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地産地消から地産外商へ!?

VEGETABLE



 ここ数年は、「地産地消」を美徳として、熊本県内のホテルやレストランでは、でもできるだけ多くの地産食材を大胆に取り入れたメニューがびっしりと並んでいたような記憶がある。ところが最近では、「地産外商(地産外消)」へと流れが急変。・・・まあ、何と言ういい加減で無責任な豹変ぶりだろうかと・・・。遠目に見ていても、生産者からすれば、とことん無知、無学で小馬鹿にされるような目の前の流れに、正直「いらっ」としてしまう。

 生産者だからこそ、その食材の特性など十二分に知り尽くしているはずだが、そこに仲買や農協、加工業者など、ありとあらゆる業者群が纏わり付いてくる。表面的には販売及び売上協力のように見えても、単に値をたたいて利用しているだけの話だろうと。・・・折角契約を結んだとしても、合意した生産量の食材や素材となるものを全て買い取るところは極僅かである。結局、生産者は時間と労力提供に翻弄されて、最終的な目の前の売上の少なさに苦汁をなめるだけの話となる。

 東南アジアの或る国々でも、生産した農産物について華僑と売買契約を結び、棚ぼたのような「地産外商」を期待して、国境近くへ農産物を運ぶらしい。しかし、その時点で急に値踏みが始まり、「安すぎる!」と言うと、その華僑は「だったら、二度と持ってくるな!」と脅しを掛けて、想定外の安値で買い取って行くらしい。それが、現在アジア諸国の対中不信になりつつあるようだが、日本国内を見ていても、全く同じ事である。

 鉄板焼やステーキハウス業界でも、生産者へ直接足を運び、ダイレクトに仕入れる処も増えてきた。それはそれとして、生産者の拘りと上質な食材を消費者の口へ運ばれるのであるから、実に良いスタイルだと思う。しかし、そこに無駄な仲買やブランディングなどに関わる人が複数携わることになれば、逆に原価を上げてしまい、生産者の「心」が途中で踏みにじられて、想定外の商品に加工されたり、ブランディングの大失敗で終わるケースも多々あるようだ。

 ブランディングとは話題性、希少性だけを求めるものではない。需要と供給のバランスを維持し、長い年月が経とうとも、その価値が褪せず、日々消費者ニーズに応え得るものでなくては、本物のブランディングとは言えず、多くのファンがそれを支持するはずもない。よって、支持がなければ、販売もイベント的に一過性のもので終わってしまい、子々孫々に伝わるようなブランドとは成り得ないのである。

 イタリアのフィレンツェの皮工芸は有名だが、その歴史は500年を超えると言う。この長い年月におけるなめし革の質、縫製の高い技術ありきで、現在のブランドを生み出しているのだ。・・・ブランディングというのは、僅かな期間で小手先のアイデアだけで成せる業では無いという証なのである。

 兎角、日本人は飽きやすい。ヴィトン一つをとっても、毎年の新デザインに目移りする日本人だが、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国では、ヴィトンは祖父母から孫まで受け継いで行くほどの代物なのだ。デザインや色合いがいくら変化しようが、基本コンセプトは全く昔のまま。それを踏襲して来たからこそ、揺るがぬブランドとして世界的に人気があるのが理解できる訳だ。・・・しかし、日本や新たに先進国仲間入りしたアジア圏の国々の人々は、そのブランドの価値を全く勘違いして捉えている。・・実に恥ずかしい話でもある。


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  • posted by Chikao Nishida at 2013/10/10 12:24 am

小さなBARを訪ねて・・・

coffee



 昨日、豪華焼肉店に招待され、その流れで、久し振りに夜のパトロールへ。・・・勿論、夜の倶楽部活動ではないが、男二人、夜のパトロール最後に店は、何と筆者のサテライトオフィスから直ぐ目と鼻の先にある、小さなBARだった。

 日頃から何度も目にした「」の字の看板。「和酒Bar K.MIYAMOTO」という店に入ったのだった。細い道沿いにポツンと民家を改造したBARで、中を覗くと、小洒落なカウンターとテーブル席が1つ。既に、3人の男性客がテーブル席で語り合っていた。

 カウンター席に着くや否や、我々は珈琲を頼んだ。しかし、珈琲は客が可愛い手動のミルを使ってコーヒー豆を挽かねばならない。「DO IT YOURSELF !」って事だ。友人が豆を挽き、筆者はフラットな紙フィルターを折りたたんで(折り紙の要領)、ドリップ珈琲の準備完了。・・・ちなみに、その豆は、マスターの知人がキリマンジャロ登頂成功の手土産で貰った珈琲豆らしい。

 カウンター周囲は真っ暗で、小さなダウンライトが数本、テーブルの表面を照らしているだけだ。このBARは、酒を浴びるような癖の悪い酔っ払いが集う処ではなさそうで、なかなか居心地良い感じを受けた。

 マスターと話し込んでいると、急に30年前の私の記憶が紐解かれ行った。その頃、筆者は新聞社に勤務しており、当時、筆者が企画したものへ、「OK」の一つ返事をしてくれた地場大手企業の会社員だったことを思い出した。その企業のお陰で、筆者は全国コンピュータメーカーの全国講師をする事になり(新聞社の許可を得て)、軽井沢プリンスホテル全国大会、東京の銀座や虎ノ門パストラル、京都、滋賀、佐賀、長崎、熊本などで開催された講演会の講師として招聘されたのだ。当時、筆者がまだ若輩者で28歳の頃の話・・・。

 思い起こすと、ざっと4分の1世紀が過ぎた事への懐かしさと、当時怖いもの知らずで、全国あちこち走り回った頃の自分自身を思い出したのだった。実に素敵な想い出だ。・・・当時、色々と世話をして頂いた方々の話をすると、今は皆リタイアされていて、60代半ばから80代後半となっている。・・・マスターとの会話の中で、いやはや、時の経つのは矢の如しだと、しみじみと感じた。・・・本当に感謝しなければならない方々は、会話に出てきた、現在会えない人ばかりなのかと、自分自身の非礼振りに少々苛立ちを持ってしまった。

 人は大変世話になった方には、その時、ピンポイントで深く感謝の意を表しているには違いない。しかし、時間が経てば経つほど、疎遠となった方々へは、なかなか連絡も取れず、勝手に想い出の箱の中に仕舞い込んでしまうのかも知れない。実に非礼極まりない事である。・・・今の時代を流れるように生きていれば良いという考えるならば、実に気が楽な話だが、どう考えても、どう思い起こしても、良心の呵責に苛まれてしまった筆者であった。

 しかし、この夜は・・・同店のマスターの自然体で且つ丁重な言葉の響きが、印象深かった。


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  • posted by Chikao Nishida at 2013/10/9 08:47 pm

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