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地道に歩む食事処に優るものはない。

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 本日、久しぶりにご紹介するのは、「日本料理えのきぞの」である。筆者にとっては隠れ家的存在であり、粋な食事処として時折利用させて頂く。

 以前は熊本市内の大江地区にあったが、2018年9月19日に現在の新屋敷へ移転。前身は名の通った料理学校であり、そこで教鞭をとっていた三代目の榎園豊成氏が一念発起して世に出したのが「日本料理えのきぞの」になる。

 祖父は昭和の夜明けに東京上野の精養軒に勤務しており、全国の料理人憧れのハイカラ・レストランにて修行を積んでいた。その百年に及ぶノウハウの蓄積が、二代目、三代目に継承され、四代目も裏方にてしっかりと同店を支えている。

 新屋敷に移転して早々にコロナ禍となり、大変な時期を乗り越え、現在に至っている。その間、根強いファンが定期的に弁当を注文したり、家族連れで記念日を祝ったり、お節を注文したりと、地道に歩む「日本料理えのきぞの」を支えてくれた。

 同氏は、熊本県内では名門私立の進学校に進んでいたが、祖父、父の継承を決意して、日本料理の修行のために関西方面に赴く。寡黙で柔和な性格のプロ中のプロの職人であり、地道に歩む姿勢は頑固なまでに変わらない。

 多くのメディアの取材があろうとも、丁重にお断りをして、自らの遣るべきことをしっかりと遣り通す信念には、圧倒される。同氏と奥様、そして長男が営むこぢんまりとした食事処には、筆舌に尽くし難いほどの「日本料理の原点」を垣間見ることができる。

 最初にお会いした頃に、月心寺の故 村瀬明道尼(NHKドラマ『ほんまもん』の主人公)が創り出す「胡麻豆腐」の話で盛り上がったが、熊本県内にて村瀬明道尼の「胡麻豆腐」を知り得る人は、そう多くはないと推察する次第。

 筆者も若き頃(新聞社の若造/RICOH全国講師を受けていた頃)に、村瀬明道尼健在なる時、月心寺に足を運び入れ、精進料理を満喫したことがあった。豪快な村瀬明道尼であり、「胡麻豆腐」の強烈な印象は脳裏に焼きつき、筆者の精進料理のスタンダードになっている。

※NHKドラマ「ほんまもん」の村瀬明道尼役は野際陽子さんが演じた。

 このように、日本料理の歴史と伝統を受け継ぎ、その貴重な食文化、食育を啓発しているのが、同店のような地道に歩む食事処であると言える。

 決して、ローカルテレビのタレントが食文化を学ぶこともなく、宣伝方々わいわい騒いで紹介するような、軽々なる存在ではない。

 畢竟、地道で平身低頭なる姿勢で、究極の日本料理を可能な限りリーズナブルに提供している食事処に勝るものはないということである。

 兎に角、日本という国は、歴史と伝統を誇る歌舞伎、茶道、華道、邦楽、高級寿司店など、筆者のような一般庶民には縁遠いものではあるが、それぞれの原点を軽視して尖りすぎると、最近の報道でお判りのように、スキャンダラスな事件事故が頻発するのではないかと危惧している次第。

 命を支える「食の原点」とは如何なるものかを振り返り、唯一無二なる日本ならではの「食文化」を啓発している食事処に目を向けられてはと思うばかり。

 きっと、〆となる「土鍋焚き立てご飯」の素晴らしさが、脳裏に焼き付くに違いない。

▼月心寺公式サイト
http://gesshinji.jpLink
▼日本料理えのきぞの公式サイト
https://www.dandl.co.jp/enokizono/Link
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▼ランチ、ディナーの懐石料理サンプル
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▼茶懐石料理サンプル
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▼逸品一筆
https://note.com/chikaonishida/m/m8168b0aad056Link
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写真・文責:西田親生


             

  • posted by Chikao Nishida at 2023/7/3 12:00 am

「日本料理えのきぞの」のお弁当・・・

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 熊本市内の新屋敷(高級住宅街)を流れる大井出(加藤清正の治水事業)沿いにある「日本料理えのきぞの」。知る人ぞ知る、熊本市内でも料理の源流のような食事処の一つである。

 「えのきぞの」の歴史を振り返ると、現在は三代目の榎園豊成氏が継承し、初代、二代目が100年近く培ってきた隠れレシピも受け継ぎ、平成四年に同店を開業(令和元年に新屋敷に移転)している。

 昨日、同店のお弁当(水の巻)を予約していたので、それをオフィスに持ち帰り、一年ぶりに試食をすることにした。

 写真下の通り、食材は約二十種と、極めて多い。行儀の悪い迷い箸になりそうなので、先ず最初に食すものを考えた。結局、ご飯右手の茄子(白味噌和え)を選び、箸で摘んだ。この一口で、食す順番がほぼ決まった。

 筆者は出来立てのホカホカお弁当よりも、冷たいお弁当を好む。理由は、出来立てならば屋内で食べれば良く、お弁当だからこそ、外に持ち出して、やや冷めたものを食べる方が、お弁当らしいと考えるからである。

 一口目の茄子とご飯を食し、次は怒濤の勢いにて完食してしまった。出汁巻きも口の中で溶け、野菜は歯切れが良い。また、魚も数種、極め付けに魚卵が添えてある。

 日頃から弁当のエビは面倒で食べないが、このエビはツノを上に剥がすと、綺麗な身がつるんと出てきて、口の中に収まった。タコもイカも柔らか食感で、ひとつひとつの食材の主張があちら、こちらに見られる。

 最後の〆は、胡麻豆腐にワサビをトッピング。甘露醤油を数滴垂らして、ふた口で完食。お陰様で、久しぶりに満足行くお弁当を食すことができた。

 因みに、知人友人の感想を聞けば、同店のお弁当は、スーパーやその他の食事処で販売しているお弁当とは比較にならぬほど、美味で優しく味わい深いと口を揃える。

 寡黙なる料理長の人間性がそのまま料理に宿っているのだが、筆者に限らず、同店の料理は一見客の方にも評判は良く、多くのファンを魅了しているのは間違いない。

 次回は、90年の歴史を誇る、秘伝の牛タンシチュー(東京上野・精養軒レシピ)を、こっそりオーダーしようかと考えているところである。

▼「えのきぞの」の歴史
初代 榎園豊(東京上野・精養軒/昭和元年入社)、二代目 榎園一雄(榎園料理学院を味噌天神に移転/昭和二〇年)、三代目 榎園豊成(日本料理ENOKIZONOオープン/平成四年)・・・令和元年9月に新屋敷へ移転、現在に至る。

▼日本料理えのきぞの公式サイト
https://www.dandl.co.jp/enokizono/Link

▼お弁当(水の巻)一段目
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▼お弁当(水の巻)二段目
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▼名物三種弁当チラシ
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▼過去記事
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▼その他テイクアウト チラシ
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写真・文責:西田親生


                   

  • posted by Chikao Nishida at 2023/4/27 12:00 am

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