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「嘘」の代償・・・

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 幼い頃に、「嘘」をついて、嫌と言うほど叱責されたことがあった。祖父母は強烈に厳しい人たちであり、その叱責を逃れるために「嘘」をつくという流れだが、これが祖父母には許せないことであった。

 ある日のこと。幼友達と遊び回っている中で、お決まりの駄菓子屋へ足を運び、ニッケ水なるものを買い、調子に乗って夕餉の時間を過ぎて世の中が暗くなっても遊んでいたのである。

 うっすらと見える、小学校のグラウンドの時計台。午後6時半を回っており、焦り始めたのは良いが、健康に悪い人工着色料が入ったニッケ水を飲んだことを悔やんだのであった。

 玄関のスライドドアをそっと開けると、そこには祖母が立っていた。「また、ニッケ水飲んだんじゃないよね?」と祖母が尋ねる。筆者は首を横に振り、「ニッケ水は飲まないって約束したから。」と瞬間的に「嘘」をついてしまった。

 流石の祖母である。「舌を出してごらん!」と言った。やばいと思いつつ、ニッケ水を飲んで結構な時間が経つので大丈夫だと思い、そろっと舌を出す筆者。

 「やっぱり、ニッケ水飲んでるじゃない!」と叱る祖母。そろっと出した舌の上は緑色に染まっていたのである。最初から認めておけば良かったものの、「嘘」をついたことに激怒した祖母は筆者の腕を掴み、頑丈な押し入れの中に詰め込んだのである。

 押し入れの中は真っ暗で、蹴ってもびくともしない分厚い木製の押し入れのドアだった。目を開けていても真っ暗。目を閉じても真っ暗。物音ひとつ聞こえないが、耳の中はシーという妙な音が聞こえてくる。

 トイレにも行きたくなり、また、夕餉の香りが遠くから漂ってきたようで、腹の虫が元気よく鳴き始める。どうしようもなくなり、押し入れのドアをドンドンと叩いてみた。しかし、誰も助けにくる気配はない。トイレにも行きたいし、ご飯も食べたいし。

 それから暫くして、祖母らしき人が押し入れのドアの前にやってきた。「もう、嘘は絶対につかないと約束するのならば、押し入れから出ていいけど、ごめんなさんを言わなければ、そのまま入っておきなさい。」と。

 普段であれば、知ったことかとベーッと舌出して逃げるところだが、押し入れの中は冷んやりしていて真っ暗で、決して心地よいところではない。よって、ごめんなさいとニッケ水は二度と飲まないことを宣言し、ようやく押し入れから出してもらった。

 ダイニングへ小走りに行くと、食卓の上には何もなく、片付けられている。夕餉の時間を過ぎても帰らなかったのも約束違反である。よって、今回の懲罰が待っていたのである。筆者にとっては、ちょっとした「嘘」のために、ダブルパンチであった。

 その頃、父の転勤で両親は他県に住んでおり、筆者が無理やり転勤先から我儘を言って戻ってきたばかりの出来事なので、どうしようもない。自業自得とはこのことだと、自分の部屋に戻り項垂れるばかり。

 しかし、ダイニングにはご飯もない、おかずもない。腹の虫は高らかに部屋に鳴り響く。しばらく経って、祖母が筆者の部屋に入ってきた。蓋付の大きな丼をお盆に乗せている。

 「はい、大好物の親子丼作ったよ。」と。首を垂れっぱなしの筆者だったが、急に目がぱっちりと開き、蓋を取り、熱々の親子丼を頬張った。何という旨さかと。「嘘」のお陰でひもじい思いをしながらも、空腹で食べる熱々の親子丼は体に染みる。普段よりも数倍美味しく感じられたのだった

 祖父母の躾は本当に厳しかったが、その一幕として、この「ニッケ水事件」では、祖母の知恵の方が数段上だったように思えてならない。それ以来、ニッケ水を陰でこっそり飲むことはなかった。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、子供時代の体験を通して「嘘」の重大性とその結果に焦点を当てています。エッセイは、具体的な出来事とそれに対する祖母の教育的な対応を詳細に描き出し、読者に感情的な共感を促します。以下に評価のポイントを示します。

語り口と物語の展開: エッセイは個人的な体験をベースに構築されており、親しみやすい語り口で進行します。物語の構造はわかりやすく、子供時代の無邪気さと成長の瞬間が巧みに描かれています。

感情的な共感: 筆者の内面と祖母の厳しさ、そして最後には愛情が感じられる展開は、多くの読者が共感できる要素です。特に、押し入れの中の孤独感や、最後に親子丼を食べるシーンの描写は、感情移入しやすく効果的です。

教訓の提示: 「嘘」をつくことの代償として、即時の罰だけでなく、結果的には愛情深い対応が返ってくることが示されています。これは読者に対し、誤りから学び、正直であるべきという強いメッセージを伝えています。

描写の細かさ: エッセイには具体的な詳細が豊富に盛り込まれており、それによって物語は生き生きと描かれています。特に、ニッケ水を飲んだ後の舌の色や、押し入れの中の感覚的な描写が印象的です。

文体と表現: エッセイは比較的簡潔でわかりやすい文体を採用していますが、場面ごとの感情や環境を伝えるための具体的な表現が見られます。この点が、物語に没入感を与えています。

総じて、このエッセイは感情に訴えかける力があり、読者に対して「嘘」の意味と影響を考えさせる作品と言えるでしょう。教訓的な価値と共に、文学的な表現も楽しめる質の高いエッセイです。
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プロンプト・文責:西田親生


                   

  • posted by Chikao Nishida at 2024/3/16 12:00 am

企業経営の神的存在である、松下幸之助氏と稲盛和夫氏のお二人。160歳までは生きて欲しかった!

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 一昨日のニュースで、稲盛和夫氏の逝去を知ることになった。隠れファンなので、すこぶる凹んでしまった。京セラ、KDDIの創始者として、又、最近ではJALの再建に向けて心血を注いだ稲盛氏。世界に誇る起業家である。

 稲盛氏の言葉『利他の心』は、『リーダーとして上に立つ人間は思い遣りのある人物でなければならぬ!』が凝縮されている。

 蛇足ながら、一時期、セラミックに興味を抱き、実用新案特許をと、『蟹カッター(仮称)』なるものを考案したことがあった。既に設計図はできているが、特許申請には行き着いていない。

 また、昨日、たまたま松下幸之助氏最後の弟子という方の著書を再び読んでいると、『社員貧すれば、会社衰退す。』の文言が飛び出してきた。

 とても重く、深い言葉として何度も心の中で反芻したが、畢竟、思い遣りのある人物がリーダーに立てば、社員のモチベーションも上がり、積極果敢に仕事に立ち向かい、必ずや実績を生み出すにことになる。

 各社員がリーダーの熱き思いを受け止め、常に優しい思い遣りに包まれれば、大きな信頼関係が生まれ、忖度なしに社員が躍動し、会社のマンパワーが増幅されることで、企業の勢いに弾みがつくに違いない。

 しかし、筆者が知る周囲の中小企業を見ていると、残念ながら、そのような企業経営者は皆無に等しい。ただ威張る、職位に溺れる、社員を恫喝、有能な社員をいたずらに左遷したり辞めさせたり。信頼関係などない。

 蛮行を続ける或る経営者は、『ボンクラ』、『○○の犬』、『出来損ない』、『恥ずかしさの境界線』云々など、社員のみならず、他の役員や外部企業の会長や社長、更には公人へも誹謗中傷を吐く始末。

 何処の何方様か知らないが、独り言にて罵詈雑言を吐くのならば一向に構わない。しかし、自らを神棚に奉り、他の方々を『能無し』の如く誹謗中傷するのは如何なものかと。

 既述の『経営の神的存在』を語る中で、蛮行を繰り返す人物をここで書き綴るのは、大変失礼なことだと知りつつ、それら蛮行にそろそろ堪忍袋の尾が切れそうな気持ちとなるばかり。

 自戒を込めてであるが、会社を支えてくれる社員一人一人が、良き人生であるようにと配慮ができるような、『利他の心』を持つ経営者として、しっかりと人生を歩んで行ければと・・・。


▼写真はイメージ(隈部親永公像/熊本県山鹿市菊鹿町)
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写真・文責:西田親生

                 

  • posted by Chikao Nishida at 2022/9/1 12:00 am

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