ロゼッタストーンBLOGニュース

The Rosetta Stone Blog

タグ » ホテル利用法

ホテル文化に学ぶ(6)

▼西田親生が語る「ホテル文化と食文化」
nishida


<理想的なホテル利用法>

 先ず、「ホテルじゃお金を払うのだから、無理難題言っても勝手だろ!」と豪語する人は、グローバル標準のホテル利用をご遠慮願いたい。

 連載の中の<礼儀作法と所作>で記したように、「紳士淑女」への接遇が理解できるお客は、その人なりに「理想的なホテル利用法」を見出し、ホテル側の「紳士淑女」として接遇対象になっている。よって、ある程度の歳月を経て相互信頼が生まれると、フレンドリーな「常連客」としての立場を確保することができる。

 さて、これからホテル玄関に入ることに。二重扉となっている正面玄関。扉が開けば、そこは別天地。四季を通じて常春のような、すこぶる過ごしやすい空間として、室温・湿度が一定に維持されている。方や、ベルボーイさんは笑顔で来客応対に大忙し。車の誘導や施設案内などに東奔西走している。

 施設はどのようにあるべきか!?・・・最重要チェックポイントは、レストルーム(トイレ)である。トイレが美しく管理されていないホテルやレストランは、二度と足を運べない。食を初めとする全ての衛生面に通じるものなので、レストルームを先ずチェックする必要がある。勿論、非常口の確認も必須。

 次に、宿泊するための各部屋について・・・。ツイン、ダブル、シングル、エクゼクティブルーム、インペリアルルームなど、大なり小なり各種の部屋が揃っている。星の数が多いホテルは、快適なバスルーム、疲れを癒す大きなベッドを備えており、入室早々、一気に生活レベルがグレードアップしたかのような気分に浸ってしまう。

 人気シティホテルやリゾートホテルでは、長期滞在でも食べ尽くせないほどの美味しい料理が揃っている。<和洋中融合の食文化>で記したように、フレンチ、イタリアン、中国料理、和食、寿司、スイーツと、世界の料理群を食せるのがたまらない。多勢で円卓を囲んで食す中国料理は豪快だ。ナイフとフォークをしなやかに使い、ベストパートナーと食すフレンチは、すこぶるロマンチック。その他、リーズナブルだが、たらふく食べれるイタリアン、加えて、あっさり目の和食や寿司を思う存分頬張ることもできる。

 熊本ホテルキャッスルは、「美味しいホテル」を目指すシティホテルとして、県内外に多くのファンを持つ。実は、筆者の食文化のスタンダードの礎を築いてくれたホテルの一つでもある。お陰様で、あちこち国内外を取材する時に、同ホテルで育まれたグルメのスタンダードが功を奏し、他の五つ星ホテルでの会食やパーティーなどにおいて、一切恥を掻くことはなかった。同ホテルのグルメは食のスタンダードの「基本書」の第一巻でもあり、質の高い生きた「ホテル文化と食文化」を体感させて頂いた。

 ホテルの利用法として、次のようなことをシミュレートしてみた。

 例えば、急ぎでお礼の贈り物をする場合、ホテルメイドの菓子やレトルト食品、その他グッズなどを、伝票1枚書くだけで、全国津々浦々へ簡単に宅配を依頼することができる。また、糖尿病やその他持病があり、摂取危険な食材などの相談をすれば、可能な限り宗教的な食材制限に対して、また、アレルギー体質を刺激しないように、ヘルシーな料理(ブルーサークル)をサーブしてくれる。

 ビジネスで急ぎのファックスなどを送る時に、ホテルスタッフへ依頼すれば、しっかりと対応してくれる。何人もの秘書を随行しているかのように、日常と比べ物にならないほど、心地良いビジネス環境が作れる。自分自身のビジネスライフを、上手い具合にホテルの仕組みや施設と噛み合わせると、誰しもそれなりに「理想的なホテル利用法」(自分流)が作れることになる。

 畢竟、安心安全、快適で信頼のおけるホテルとの出逢いがあり、そこで「理想的なホテル利用法」を発見できれば、至福の極みと言える訳だ。


▼熊本ホテルキャッスルの各施設(一部)の写真
shisetsu


▼熊本ホテルキャッスル ダイニングキッチン九曜杏の厨房
DSC_5804


▼熊本ホテルキャッスルの料理群(極一部)
cuisine1


cuisen2


cuisene3


▼熊本ホテルキャッスルのバイキング料理(一部)
V


▼熊本ホテルキャッスルのブライダル風景
bridal



◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link
文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2015/10/17 02:31 am

ホテル文化に学ぶ(3)

▼西田親生が語る「ホテル文化と食文化」
nishida


<礼儀作法と所作>

 今日のお題は、「礼儀作法と所作」。

 写真下をご覧頂ければ、一目瞭然。ホテリエの立ち姿、笑顔、そして指先まで神経が通った所作と表情。私たち素人には、なかなか真似ができるものではない。日々厳しい訓練を積み重ねてきた結果が、これに通じている。

 写真1枚目は、熊本ホテルキャッスル(62年の歴史)1階ダイニングキッチン九曜杏のマネージャー(現在、食堂部長)である。学生時代に剣道の経験があるからなのか、立ち姿が実に美しい。常に自然体で臨んでおり、歩く姿も頭の上下動が少なく、革靴の踵の音もせず、さっとお客の動きに合わせて視線を送り、動いている。ウェイターがトレイで運ぶ時も、その背後2メートルほどの距離を保ち、いつでもアシストできる態勢を採っている。

 また、同レストランの魅力は、各スタッフの笑顔は勿論だが、常にお客の話に耳を傾け、暇つぶしをしているお客に対しては退屈させないように心掛けている。時には、要注意人物も居るが、嫌な顔一つせず、笑顔にてレベルの高い接遇をしている。しかし、バイキングや団体客のサーブ時には、目の色を変えて1秒でも早くお客の要望に応えるべく動いてはいるが、端から見ていて気の毒なことも多々ある。

 バイキングシーズンは、あくまでも憶測だが、1日平均で1000枚以上の器を運び、そして片付けまで完璧に行う必要がある。聞くところによると、1日8時間で10km以上歩くと言う。一度、或る女性スタッフの万歩計を見せて貰ったが、間違いなく10kmを超えていた。広いレストランホールにて驚くべき運動量なので、太る暇はなさそうだ。

 話が少々横道に逸れてきたので、ここらで軌道修正をすることに・・・。

 ホテリエの善し悪しは、接遇で決まる。ザ・リッツのクレド、そして帝国ホテルの十則などを拝見すると、紳士淑女のお客に対して、全スタッフが真心を込めて自らも紳士淑女としてお仕えしている。よって、我儘放題のお客が居たとしても、笑顔を絶やさず、しっかりと対応しているホテリエには頭が下がる。

 見ていて気持ちの良い所作というものは、頭の天辺から足の爪先まで、神経がしなやかに通っている。道案内をする時の手先の動きを見ても、全く無駄な動きがない。言葉少なに、すっと自然に予約席まで行き着くのである。そこには、各所に立つスタッフ間の目線が光っている。目力と言っても良いほどの、高度なコミュニケーション能力を備えている訳だ。

 再び、クレドや十則の話に戻るが、ここでお客として、一つ大きな課題を提起されているように思えてならない。それは、「紳士淑女としてのお客」の接遇を受けるのだから、当然の如く、我々も品格を持ち、エチケットを守らなければならない。しかし、金銭を払う方が偉いと思い込み、無理難題を持ち込み騒ぐお客もいるので、そこはホテル利用法をしっかりとお勉強頂いた上で、ホテルを利用願いたい。

 蛇足ながら、最後の写真を見て頂きたい。・・・数人の女性がロビー中央で井戸端会議に入っている。その他のお客やホテルスタッフの通り道を塞ぐ形で、円形になっての長話。これでは、前述の「紳士淑女としての接遇」を受ける資格がないことになる。特に、パーティや披露宴などの終了後に、このような人たちがワンサと集まり、大声を上げて話している。楽しいのは理解ができるけれども、そこは公共の場。酔った勢いで大人げない愚行をせぬよう、呉々もご注意頂きたいもの。


▼同レストランマネージャー
castle1


▼お客様の歩く姿も美しい
castle9


staff


castle2


castle3


castle4


castle6


▼ホテルロビー中央で話をする人たち
castle8



◎ロゼッタストーン公式サイト(since 1995/熊本県第一号WEBサイト)
 https://www.dandl.co.jp/Link
文責:西田親生

                         

  • posted by Chikao Nishida at 2015/10/14 12:00 am

1995年以来情報発信している老舗ポータルサイト「ロゼッタストーン」のブログをお楽しみ下さい。詳細はタイトルまたは、画像をクリックしてご覧ください。

behanceオブスクラ写真倶楽部ディー・アンド・エルリサーチ株式会社facebook-www.dandl.co.jp