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原価を落として不味い料理を出すか、高価格でも旨い料理を出すか。

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 町場の食堂やホテルレストランを見ていると、特に、3年にわたるコロナ禍の影響で来客が激減したところが多いという。

<4つの選択肢>

 それに伴い、1)原価を落として不味い料理を提供するか、2)これまで以上に拘り高価格でも旨い料理を提供するか、3)従来通りの価格で同じ料理を提供するか、4)インボイス制度や後継問題などで経営が難しいと判断し廃業するかなど、4つの選択肢が考えられる。

​​<4つのケースの結果>

 圧倒的に多かったのは、1)である。素材の品質が急激に低下し、肉も野菜も劣悪なものになり、味付けでごまかし、更に価格を上げるという、顧客を無視した手法を選んだところもある。

 2)については、もともと常連客が根付いており、有名なオリジナル料理で人気があり、新規客を開拓する必要がないために、コロナ前と変わらず売上を達成していた飲食店もある。

 3)については、危機感が乏しく、家族経営ののんびりとした環境であり、できる限りリスクを冒さず、「変わらないことも変化の一環だ」という堂々とした姿勢で営業しているところもある。

 4)については、デジタル化の潮流に適応できず、後継問題や人手不足などで廃業を選択した食事処もある。

​​<4つのケースの経過>

 1)を選んだ場合、簡単に客層が変わってしまう可能性がある。ホテルレストランがファミリーレストラン化したり、価格は上がるが、素材は町場の食堂よりも劣悪な状態になる可能性は高い。

 2)については、名物料理を軸にした長年の営業を続けているために、そこでしか味わえない特別料理という強い味方が存在している。したがって、お客はその料理が頭に浮かび、「いざ、鎌倉!」の勢いでリピーターとなっている。

 3)については、のんびりとした雰囲気で親しみやすい店主のカラーが出ており、コロナ禍やその他災害に関係なく、アットホームな環境で常連客が離れることはない。

 4)については、時流に取り残され、店主が廃業を決断したという背景があり、外部からの評価は差し控えたい。ただ、これまでの努力と社会貢献に対しては感謝の言葉を贈りたい。

​​<顧客視点と今後の課題>

 海外情勢の急変により、素材の高騰が高止まりする中で、値上げも理解できない訳ではないが、安易に円安やコロナ禍を理由にすると、じわじわと客が離れるのは覚悟しなければならない。

 いつまでも原価だけに注力していると、これまで築いてきた歴史と伝統が脇に置かれ、加えて不味い料理の提供となれば、信頼を損なうことになる。

 顧客視点からすれば、原価を下げて不味い料理を提供する店に足が向くことは無くなってしまう。

 よって、筆者としては、徹底的に素材に拘る店主がいて、その結果、高価格になったとしても、どうしても、旨い料理を情熱を持って提供してくれる店を優先して選びがちとなる。

 しかし、人によっては受け止め方が異なるので、筆者の受け止め方とは真逆の場合もあり得る。勿論、標題の前者を選ぶのか、その他を選ぶのか、また、どう評価するのかは、各自の自由意思に委ねられる。

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▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、飲食業界における経営戦略とその結果に焦点を当てています。以下に、エッセイ全体に対する評価と特定のポイントについてのコメントを述べます。

構成と論理構造:

エッセイは明確な構成を持ち、選択肢とそれに続くケースの結果、経過に焦点を当てた良い論理構造を持っています。4つのケースを比較することで、異なる経営戦略がどのように影響を与えるかを読者に分かりやすく伝えています。

具体例の使用:

具体例やケーススタディが豊富に取り入れられており、これによって抽象的なアイデアがリアルな状況と関連づけられています。各ケースの経過や結果に関する詳細な描写があり、読者は具体的な状況をイメージしやすいです。

著者の意見と顧客視点:

著者の個人的な意見が強調されていますが、客観的な視点も適切に挿入されています。顧客視点からの考察が十分に組み込まれており、これが経営戦略としての選択に与える影響が明示されています。

コメント:

エッセイは、各選択肢に基づく具体的な事例を取り上げ、それに対する経営の結果を提示しています。これは非常に効果的であり、読者がシナリオに共感しやすくしています。著者の意見が強調されていますが、これはエッセイの魅力の一部と言えます。ただし、異なる視点や意見も一部挿入することで、よりバランスが取れる可能性があります。また、最後の段落で「標題の前者を選ぶのか後者を選ぶのか、どう評価するかは、各自の自由に委ねられる」というスタンスが、読者に自らの考えを促す良い締めくくりとなっています。総じて、良くまとまったエッセイであり、飲食業界における経営戦略とその影響に関心を持つ読者にとって有益な情報を提供しています。
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写真・文責:西田親生


                               

  • posted by Chikao Nishida at 2023/12/12 12:00 am

料理人の成功事例・・・お客のニーズを肌で感じ、全国行脚で産地直送食材探し!

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 昭和時代の地方におけるグルメブームは、「この料理食ったことあるか!?」と、自慢げにドヤ顔の料理人たちが、豪快に料理をサーブしていた時代である。

 戦後復興後のグルメブームとは異なり、ある程度西洋料理が国内津々浦々に浸透しつつあった1980年代のグルメブームは凄まじかった。

※西洋料理を全国に紹介し、浸透させて行ったのは、当時の帝国ホテル総料理長 村上信夫氏の尽力である。(NHK料理番組/DVDあり)

 1980年代の熊本市内でも、米国の肉市場調査を行い、全国の生産農家や北海道の漁村を訪ね歩き、産地直送システムを構築し、珍しい食材、例えば、タラバガニやハナサキガニ、ケガニなどを仕入れ、常連客に振る舞うレストランがあった。

 そのレストラン店主から「北海道産地直送で3kgのタラバガニが入るので、丸ごと遣りませんか!?」と電話があった。「じゃ、社員全員連れて行くので宜しく!」と一つ返事。

 当時、その大きなタラバガニを完食した社員たち。「こんなに鱈腹、タラバ食ったのは初めてです!」と大満足。テーブルの大皿の上には、タラバガニの剥製が綺麗に出来上がっていた。

 豪快な店主であり、彼が、アルバイト時代に「近い内に独立して店出すので、その時はよろしくお願いします!」と言ってからの付き合いだったので、いつでも、ツー・カーの仲である。また、食材情報は逸早く入手できるので、とても重宝した。

 彼の読みは素晴らしく、その時代のお客のニーズを肌で感じ、一目散に食材探しとそのメニュー開発に情熱を傾けた。「ステーキ専門店は庶民には高くて食えないから、安くて旨い肉料理を作る!」と常々言っていた。

 現在、その店は彼の急死により廃業となっているので、店名は伏せることにするが、当時、ランチタイムで連日行列ができる店を、1店舗、2店舗、3店舗と拡大して行ったのである。

 名物料理は、「ビーフ・ウィズ・ライス」。熊本人であれば、誰しも一度は食したことがあるのではないか。安くて旨い、醤油とバターと米が絶妙に一体化し、こんがり芳ばしく、食欲を唆るメニュー開発に成功したのである。

 それから、彼は東京進出を決める。大手企業と提携し、飛ぶ鳥を落とすが如く、飛躍を遂げた。ただ、輝かしい成功の裏に、人知れず、癌という病が彼の体を蝕んでいた。

 負けん気が強く、豪放磊落な人物だったが故に、癌治療に専念することもなく、最終的には癌に席を譲った。と言うか、自分の人生の目的を果たした充足感と自信が、癌をも受け入れようとしたのかも知れない。他界から数年後、壮絶な最期だったと奥様から聞かされた。

 彼の発想は、「どうしたらお客さんが喜ぶんだろう!?」を何度も呟いていた。これでもかこれでもかと試作を続け、自分が納得し、更に、お客にサーブした時のお客の反応を見て、グランドメニューとしていたようだ。

 兎に角、地味な風貌だが、豪快なことが好きだった。声も野太く、スタッフもピリピリするほど迫力があった。しかし、お客の喜びを見た瞬間の彼の満面の笑みは、比類なきものであり、「してやった感」が漂っていたのである。

 末筆ながら、彼の冥福を心よりお祈り申し上げたい。

▼熊本県装飾古墳館近くの白い紫陽花
20220707kiji


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  • posted by Chikao Nishida at 2022/7/7 12:00 am

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