
写真上は、フカヒレ姿煮湯麺(熊本ホテルキャッスル 四川料理 桃花源)である。今にも丼の中に飛び込み、フカヒレをリスのように頬張りたい気持ちになってしまう。艶といい、ボリュームといい、濃厚で優しい極上のフカヒレであることが分かる。
写真下は、上のフカヒレを遥かに超える、フロリダ産の弩級フカヒレ姿煮。繊維の細やかさといい、上下唇がくっつくほどの瀞みに驚いたことを思い出す。筆者の中国料理の履歴の中で、同ホテル元総料理長の善家繁氏作のフカヒレ姿煮は群を抜いている。
あくまでも私見ではあるが、同氏の右手に出るシェフはいないほど、その料理の繊細さ、国内における四川料理の歴史を刻むと言っても過言ではない。更に、同氏が手掛けた国内最後の「満漢全席」は、筆者の食文化の情熱に火を付けたのだった。

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文責:西田親生
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