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ホテル文化と食文化・・・歴史と伝統の重み

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 長年、足繁く通うお店は、とても落ち着き、心地良い。

 特に、ランチタイムで利用するホテルレストランや街場食事処の名物料理は、週替わりであったり、月替わりや季節替わりであったりと、四季を通じて、いつも空っぽの胃袋を優しく満たしてくれる。

 そういった中で、長年慣れ親しんだ伝統の料理や雰囲気、接遇などが急変すると、戸惑ってしまうことがある。時代の流れとして、「日々変化、日々進化。」は当然期待するものながら、歴史と伝統は大切に残して欲しい。

 以前、少々高値であったものの、ランチで食していた「すき焼き」が、店の改装のためにグランドメニューから外されたり、タイニーな和食や喫茶店の雰囲気だったのが、ファミレス調に変わったりと。常連客としては、首を傾げることがあった。

 「日々変化、日々進化。」の中で、受け止め辛いものがあった。それは、その店の歴史と伝統の素晴らしさを理解できない人たちが経営陣として鎮座し、迷走した時であった。時代は変わるが、お金で買えない歴史と伝統はしっかりと残して欲しいのである。

 あるホテルのレストランでは、ここ数年間、根拠なき「北海道シリーズ」がグランドメニューに加わり、その偏り具合に驚いた。それも、冬場に、洋風のラーメンサラダという冷麺を提供していたのである。夏場のメニューを冬場に提供しても、その料理にお客の目は釘付けになるはずがない。

 地産地消を念頭に、「美味しいホテルを目指す」というキャッチフレーズが、一瞬にして飛んでしまった感があった。

 何故、このような現象が起きたのかを考えてみた。一つは、地産地消を無視し、熊本県の「ホテル文化と食文化」の魅力を蔑ろにしてしまったのが要因であると言える。

 勿論、北海道は「食材の宝庫」でもあり、地球温暖化の厳しい自然環境にて、年中、山海の食材を安定提供できるのは理解できる一方、極端にもご当地を「北海道化」で塗り潰すベクトルは賛同できるものでは無かった。

 他のお客様やスタッフに聞いてみると、「ラーメンサラダ」の冬場の提供には首を傾げる人が多かったようだ。結果的に、注文が入らなぬ不人気メニューとして、半年ほどでボツになってしまった。

 筆者の口癖でもある「日々変化、日々進化。」は必要不可欠であると思うが、お金で買えない歴史と伝統や顧客ニーズについては無視することなく、根拠なき強烈な変化は危険な結果を齎らすことになる。

 と言っても、時代の流れを無視するものではない。明治時代に肉食が全国津々浦々に浸透して行き、欧米化に花咲く時代の流れは、鎖国日本を完全に変えてしまったのであるからだ。

 「士農工商」の差別時代が崩壊し、些かながらも自由が齎され、じわじわと三百年近く閉鎖された国体にメスが入り、明治時代半ばには西洋文化の象徴たる帝国ホテルが開業し、innからhotelの時代へと徐々に変化して行く。

 百三十年ほどの歴史を誇る帝国ホテル。同ホテルが出版した記念誌に百年史、百二十年史を紐解く書籍(非売品)が二冊あるが、筆者の「ホテル文化と食文化」のバイブルとなっている。

 それらの書籍を眺めているだけでも、日本の近代・現代史を一気に読み解くことができ、百年前の先人が、あれこれと創意工夫をしながら、良きものは今も尚大切に残しつつ、グローバルホテル文化に勝るとも劣らぬ「ホテル文化と食文化」を我々庶民に提供してくれる。

 そんなこんなを思いつつ、前述の通り、歴史と伝統あるホテルレストランや街場食事処に対して、常連客として苦笑いしながらも、苦言を呈したくもなってしまうのである。

 世界でも唯一無二なる日本伝統文化は、インバウンドで訪れる海外からの旅行客の目を楽しませるばかりか、その歴史と伝統の重みのインパクトは思いの外、絶大なるものである。逆に、日本伝統文化の重みを、我々日本人が理解していないのかも知れないと思うばかり。

 最後に、慶應義塾高等学校が夏の甲子園で優勝したが、百七年ぶりだと言う。これまでの夏の甲子園の歴史と伝統を継承する高等学校の一校であり、百七年ぶりの快挙は、高校野球史上にその名を大きく刻むことになる。

 因みに、ユニフォームのロゴが百七年前のものと同じであることが、筆者にとっては、とても印象深かった。

 慶應義塾高等学校優勝、心よりお祝い申し上げたい。

▼ホテル文化に学ぶ
https://note.com/chikaonishida/m/m34efb49caa54Link
▼逸品一筆
https://note.com/chikaonishida/m/m8168b0aad056Link
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写真・文責:西田親生


                       

  • posted by Chikao Nishida at 2023/8/25 12:00 am

ポジティブな流れを阻害する、ネガティブ思考。・・・ネガティブな流れを助長する、超ネガティブ思考。

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 「逆境の長いトンネルに入ると、暗黒世界であった。頭の中が白くなった。赤信号に思考は止まった。」と、何処かで読んだようなノーベル文学賞作品「雪国」のパロディである。

 これは、或る人物が日頃から同じサイクルにて、それも長期間、ネガティブな小径を歩く姿を見て、筆者なりに表現したものである。決して、小馬鹿にしたり揶揄するものではなく、危惧の念を伝えるために、敢えて書き記しているものである。

 人物としては温厚なタイプであり、器用貧乏なところがある。また、群れるのを嫌い、自らの趣味をマイペースにて楽しむ人生を送ってきている、有能な人物である。(少々天狗になる癖も無きにしも非ず)

 ただ、ネガティブ路線を優先する悪癖があり、一度、逆境の長いトンネルに入ると、なかなか外界へ飛び出す根性に欠けている。折角、目の前に好機が訪れたとしても、見過ごしては選択肢を誤ることが多い。

 本人は分かっていても、ネガティブの漬物石が重すぎて、足元には鎖が絡み付き、その長いトンネルから脱出できないと言う。いやいや、それは超ネガティブ思考回路が、全てを阻害しているだけの話である。

 一つの要因としては、ここ数年の劣悪な仕事環境の可能性もあり、また、果たせぬ約束事にて自暴自棄に陥っている可能性もある。しかし、単調過ぎるライフスタイルもまた、一要因ではないかと考える次第。

 筆者の合言葉は「日々変化、日々進化。」・・・随分昔の話、或る企業経営者が、突然、「変化しないのも、進化だと思う!」と興奮気味に言ったことを、このコラムを書きながら思い出してしまった。しかし、トンネルの中にいる人物はそのような変人でも狂人ではなく、普通に常識人である。

 何故に、1年も2年も長期に亘り、人生のネガティブ路線を歩むのだろうか。損得の問題ではないが、どう見ても、自分の意志に蓋をして、周囲の不特定多数の人たちに感化され、或る時期、人生の分水嶺での昔のトラウマが払拭できないのではないか。

 よって、社会人となってこびり付いたトラウマ以前の、純真無垢なる学生時代に安堵するという、歳を重ねるにつれ、懐古的な思考が増幅し邪魔しているのかも知れないと、勝手ながら邪推したのだった。

 その人物の口癖に、「私は今鬱状態に入っているのかも知れません。」と言いつつ、「分かってはいるんですが、周囲に対しいて良い格好しようとする悪癖が、無様な今を引き出しているのかも知れません。」と。

 筆者は大声にて「下手の考え休むに似たり!」と物申したい。そもそも、悩んでいるものが小さすぎる。ちょっとした失態に対して、全てを不出来の絵の具で真っ黒に塗ってしまうから、トンネルから脱出できないのである。

 100点満点の人間なんて居ないのに、何故に、そこで格好付けようと、選択肢を誤るのだろうかと、首を傾げてしまう。可能性はまだまだ沢山残っているにも関わらず、1ミリも前に進まず、微動だにせず、暗黒世界に居座ってしまっては、光が射すことなどあり得ない。

 まだ若いのだから、些細なことで、大切な人生を無駄にしては欲しくは無い。「しっかりと耳の穴をかっぽじって、人の話を聴け!」と言って遣りたい気持ちで一杯となるが、気付いてくれれば良いものを。

 過去を振り返っても、今、札束を何億円も積み上げたとしても、過去は過去。戻ってくるはずもなく、懐古的に過去に酔いしれても、その頃の純真無垢なる人たちは、皆、殆どと言って良いほど、若き頃の殻を脱皮しているに違いない。

 田舎育ちの人が、大人になり都市部に住み、社会人として苦労を重ねてくると、懐古的になるのは理解できない訳ではないが、それが、この人にとっては「毒」でしかないようだ。

 暗黒世界のトンネルに入ったのだから、スイッチバックするしかない。ベクトルを変えるのは容易いことではないが、ここは歯を食いしばり、トンネルを包み込む険しい山中の唯一脱出できる道を見つけて欲しいものである。
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文責:西田親生


             

  • posted by Chikao Nishida at 2023/2/17 12:00 am

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