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未完の二十五年(6)

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起業して25年目の今、思うこと・・・

憎っくき自社サーバーとの闘い

 インターネットの夜明け、1995年。当社も大都市部の企業に劣らず、1995年には自社サーバーを保有し、クラスC(現在のNTTと同等のドメイン144を保有)として登録し、本格的なネット事業に参画したのだった。

 しかし、現在のように、ネット専用サーバーは安定している訳でもなく、無停電装置なども含めて、そのシステム構築には多額の経費が掛かった。

 サーバーと言っても、海に泳ぐ「鯖」じゃない。・・・生臭い冗談はさておき、サーバーにはいろんな種類がある訳だ。DNSサーバー、WEBサーバー、MAILサーバーなど様々である。最低でも、この三つは必須だが、欲を言えばバックアップサーバーも必要だろう。

 初代のサーバーは、SUNスパークのサーバーを導入した。これまた、パソコンの比ではない。1000万円を楽々超えてしまうほどの、高価なものだった。

 サーバーは、「女心と秋の空」のように、必ずと言って良いほど、土曜、日曜、祝日の深夜にだだをこねるのだ。

 或る土曜日の深夜だったか、街中の飲み屋さんで接待を受けていた時に、バッグに入れていた携帯電話が鳴り出した。スタッフからの電話で、「雷が酷く、停電の可能性があるので、サーバーを全部落として良いか!?」との打診だった。

 飲み屋さんに集まっていた方々へ挨拶をして、即座にタクシーに乗り込み、土砂降りの中、オフィスに戻ることにした。

 途中、ワイパーが激しく雨水を切るものの、ほとんど視界がない状態で、後部座席に座る私の顔に、雷光がバチバチと当たってくる。正直、心臓が爆発しそうに、サーバーのことが心配だった。

 通常、街中からオフィスまで車で15分程度だが、豪雨の為に30分ほど掛かった。気は焦るものの、車は進まず、雷が段々と近づいてくる。いや、私が乗っているタクシーが、雷の方へ向かって近づいているのだ。

 ようやくオフィスに到着した。公道から28段ある階段を駆け足で登り、オフィスのドアを開けた。その瞬間、耳をつん裂くような落雷があり、一瞬、周囲が真っ白になった。100メートル先の家の瓦から煙が立ち昇った。

 停電だ。慌てて、サーバー室へ駆け込み、懐中電灯を持った、夜勤のスタッフの顔を見たのだった。幽霊のような顔をしていた。しかし、早めの判断で、サーバーは無事シャットダウン。電源ケーブルを全て抜き取ってあった。その当時、雷サージは装着していたものの、無停電装置なるものが無かったのである。

 ギリギリセーフ、心臓が止まるような出来事に、「これはいかん。即座に無停電装置なるものを設置し、サーバー周辺のセキュリティを充実させねば、大変なことになる!」と大声を出してしまった。

 それから、毎晩、ほぼ24時間体制で、私も含めて、スタッフによるサーバー管理を義務付けた。しかし、このままでは安心して海外視察は勿論のこと、県内外の出張もヒヤヒヤものである。関テレに打ち合わせに行っても、できるだけ大阪は、日帰り出張とした。

 この可愛いく頼り甲斐のあるマシンたちだが、憎っくきサーバーと思うようになってしまった。現在、6代目のサーバとなっているがネット事業を開始して20年間。このようにクライアントが知る由もないところで、心臓に悪いストレスをずっと甘受していたのである。

 現在は、停電時は自動シャットダウンを行い、停電が解除されれば、自動的にサーバーが安全に立ち上がる仕組みとなっている。ただ、このサーバーになってからは、調整の為に、カーネルのリセットはするものの、まだ一回もシャットダウンした経緯がないので、幸運なのかも知れない。

 熊本県内でも、早期にインターネット事業に着手したものの、このサーバーの存在がどれだけ我々の自由を奪ってきたかと思えば、正直、憎たらしい方が強いのだ。(苦笑)


【ディー・アンド・エルリサーチ株式会社公式サイト】 http://www.dandl.co.jp/dandl/Link

                   

  • posted by Chikao Nishida at 2015/6/7 03:07 am

未完の二十五年(5)

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起業して25年目の今、思うこと・・・

熊本県を情報先進地にしたい気持ちは変わらない!!

 1995年にネット事業に本格着手したのだが、ずっと以前に、私の思いの中心は、「熊本県を情報先進地!!」にあった。もちろん、当時は職業は、マスメディアの中心的存在・・・新聞社勤務。そこで、昨日、Facebook上で30年ほど前に、自ら企画したものの一部をご紹介したのは、その思いを伝えたかったからである。

 コンピューター歴は、1978年に遡る。同年11月に発売されたSHARP製マイコンMZ-80K(198,000円)を入手したのがきっかけで、MACHINE LANGUAGE やBASIC I、BASIC IIなどを独学し、いろんなプログラムを作っては、実験を繰り返していた。それから37年が経ったことになる。

 当時のパソコンユーザーは、SHARP派とNEC派と、大きく二分されており、段々とNECの占有率が高まり(多いときは6割を超える)、私は、少々肩身の狭い思いをしつつ、それにもめげず、MZシリーズ・・・MZ-5500、そして120万円を超えたMZ-6500を使用していた。しかし、1984年、突然、Apple社のMacintoshが日本上陸。よって、私の愛機MZ-6500の横に可愛いペットのようなMacがデーンと居座るようになったのである。

 それが、私のニューメディアに対するベクトルが急変した時期だろうと、今更ながらに思う。衝撃的なMacとの出逢いは、それはそれは、仕事のスタンス、企画書の書き方、図面の描き方、プレゼンの手法なども含め、己の論理的思考さえ変えてしまった。いや、変えざるを得ないほど、斬新な生き物のようなマシンとアプリケーションであった訳だ。今から、31年前のことだた、つい昨日のように鮮明に覚えている。

 その流れの中で、熊本県内において初の東芝やSHARPのワープロセミナーやコンテスト、SORD PIPSセミナー、RICOH MY TOOLセミナー、SHARP電子システム手帳セミナー、暁の大脱走で有名になったコスモ80CADセミナーなど、次から次へと、ニューメディアの啓発(当時は啓蒙という言葉を遣った)のために、東奔西走していたのが私だった。

 当時から己の天職として・・・5年先、10年先を見据えることが宿命づけられたように感じられ、ある意味、新聞社内では、いかんせん、「身勝手」、「風変わり」な人間として、白い目で見られていたのかも知れない。

 時代を変えて行くには、淀み切ったローカルスタンダードをアップグレードするには、凡人たる柔な心では何も成し遂げることもできない訳で、率先して、最先端技術を徹底追究しつつ、新聞社主催のセミナーに没頭し、それらの啓発に努めたのだった。

 その気持ちは、今も尚、全く変わることもなく、その気持ちを一所懸命伝えたいけれども、なかなかストレートに伝わるものでもなかった。何故なら、いつもFacebook上で呟くことだが、「手に持って重さを感じない、イメージ的なところが強い。」ので、一般的にすんなり理解されるものではないと考える次第。。

 しかし、紆余曲折、波乱万丈のキャリアを持ちつつも、無知の第三者より、すこぶる軽視されることもしばしばだった。特に、数年前も、ある後輩から紹介された人物の言葉が脳裏をよぎる度に、日々閉口しっぱなしだったことを思い出す。

 何故なら、このようなニューメディアの深い歴史、経験、ノウハウがないにも関わらず、私を指差して「過去の人!」とか「あの程度なら、カートリッジのように、どれだけでも取り替え可能な人や会社は沢山あります。」とまで暴言を吐きまくっていたようだ。無知なる者の戯言に違いないのだが、実に迷惑な話でもある。

 将来の事を夢幻のように、口先だけで語るのは簡単な事。しかしながら、一つのことを、何十年も続けて探究するのは、並大抵のことでもなく、そこに蓄積されてきたものは、お金に換え難い、山のような宝物となる訳である。

 熊本を情報先進地にしたい気持ちは、今もメラメラと燃え盛っている。私はインターネット業務に従事して20年以上になるが、何とか、この思いとノウハウを、後輩に受け継いでもらえればと思うばかり・・・。

 幸運なことに、20年前にスタートさせたポータルサイト「ロゼッタストーン」は、今も尚、健在である。サーバーは6世代になっているが、コンテンツに関しては、初志貫徹。取材力のあるネット事業を展開し、クライアントの情報発信と本業とのジョイントを円滑にするためのサポート役として、強力に推し進めて行ければと考えている次第。

 他の追随を許さぬほどの優れた情報先進地として熊本県が栄えることを、切に願うばかりである。従来からの箱ありきの発想ではなく、先ずは、ヒューマンウェア、それからソフトウェア、ハードウェアと、それらが三位一体として動き出す土壌を、行政側は早期に創造すべきではないかと・・・。
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【ディー・アンド・エルリサーチ株式会社公式サイト】 http://www.dandl.co.jp/dandl/Link

               

  • posted by Chikao Nishida at 2015/6/6 01:35 am

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