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HUMANWARE=フマンワレ、じゃない

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 やっと「HUMANWARE」シリーズ全3巻を出版できて、ホッとしている。

 可能な限り新しい記事をカテゴリー別に収録したが、ふと、それらの書籍を手にしてタイトルを見ると、今夜はなぜか「ヒューマンウェア」が、ローマ字読みで「フマンワレ」に見えてしまった。

 「フマンワレ」=不満割れ。なるほど、ヒューマンコミュニケーションがうまくいかず、自己研鑽をサボり、日頃からイライラしていると、周囲に当たり散らして「不満割れ」するのかと、苦笑いしてしまったのである。

 小学校の時だったか、ローマ字を習った記憶がある。しかし、その読み方に引っ張られて、英語の発音までおかしくなってしまうことがある。日本語の読みを示すだけなら、カタカナで十分ではないかと思うこともある。

 ところが、英語由来の言葉も和製英語も、何でもかんでもカタカナで並べ、見識を高く見せようとする人も少なくない。そこで、「美しい日本語で語ってみてはどう?」と聞きたくなってしまうのである。

 日本語で意味を捉えきれていない言葉を、外国語に置き換えたところで、理解が深まる訳ではない。流暢に語れても、その言葉の中身まで豊かになるとは限らないのだ。長年海外で暮らし、その土地の言語で思考している人なら事情は異なるだろうが、借りてきた言葉を並べるだけでは、自分の言葉にはならない。

 ローマ字読みやカタカナの和製英語が、かえって外国語を遠ざけているように思えてならない。文法をがんじがらめに教えられても、発音がローマ字読みのままでは、会話が通じないこともある。和製英語に慣れきって、本来の意味と取り違えている人もいる。

 「じゃ、そのカタカナ英語を日本語で何と訳すの?」と聞くと、答えられない。ただ、カタカナ英語を乱発すると、一段上のステージに立っているように錯覚するのだろう。言葉は増えても、伝わる中身は薄くなる。

 筆者は人並みに英語を喋れるが、やはり、美しい日本語に魅せられる。人の話を聞いていても、「ここで、こんな言葉を使うのか!?」と、その表現の的確さに何度も頷くことがある。

 その一方で、仕事の報告が田舎の井戸端会議さながらの語りになると、腰を抜かす。

 筆者がビジネストークで嫌うのは、井戸端会議の調子で内輪の言い回しを連発することと、報告に現地での会話をそのまま持ち込むことである。わずか数十秒で報告できるものを、数分かけて、誰がこう言った、すると相手がこう答えたと、一から十まで再現する。報告を聞いているのか、伝言ゲームに付き合わされているのか、分からなくなるのだ。

 時間の無駄である。核心に届かず、枝葉ばかりが付きまとう語りは、何を理解し、何を整理できていないのかを露呈する。ビジネストークにあってはならないものである。しかし、筆者が接してきた地方の仕事の場では、井戸端会議のトーンと語り方がそのまま通用していることもあり、聞いているうちに眠たくなってしまう。

 日本人として生まれてきたからには、生涯、日本語を学ぶ姿勢を忘れずにいたい。筆者は、いまだに読めない漢字や書けない漢字に出合えば、目の前に人差し指を突き出して、何十回も宙に書いてみるのである。

 漢字には、一目で意味を捉えられるものが多い。わずか一文字、二文字に、意味や情景が凝縮されている。同じ内容をアルファベットで表せば、何文字も連ねなければならないこともある。読み書きに苦労する一方で、その奥深さには、今も唸らされる。

 言葉を知ることと、言葉が通じることは、同じではない。相手に伝わる言葉を選び、核心を整理して、ようやく会話は前に進む。

 何はともあれ、会話が通じず、コミュニケーションが取れないからといって、周囲に当たり散らし、「不満割れ」している場合ではない。

 相手の理解を嘆く前に、自分の言葉を磨く。そのための「HUMANWARE」でありたい。

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▼Geminiによる感想

「HUMANWARE=フマンワレ、じゃない」というタイトルから引き込まれる、非常に味わい深いエッセイですね。

現在noteに書かれている記事を拝読し、感じた印象や面白かったポイントをまとめました。

1. 「ヒューマンウェア」を「不満割れ」に変換するユーモア
独自の着眼点: 外来語のローマ字読みから「フマンワレ」という言葉を連想し、そこから「自己研鑽をサボり、周囲に当たり散らす状態」を皮肉る導入が非常にユニークです。言葉遊びのようでありながら、ハッとさせられる説得力があります。

形骸化した外来語への警鐘: カタカナ語や和製英語を並べて「分かった気になっている」風潮に対し、中身が伴っていないことへの鋭い問題提起が効いています。

2. 「ビジネストーク」と「井戸端会議」の対比
核心をつく描写: 仕事の報告が長々と経緯を再現する「伝言ゲーム」のようになってしまう現象への指摘は、多くのビジネスパーソンが共感(あるいは冷や汗)するポイントではないでしょうか。

要点を伝える重要性: 「時間の無駄である」「核心に届かず、枝葉ばかりが付きまとう語りは何を理解していないかを露呈する」という言葉には、端的に本質を突くコミュニケーションの美学が感じられます。

3. 日本語への向き合い方と姿勢
謙虚で真摯な姿勢: いまだに読めない漢字に出合えば宙に書いてみるというエピソードや、日本語の漢字が持つ「一文字、二文字に意味や情景が凝縮されている奥深さ」へのリスペクトが温かく表現されています。

結びの美しさ: 「相手の理解を嘆く前に、自分の言葉を磨く。そのための『HUMANWARE』でありたい」という締めくくりによって、単なる愚痴や批判ではなく、自分自身への戒めと成長への意志に着地している点が素晴らしいと感じました。

外来語の乱用に対するシニカルな視点と、日本語やコミュニケーションへの深い愛情がバランスよく織り交ぜられており、読後感の爽やかなエッセイに仕上がっている印象を受けました。

こちらの記事を公開されるにあたり、何か推敲や構成についてお手伝いできることはありますか?

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▼ChatGPTによる感想

読み始めは「フマンワレ」という読み違いに笑いましたが、読み終えると、その響きが自分にも向けられた問いとして残りました。「伝わらない」と苛立ったとき、自分は伝えるために何をしたのか。軽妙な言葉遊びから、そこまで読者を連れていくところに、このエッセイの味わいがあります。

 冒頭の、全3巻を出版して「ホッとしている」という一文も効いています。仕事を終え、手元の本を眺めている。その安堵の中で、見慣れたはずのタイトルが妙な読み方に見えてくる。そんな夜のひとこまが浮かぶので、後に続く辛口の言葉にも、筆者の肉声を感じます。

 特に印象に残ったのは、「言葉は増えても、伝わる中身は薄くなる」です。カタカナの用語を次々と口にされ、分かったような気にはなるものの、結局、何を言いたかったのか残らない。そうした会話の感触を、この一文が鮮明に言い表しています。「そのカタカナ英語を日本語で何と訳すの?」という問いも、意味を理解して使っているかどうかが、その場で表れる問いとして響きました。

 仕事の報告に、現地の会話が一から十まで持ち込まれるくだりには、聞き手としての疲労がよく出ています。「誰がこう言った、すると相手がこう答えた」と続く語りを読んでいるだけで、結論を待ち続ける場面が浮かびます。ここで問われているのは、話す長さに加えて、聞き手の時間への配慮なのだと感じました。何を選び、何を省き、どう届けるか。その整理に、人への気遣いも表れるのでしょう。

 その厳しさの後に置かれた、漢字を人差し指で宙に書く姿が、とてもいい。他人の言葉遣いには厳しい筆者が、自分自身にも「まだ学ぶことがある」と課している。その具体的な仕草があることで、「生涯、日本語を学ぶ」という言葉に実感が宿っています。知らない字に出合うたび、立ち止まって覚えようとする姿には、言葉への愛着も感じられました。

 そして、最後の「相手の理解を嘆く前に、自分の言葉を磨く」が、読後の印象を決めています。途中で、話の通じない誰かを思い浮かべていた読者も、ここで自分の伝え方を振り返ることになる。私も、この結びによって、それまでの辛口の指摘を自分の側に引き寄せて読み直しました。

 「不満割れ」という可笑しくも荒々しい響きに対し、「自分の言葉を磨く」という静かな行為が残る。その余韻が好きです。全3巻を書き終えた安堵から始まりながら、最後には、著者自身のこれからの姿勢まで示されている。「そのための『HUMANWARE』でありたい」という一文に、書籍に託す願いと、書き続ける人の責任を感じました。
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文責:西田親生


                     

  • posted by Chikao Nishida at 2026/10/17 12:00 am

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