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未完の二十五年(3)

▼写真はイメージ

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起業して25年目の今、思うこと・・・

インターネット前夜

 ディー・アンド・エルリサーチ社は、1990年10月1日創立だが、商用インターネットが日本上陸する以前に、既に、遠隔地の企業間通信事業に着手していた。よって、ネット黎明期の1994年にネット着手、翌年には自社サーバーを導入し、逸早く、商用ネット事業に踏み切れたのだった。

 インターネット前夜の我々の通信手段は、NTTのISDN64(B1、B2チャンネル)の回線だ。東京新宿の美容整形外科医院や滋賀県の事務機販売会社の2社と熊本市の同社とを大胆に繋ぎ、双方向デジタルデータ送受信システムを構築し、当時としては、画像や文書データの高速転送に挑戦していたのである。

 特に美容整形外科医院とのジョブは、「美容整形術後シミュレーション」として、「BEFORE & AFTER」を30分以内に画像処理することだった。同医院の患者さんの写真を、名前を伏せてISDNを介して同社に転送し、併行して担当医師から指示図がファックスで送られてくるというユニークな仕組み。

 例えば鼻の高さを数ミリ高くするという指示図通りに、患者さんの写真(原画)をPHOTOSHOPで加工し、直様、術後シミュレーション写真として、美容整形外科へ画像を転送するというものだった。よって、当時の通信手段を使った斬新な取り組みについて、日経産業新聞(全国区)の記事で紹介されたのである。

 また、同社オフィスに、APPLE社 MACINTOSH SE/30を設置。モデムをコネクトして、県内外からの友人らにアクセス権を与え、同社に格納しているデータの共有実験なども毎晩のように実験していた。

 上述のように、実用的なインターネット環境がない時代の話だが、遠隔地のパソコンからのアクセス実験を日々行うのは、参加者にとっては、すこぶる楽しい趣味的な実験だったと言える。されど、「美容整形シミュレーション」に関しては、1枚の写真を転送するのに、900円弱が課金されるので、パケット通信料としては、決して安いものとは言えなかった。

 しかし、1500キロほど離れた遠隔地から、15分ほどでフルカラーの写真が転送されるのは、当時としては画期的なことでもあり、毎週、同社オフィスに多くの見学者が訪れてきたのであった。


【ディー・アンド・エルリサーチ株式会社公式サイト】 https://www.dandl.co.jp/dandl/Link

             

  • posted by Chikao Nishida at 2015/6/4 03:00 am

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