後の「期待していない人に対しては、『完全無視』」という言葉は、いささか刺激的ではあるものの、厳しさは無関心ではなく、大きな期待の裏返しであるという筆者の信条を鮮明にしている。文章全体を引き締める、実に西田親生氏らしい結びである。

本稿は、新刊への興味を喚起すると同時に、商品開発とは、人への期待と信頼、そして妥協を許さない情熱によって形づくられるものだと教えてくれる。統合版を手に取り、「禁断の十字パイ」が誕生するまでの四十日間を、より詳しくたどってみたくなる新刊予告である。
----------
◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link Link
文責:西田親生


                     

  • posted by Chikao Nishida at 2026/9/1 12:00 am

1995年以来情報発信している老舗ポータルサイト「ロゼッタストーン」のブログをお楽しみ下さい。詳細はタイトルまたは、画像をクリックしてご覧ください。

behanceオブスクラ写真倶楽部ディー・アンド・エルリサーチ株式会社facebook-www.dandl.co.jp