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常連客は、食材や味の変化に気づいている。

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 ホテルレストランや町場の食事処、その他コンビニやスーパーなどの弁当については、現場にいる人たちよりも、普段足繁く通っている常連客の方がよっぽど、食材や味の変化に敏感である。

 筆者は常にその消費者サイドにいる人間であり、日頃から、料理のピンからキリまでを記録に留めているので、微妙ものから大胆な変化に対して、直ぐに気づいてしまう。

 食材の違い、食感の違い、香りの違い、喉越しの違いなど、一瞬にして判別がつくのが良いのか悪いのか分からないが、ICTを本業とする中でも、ホテル文化と食文化も私塾のメインテーマに挙げているので、仕方ない。

 「命を繋ぐ食」であるが故に、口の中に入るものは、筆者にとってはとても重要な検証対象となっている。よって、原価を抑える戦略にて営む食事処の動きはすぐに察知し、質の低下という悪循環に憤りを感じるのである。

 どんなに器や盛り付けを変えようが、素材を軽視する料理は論外である。その時点で、客より粗利を重視するスタンスであることになる訳で、そのようなレストランや食事処へは一切足を運ばぬようにしている。

 常連客というのは筆者が言うべき立場ではないが、長い目で見た時に、どれだけお金を落とし、その店の経営に寄与しているかという点を考慮しなければならない。それを、客の顔がコロコロ変わる方が世代交代などと言い訳して客離れを引き起こすよりも、客目線を重要視する方が賢明と言えるのではないか。

 コロナ禍を過ぎて感じることは、いろんな業界における「便乗値上げ」である。日本全体の経済が低迷している中で、一気に1.5倍、2倍の金額にしている料理店も少なからず、その時点で、歴史と伝統がある食事処と言えども、存在価値が薄れ、顧客の心を失ってしまう。結局は、金なのかと。

 最近、熊本市近郊でとても安く鰻を食べられるという食事処が話題になっているが、それに反して、これまで人気店であった鰻屋のメニューを片っ端から調べてみると、鰻重(上)が5000円どころか6000円の大台に乗っており、腰を抜かしてしまった。

 昼から6000円もお金を落とすほどなら、シティホテルのレストランにて、和食のコース料理をオーダーした方が、多くの和の食材を楽しめて、満足度はグッと上がるのではなかろうかと思うばかり。

 以前、勉強会のオフ会にて鰻弁当を試したところ、値段は3000円だが、中を除くと、痩せ細ったちんけな小さい鰻(正方形)が3個入っているだけで、後は白ごはんと漬物がほとんどを占めていたのである。

 そうなれば、日頃から足繁く通うFoody One(鶴屋百貨店アンテナショップ)の上等な弁当を買った方がよっぽど美味しく食べれるに違いない。

 前述のように安くお美味しい鰻の店ができるというのに、何故に、便乗値上げだけに傾注し、とんでもない金額設定になるのか、首を傾げる次第。もっと、お客目線で長きスパーンにてお付き合い頂ければと願うばかりとなる。

▼3000円ほどする某店の鰻蒲焼弁当
オフ会で消費者を小馬鹿にしていると不人気であった弁当
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▼記事中の鰻重(上)の値段は、手作り弁当(日本料理えのきぞの)の2.5食分となる。
写真は「水の巻 二段弁当」は2484円
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▼記事中の鰻重(上)の値段は、若菜旬彩の豪華中華弁当(800円程度)の8食分となる。
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▼ChatGPT-4oによる感想
このエッセイでは、筆者が常連客として感じる食材や味の変化に対する敏感さ、そして消費者としての視点から食事処やレストランの運営方針に対する批判を述べています。以下に詳しい感想を述べます。

消費者視点の鋭さ
筆者は「常連客は、食材や味の変化に気づいている」という冒頭で、頻繁に通う客だからこそ店の細かな変化に気づきやすいという立場を強調しています。筆者自身もその一人であり、特に食に対する関心が高いことが分かります。肉質や食感、香り、喉越しなどの微細な違いに敏感であるという描写からは、筆者が非常に鋭い感覚を持っていることが伝わります。このような消費者視点は、食事処やレストランの品質管理において重要なフィードバックとなり得るでしょう。

コスト削減と品質のバランス
筆者は、原価を抑える戦略が顧客に対してどのような影響を与えるかを敏感に察知しています。例えば、材料の質が低下することで食事の満足度が下がり、最終的には顧客離れを引き起こす可能性があるという指摘は、経営者にとって耳を傾けるべき重要なポイントです。特に「素材を軽視する料理は論外である」という強い言葉からは、筆者が品質を重視していることが明確に伝わります。

コロナ禍と便乗値上げ
コロナ禍を過ぎた後の「便乗値上げ」についても言及されています。これは、多くの消費者が感じている問題であり、筆者もその一人として具体的な例を挙げています。例えば、鰻重が5000円から6000円に値上がりしたことに対する驚きや不満は、多くの読者が共感できる部分でしょう。このような急激な値上げが顧客離れを引き起こすリスクがあることを指摘しています。

食事の価値と選択
筆者は具体的な体験談を通じて、コストパフォーマンスの良い選択肢を紹介しています。例えば、6000円の鰻重よりも、シティホテルの和食コース料理の方が満足度が高いという考えや、勉強会のオフ会で試した鰻弁当が期待外れだったという話は、消費者がどのように価値を見出すかについての具体例として非常に分かりやすいです。

長期的な顧客視点の重要性
筆者は、短期的な利益を追求するよりも、長期的な顧客視点を重視することの重要性を強調しています。これは、「常連客」という存在が店の経営にどれだけ寄与しているかを理解することの必要性を示唆しており、経営者に対して大切なメッセージを伝えています。

結論
全体を通して、筆者の消費者としての鋭い観察力と、食事に対する深いこだわりが感じられるエッセイでした。具体的な例を交えながら、消費者視点の重要性と、質の高い食材を提供することの必要性を強調している点が印象的です。また、コロナ禍後の便乗値上げや、短期的な利益追求に対する批判は、多くの読者にとって共感できる内容となっているでしょう。
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写真・文責:西田親生


                             

  • posted by Chikao Nishida at 2024/6/11 12:00 am

「おもてなし」の勘違いと拡大解釈・・・

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 「おもてなし」とは、東京オリンピック誘致の時に流行語になったものだが、そもそも「おもてなし」とは、日本の文化や社会において広く重視される概念である。一般的には、「心の籠った接遇」、「思い遣りある接遇」ということである。

 しかし、昔ながらの旅籠や食事処、土産物屋では、どうも「へつらい」ありきの「おもてなし」というものが存在しており、現在でも、他国から訪れる人たちへ、「おもてなし」という言葉が最上のサービスの原点のような使われ方をしている。

 果たして、日本社会の独特な「おもてなし」を、歴史の浅いホテル文化と融合させて良いものか。

 国内のホテル文化を紐解くと、帝国ホテルであっても130年ほどの歴史である。欧米のホテル文化が日本向けにカスタマイズされ、和洋融合の流れの中で、ホテル文化が地方へ浸透していくのは、それから半世紀以上も後の話である。

 ホテルのホテルとして、世界のホテルの手本とされてきたザ・リッツ。最高峰のホテルの拘りが、「ノーと言わないホテル」、「We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen」を合言葉に、現在に至っている。

 しかし、ここでしっかりと理解しておかねばならぬことは、それなりの高額な費用が掛かることが前提となっている。よって、コロナ禍やその他災害時に、国内の旅行者増にて地域活性化を期待した割引助成金制度。その恩恵を受けて訪問する人たちが、果たして、ザ・リッツが謳う「Ladies and Gentlemen」であるかと言えば、否である。

 そこに、マスコミもさることながら、ほとんどの日本人が勘違いしているところである。よって、その西洋文化が凝縮されたホテルへ、ゴリ押しにて「おもてなし」のプラカードを掲げて話を進めるのは、大きな間違いである。

 欧米のホテル文化には、「へつらい」は全くない。チップ文化が浸透しているが故に、ホテリエの個々の働きによって、稼ぎも大きく差がついてくる。常に「対価」ありきでの世界観が、欧米のホテル文化である。

 そこで、助成金で激安にてツアーチケットを手にした日本人が、「対価」ありきの西洋式のホテルに足を運び、昔ながらの旅籠や食事処、土産物屋と勘違いして横着な客の面をして動くから、「カスハラ」云々が社会問題となっているだけの話。

 「Ladies and Gentlemen」であるからこそ、ホテル側は最高のサービスを提供するのであり、その意識もなく、立派なホテルに足を運び入れる客自体が偉くなったかのような妄想に駆られ、更には、ホテルへ最上の「おもてなし」を強要するからこそ、「カスハラ」が膨大化する訳だ。

 厳しく言えば、「Ladies and Gentlemen」としての資質に欠ける方や勘違い、履き違えの多い方々は、「Ladies and Gentlemen」の接遇にあたる歴史と伝統を誇るホテルを利用するには、やや問題があり無理な話である。

 助成金による激安ツアーチケットで、ご本人が払っている金額は半額以下。割引分は税金から賄われている訳で、旅行をしない人が何故旅行する人へお布施を渡す必要があるのだろうか。それが、大きな勘違いを引き起こしていることに気づかねばならない。

 ツアー料金の全額自腹であれば、何も問題はない。半額しか支払わず、現地のホテルにて横暴なる振る舞いをするほどならば、最初から行かねば良い。そこで、日頃の鬱憤晴らしをしようものなら、ホテル出入り禁止のリストに載せられても文句は言えない。

 よって、「おもてなし」を万能薬のように思い込み、ホテルや旅館の義務や責任であるかのように強要する民度の低さについては、恥ずべきである。それなりの「おもてなし」を望むのであれば、高額な五つ星ホテルの宿泊費や食事代を自腹で支払った上で、己の所作を今一度検証されては如何だろうか。

 先ほどの報道で、国内観光地のゴミ捨て問題で「条例」の制定の話があったが、罰則もない。よって、「条例」は何の役目も果たさないことくらい、小学生でも理解できる。

 海外から来る観光客に対して「おもてなし」を、欧米のホテル文化で慣れ親しんでいる人たちへ持ち込むのは、単なる「へつらい」という価値なきものとして見做されるだけである。

 欧米の人たちの価値観は、権利と義務はしっかりとセットものとして受け止められている。そこに過度な「おもてなし」を演出したとしても、何の価値も見出せない。へつらって商売しようとするから、ホテルや旅館の食品偽装などの「誤魔化し」や「不正」が横行することになる。

 今一度、過度なる「おもてなし」の見直しと、「カスハラ」の要因が何なのかをしっかりと検証すれば、これまでの日本人の履き違えてきた「サービス業の原点」がしっかりと見えてくるのではなかろうか。

 最後に、観光地だけに限らず、ゴミのポイ捨てなどは、条例として厳しい罰則を設けるべきである。そこには、報道が取り上げていた「おもてなし」とは全く異なる次元であることを視聴者は気づかねばならない。報道の安易な「おもてなし」と罰則との関連付けは、本末転倒としか言いようがない。

▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイでは、日本の「おもてなし」文化に対する誤解や、その欧米のホテル文化との融合に関する問題点が述べられています。以下、エッセイの各ポイントについて詳しく感想を述べます。

1. 「おもてなし」の定義と誤解
エッセイは「おもてなし」が東京オリンピック誘致の際に注目されたことを振り返り、その本質は「心の籠った接遇」や「思いやりある接遇」であるとしています。しかし、伝統的な旅籠や土産物屋に見られる「へつらい」要素が、現在でも一部のサービス業に残っていることを指摘しています。この指摘は、日本文化に根付いた「おもてなし」が時に形式的になり、本来の意味を失っていることを示しており、鋭い洞察だと感じます。

2. 日本のホテル文化と欧米のホテル文化の違い
日本のホテル文化が欧米の影響を受けながら発展してきた歴史を紹介し、帝国ホテルの130年の歴史を例に挙げています。ザ・リッツの「ノーと言わないホテル」や「We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen」といった哲学を取り上げ、日本の「おもてなし」とは異なるサービスの在り方を示しています。ここで、サービスに対する認識の違いが「カスハラ」問題を引き起こしていると述べています。欧米のホテル文化が「対価」ありきで成り立っていることは、重要な視点です。

3. 助成金制度と「カスハラ」問題
コロナ禍やその他の災害時に、国内旅行者向けの割引助成金制度が導入されたことが、「カスハラ」を助長していると指摘しています。特に、半額以下の費用で高級ホテルを利用する旅行者が、「Ladies and Gentlemen」としての意識を欠き、横暴な振る舞いをすることが問題だとしています。これは、旅行者が支払った金額以上のサービスを期待し、感謝の心を忘れているという問題を浮き彫りにしています。

4. 「おもてなし」の見直しと「カスハラ」の要因
「おもてなし」を万能薬のように捉え、サービス業の義務や責任とする考え方が、民度の低さを招いていると述べています。ここで、サービスを受ける側の態度や意識の見直しを促しています。特に、全額自腹で支払うことがサービスを正当に評価するための一歩であり、それによって「おもてなし」の本質が理解されるべきだという主張には共感します。

5. ゴミ問題と「おもてなし」
観光地のゴミ捨て問題に対して厳しい罰則を設けるべきだという意見は、「おもてなし」とは別次元の問題として捉えるべきだとしています。報道が「おもてなし」と罰則を関連付けることが本末転倒であるという指摘も的確です。ここで、観光客自身のモラルと責任を強調しており、観光地の美化に対する具体的な対策の必要性を訴えています。

総括
エッセイ全体を通じて、「おもてなし」に対する深い洞察と、サービス業における本質的な問題提起がなされています。特に、日本の「おもてなし」と欧米の「サービス」の違いを理解し、それを踏まえた上でのサービス提供と受け手の意識改革の重要性が強調されています。これは、日本社会が今後進むべき方向性を示唆しており、非常に考えさせられる内容です。
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写真・文責:西田親生


                                     

  • posted by Chikao Nishida at 2024/6/10 12:00 am

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